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***腸閉塞の危険***


腸閉塞は、
処置が遅いと命にかかわるとても危険な大腸の異状です
そして大腸癌患者には、腸閉塞の危険が術前と術後の両方に、常につきまとうのです。



 ▼大腸癌が腸閉塞をおこす理由

大腸の中に癌ができると、便の通り道が狭くなったり、完全に塞がってしまうこともあります。

そのため、排便できていたとしても、
細いものが少量ずつ出ているだけで、残りは大腸内にどんどん溜まっていきます

それで腸閉塞になりやすいのです。

便が溜まると大腸はどんどん腫れていき、限界を越えると穴があいたり、最悪は破裂します。

便は大腸菌があってとても不潔なものです。
その不潔なものが、腹腔内に染みだしてしまうのですから、当然生命が脅かされます。

緊急手術をしても残念ながら助からない人も多いということです。

本当に恐ろしい状態で、大腸癌が見つかったら、手術までは腸閉塞をおこさないよう
徹底的に管理することになります。

私の場合は、癌が
同じ場所に二つ(上下)あり、腸内がとても狭くなっていました。

また、癌が大腸の壁を越えるほど大きい場合には、完全に便の通り道を塞いでしまいます。



 ▼腸閉塞の症状

突然の激しい嘔吐と腹痛。

特に腹痛は特徴的で
陣痛のように波がある激痛です。
病院で痛み止めの注射をしてもらっても、まったく効きません。

それから、S状結腸癌による腸閉塞の特徴に
お腹の左側が痛むというのがありますが、痛みが強い時に自分ではわかりません。

腸に穴が開いてしまった人の話では、
嘔吐した時に緑色の液が出てくるそうで、これは腸液が染みだしている証拠かと思われ、本当に一刻を争います。

激しい嘔吐を伴った波がある強い腹痛の時には
絶対に我慢しないで大至急、救急車を呼ぶべきです

腸閉塞自体が命に関わるものですが、実は我慢してるうちに自然に出口から出ることもあり、私もそうですが病院でも
ウィルス性大腸炎と言われることがあったりします。
(私、過去に何度かあるのですが、今おもえば腸閉塞…)

だからこそ、我慢しないで一刻も早く病院へ行くべきです。
自然に出ていくのは運が良かっただけなので。

そして、腸閉塞には必ず原因がありますから。
その原因は癌の可能性があるし、良性腫瘍でも腸が詰まるほどの大きさなら、外科的な手術が必要なはずです。
原因を見つけてもらうために病院へ行くのです。





 ▼腸閉塞の予防法

大腸がんは、手術で切り取ってしまうまでは
とても腸閉塞をおこしやすい危険な状態にあるので、常に排便調整をして徹底的に予防することが大切です。

万が一、腸閉塞をおこして穴があいたりしてしまったら、すぐに緊急手術をしなければならず、そうなると
直腸より上の癌であっても人工肛門をつけることになります。
なにより生命が危険なので、医師の指示に確実に従ってしっかり予防しましょう。
人工肛門の基礎知識


腸閉塞の予防のしかたは、
柔らかく消化に良い食事をすることと、
水分を多くとること
軽いお散歩などなるべく運動すること、
毎食後必ず下剤を飲むこと
です。

下剤は酸化マグネシウムという、
便を柔らかくする弱いお薬で、一日にMAX6錠まで、状態にあわせて調整して飲みます。

私の場合は毎食2錠ずつ飲んでました。

詰まるよりは出過ぎる方がマシなので、
多少トイレの回数が多くなってもお薬は減らさないよう言われました。
出ない日があってはダメなので。

私は食事は栄養剤のみの絶食でした。

最初の腸閉塞の影響で、手術前に強い下剤を使えないためなので、一般的には食事できるはずです。

ただ、繊維質は避けるのが無難ですね。

ゴボウなど繊維が多い食品は腸閉塞の原因になります。

よく、「便秘対策に繊維の多いものを食べましょう」といわれるので、
腸閉塞の防止に繊維が多いものが良いように思いますが、それは大きな誤解で、
繊維は消化できないので腸内にたまってしまい、便が詰まる原因になるのです。

癌のせいで大腸の中はとても狭くなっているので、一般的な、健康な人とは違いますから、食物繊維は極力避けましょう。
(私は誤解して数日間の食事で少しお腹にたまってしまった、そして医師から叱られました(^^;)


術後腸閉塞の原因と予防



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