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▼2021/08/06(Fri)
ファド+1
ファド更新しました。これにて本編完結です。
まずは、読んでくださった皆様に感謝です。たくさんの優しくて、あたたかい言葉をありがとうございました。皆様のおかげで完結することができました。本当にありがとうございます。
また、メッセージのレスポンスもしております。本当の本当に皆様のお言葉に元気をいただいているので感謝してもしきれません。

追記はただのあとがきを長々と書いているだけです。

ファドはポルトガル語で運命や宿命という意味です。ポルトガル民謡の名称でもあります。
ですが、音楽のイメージは安藤裕子の『Touch me when the world ends』と『のうぜんかつら(リプライズ)』だったりします。ねえやんの曲はいつでも心に響きます。
もともと、話の構成は決まっていたのですが、ある日ランダム再生で流れてきたときにぴったりだ!となり、文章が上手く出てこないときはよく聴いていました。

この二人は、本当にたくさん偶然があって未来に繋がっています。
万次郎がたまたま夢主と裏切った友人(仲直りしていますが)との会話を聞かなくては夢主に興味がでることもなかったし、夢主が食堂に万次郎を引っ張ってこなければこの物語は始まっていなかったと思います。そして武道が日向と食堂に出かけることがなければ、彼女は武道に伝言を託すこともできませんでした。
それに万次郎が東卍の誰にも言わなかったから、夢主は長生きしていました。もしも早いうちに東卍の誰かに出会っていたら、いずれ稀咲にも伝わっていたと思います。夢主は万次郎を"普通の男の子"にしてしまうので、稀咲のような強い羨望の眼差しを向けるような相手にとっては邪魔な存在なので。早くに存在が知られていたら殺されています。稀咲がいなくなり、エマも原作と同様になり、梵天の佐野万次郎になっても同様のことが結局起こります。
そして、上書きされていることに気が付いたからこそ行動して、辿り着いた未来。
多くの偶然は、奇跡になって、やがて運命になる。そういう気持ちを込めて。タイトルもファドです。

食堂にしているのは、単純に原作を読み進めるたびにやせ細る万次郎に、ご飯を食べるとかそういうこともどうでもよくなったのかな、と思ったことがきっかけでした。最新巻でもっとやせ細っていて悲鳴をあげそうになりました。食べることは生きることなので。
余談ですが、武道がなんだかんだと食堂の出入りを許されているのは万次郎が武道と兄を重ねているからという理由だったりします。家族に近いという認識。
12年後の闇に落ちていない万次郎って何をしているんでしょう。どうしても定職についているイメージがわかなくてああいった形になりました。帰ってきてからは道場を継いでいるという展開を考えていたりしていました。

原作を読むたびに、自ら命を絶とうとすることや最後の言葉が苦しみしかないというのは、どれほど重い気持ちが万次郎のなかにあったのだろう、と思ってしまいます。それに未来が上書きされるにつれて、どんどんと万次郎の周囲には心の底から信頼できて、心を預けられる人間がいなくなっているのでは、と思いました。
ですが、万次郎がトリガーになったことから、これから万次郎にとってのリベンジも始まるのかなと思うと今後の展開が楽しみですね。最後はみんなと一緒にいて、たくさん笑ってほしいなと一読者として思います。

もともと考えていた構成で進み、決めていた結末まで何とか書くことができました。ただ一つ、構成と違うところがあるとすればto the future02で直人が言っていた幸福な大騒ぎの部分くらいでしょうか。ドラケンたちの話を書いていたのですが、あとから何か浮いているなと思って本編に入れるのをやめました。再構成して番外編であげるかもしれません。
実は書いているうちに、どんどんとこの二人のエピソードが出てきてしまったので、二人の日常などを番外編としてあげると思います。他にも色々と細かい設定(小ネタ程度のエピソード)があったりするので形にできたらいいな。

ここまでこれたのも本当に皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
番外編など更新すると思うので、もしよかったらまたお付き合いいただければ幸いです。

そして、原作で本当に万次郎のリベンジが叶うことを祈って。

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