「真緒〜!さんかくの歌ある〜?」
「…さんかくの歌?」
「うん!さんかく〜って感じの歌!」
「すみーそれは難しいんじゃ…」
「うん。あるよ」
「え!?あるの!?なにそれー!俺も聞いてみたい!」
「わ〜い!おれも聞きた〜い!」
談話室にいつもの装備で現れた真緒に三角が飛びつく。一成から見れば無理難題に見えたリクエストだが、三角と同じ感覚派の真緒には何となく分かったのだろう。コクリと頷いた真緒に一成も三角と同じく興味津々で食いつく。
「おや、何やら楽しそうなことをしているね。君たち」
「ふふ、何してるの?」
「ありりんとアズーも来て来て!真緒チャンの曲聞いてるとこなんだー!」
「さんかくの歌すご〜い!」
「そんなに人呼ばなくても…てか、三角重い」
3人の元にやって来たのは誉と東。一成が2人を手招きしてイヤホンを渡す。すごいすごいとはしゃぎ自分に抱きつく三角に文句を言いながら真緒は困ったように笑った。通称、さんかくの歌を聴いた2人もまた真緒を褒める。
「ほんとだ、さんかくの歌だね」
「素晴らしい曲だ!ハッ…!詩興が…」
「はいはい!長くなるからストーップ!」
「真緒すごいね〜!他にもさんかくある?」
「じゃあ作っておくね」
「うん!楽しみ〜!」
「他にも曲はあるのかな?」
「うん。色々あるよ」
「同じ芸術家としても是非聴いてみたいね!」
「私もアリスの詩集見たい、かも」
「そうだろう、そうだろう!」
「えー…ありりんと真緒チャンすごい意気投合してるけど…」
「同じ芸術家同士だからね。なにか通じるものがあるんじゃないかな?」
「カズもげーじゅつかでしょ〜?」
「うーん…俺には分かんないかなあ…」
「アリスの詩にヒント貰う時もあるよ」
「さすが真緒くん!よく分かっているね!」
2017/08/13 執筆