ここ数日誰から見ても黒尾の調子が悪く、部員、特に2、3年はまた倒れるのではないかと心配していたが、黒尾は大丈夫の一点張りだった。

そんな中始まった梟谷学園グループの夏合宿。

昼休憩に入る前最後の試合を終えてついにわたしは痺れを切らした。

「顔色悪きよ。みんな心配してるから体調悪いなら言って。」
「…ヘーキ。」
「平気じゃないから言ってるの!」
「だから、大丈夫だって。」
「……午後は休んで。監督には言っときます。」

そう言い監督の元へ向かおうとすると、黒尾に睨まれた。

「なんですか?言いたいことあるなら言って下さい」
「ほんとにダイジョブだから。監督には言わないで。」



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