翡翠の錬金術師

01.煌めく背中


ここはアメストリス軍中央基地。
敷地内は軍人で溢れ、家族の事、仕事の事、愚痴など皆思い思いに語り合いながら廊下を進んでいく。
だがしかし、彼等はある部屋の前になると揃いも揃って口を閉ざし早足になる。

それは中央の基地にある一室。あの翡翠の錬金術師の#name#・ブライトン大佐とその部下達がいる部屋だ。

ふいにその扉が開いた。近くにいた者達は肩をびくつかせ、震える手で敬礼をする。中から出てきた男とその専属の部下が前を通り過ぎていく。敬礼をやめた彼等は、鈍く、しかしはっきりと輝きを放つその背中をただじっと見つめていた。


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