君を確かめるように
土産物を買い終えたマゼンタとマシロは、公園に来ていた。
昼下がりの公園は鳩しかいなく、以前誰かが休みの公園にいるのはデートのカップルか鳩だけと言っていた気がする。
「…マゼンタ」
最初に話を切り出したのはマシロだった。
「なんだ?」
「アナタは、オオバコ博士のお孫さんなんでしょう?博士としての後を継ぐとか…そういう気はないの?」
「…そうだな。オレは旅をしているが、その経験がもっと積み上がった時にそういう事を考えてもいいかもしれない。シゲルさんのように」
「シゲルって、トキワシティの?」
「…そうだ。これでも顔は広い方でな」
「ふーん…それじゃあマゼンタはアタシより可愛い子とか知ってるんだ?」
「ッ!?何故そうなる!!!」
「…ふふ」
マシロは意地悪く嗤う。マゼンタはそんなマシロに顔を赤くして思わず目をそらした。
意地悪く笑った顔が可愛らしく見えたのだ。
「でも、やっぱりいちばんはアタシでしょ?」
「…アタリマエのことを言うな」
その言葉に、2人は顔を真っ赤にして顔をそむけたのだった。
温かい昼下がり。体感温度は、最高潮まで達していた。