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ryuto




あれ。ここどこや?…天井が高い。

俺、…あ、そうや。結婚して新居に引っ越したんやった。



『龍友、おはよう。』
「おはよ。」



2人が住んでたマンションも愛着あったけど、都内に一軒家を建てて。

家の設計や内装なんかは、センスのいいレナに全部任せたんやったな。




「レナ、え、そのお腹…」
『お腹?何ゆうてるん。臨月やんか』


あ、あぁ、せやった。
もうすぐ産まれるんや、俺らの子。
ほんでレナは産休に入ってて…



『どうしたん?龍友。』
「や、なんか頭ぐらぐらしてて、うまく働かん。」
『え?大丈夫?風邪やろか?』
「あー、やらかしたかも。体も重い。」


おでこに触れる、冷たいけど優しい手。
あー、なんこれ、安心する。



「ねー、ママー!」
『んー?お兄ちゃんどうしたの?』
「オヤジなんてほっとけよ。こっちで一緒にお昼寝しよー?」



ん?お兄ちゃん??
オヤジ??


『こら,オヤジってゆわないって何回言ったらわかるの。』
「えー、いいじゃんか。ムキムキで髭ヅラのやつがパパって感じじゃないっしょ。オヤジって感じじゃん」
『はいはい。パパはしんどそうやからあっちに行こうね。』
「うん、ママ!」


…なんやこの生意気なクソガキ。
あ、俺の息子、…か?

子供は標準語なん?
って、え?何これ。
あぁ、そうか、夢か。

今、未来の夢でも見てるんか。
だから無茶苦茶な…



『じゃあね、龍友。玲於と一緒にお昼寝してくるから。』
「やったー!一緒に寝ようね?ママ。」

「は?!」




クソガキの顔がこっちに向いた。
ニヤリと勝ち誇った顔には見覚えがありすぎる。…まんま、玲於やんけ!!


「だぁっ!」



無理やり覚醒すると、俺の部屋。
おでこには冷えピタ。
全身汗だく。


そういえば、さっきレナの作ってくれた雑炊食べて薬飲んで寝たんやった。


「…にしても、なんちゅう夢やねん。」

変な夢見て出た汗なのか。


でも汗だくで気持ち悪いけど、だいぶ身体は楽になった気がする。
着替えて、もっかい寝よう。


「…玲於居らんバージョンの同じ夢見れんかなぁ。」



いつかの未来、隣にはやっぱりレナに居って欲しい。




更新日:2017 11 22
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