私はいつも家から持ってきた弁当を食べるのだけど、今日のように友人が学食の日は、弁当を持って付き添いで食堂に行くこともある。
「ったぁ‥‥!」
「どうしたの?」
顔をしかめながら食べる私を、友人が不思議そうに見つめる。
「唇に口内炎が出来ちゃってさ、食べるとすっごくしみるんだよね。」
「それは災難じゃん。醤油とかヤバいよね。」
そんな私に苦笑いした友人は、水が入っていた空のグラスを持って水を取りに席を立った。
「名前ちゃんの痛がる顔すっごく可愛いネ〜!痛がる声もイイ!!」
突然現れた天童くんがそう言うと、私の隣に断りもなく座ったのだ。
何故か楽しそうな天童くんを見た私は『一番危険な人に見られていたとは本当に運が悪い』と頭が痛くなった。
「ほら名前ちゃん、コレお食べ!」
そう言った天童くんはミニトマトを箸でつまみ、ぽかんと開けた私の口に入れた。
「〜っ!‥‥いったぁ。」
食べ物を粗末には出来ないので、慎重に咀嚼するとやっぱりミニトマトは口内炎に大ダメージだった。
よりによって口内炎へのダメージが大きい食べ物を食べさせるなんて、悪意しか感じない。
「うんうん痛いね!そんで可愛いね!」
痛がる私を天童くんが楽しそうに見ている。
痛がるのを見るのが好きなんて、とんだ性癖持ちだ。
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とある日の食堂でソフトクリームを舐めていると、天童くんが嬉しそうに隣にやってきた。
「名前ちゃんの舐め方すっごーくエロいね!誘ってるとしか思えないんだけど!」
「は?!ちょっと変な想像しないでよ!」
好きなソフトクリームを堪能していたのに、天童くんが変なことを言うから萎えてしまった。
「変な想像って何?そういう名前ちゃんはどんな想像したの?」
すると天童くんがニヤニヤとしながら私に詰め寄る。
‥‥ああ、もう本当にタチが悪い。
私の側に天童くんがいると、平和に食べることも出来ないようだ。
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