わたしの肋骨は王様のもの





ズァークとの戦いでボロボロになった涼太は、その足で零羅の元へ向かった。


「…!日影!カードから戻ったんだね!」
「拙者の弟が零羅殿を連れて来るでござる」
「日影。零児兄は知ってたんでしょ、零羅が女の子だったってこと」
「…涼太殿は、零羅が好きでござるか?」

「…零羅は、ずっと守られてばかりだった。だけど、今は誰かを守ろうとする零羅が…少し頼もしく見える」
「拙者の質問をうまく交わしたでござるな」




「急ごう、零羅がレイに成り果ててしまう前に、ボクは思いを伝えなきゃならない」
「やはり、涼太殿は…」



「いた!」
「りょ、涼太!?ど…どうして」
「零羅。その封印、ボクも一緒にするよ!」


「ダメだ!涼太には関係ない。これはボクや兄様の戦いだ!」
「ボクがオズを封印できたのも零羅、キミの力があったからなんだよ。それに、ボクはもうこの世界の人間じゃない、本当ならば冥界の奥に眠る存在何だ。だけどそれを、ズァークが叩き起こした。もう赤馬家だけの問題だけじゃないんだ」

「じゃあ、もう涼太と離れなくてもいいの?私と、来てくれるの?」
「あたり前。ボクはキミと、ずっと一緒にいるよ。レイ――――零羅」

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