茨のドレスを身に纏って
瑠歌はベッドの上で恋人に組み敷かれていた。
ベビーピンクの優しい眼差しが今は冷たく細められている。
「愛しているよ、瑠歌。君は誰のもの?」
「貴方のもの…閻凰」
「そうだよね?なのに、何で愛鳳なんかと愛し合っていたの?」
胸元に散らされるピンクの花びら。
噛み跡と赤い鬱血痕が露わになる。
「愛しているよ、瑠歌。ボクだけの瑠歌」
「私も愛しているわ、閻凰。だから、早く貴方をちょうだい」
中心に突き立てられる閻凰自身。
熱く、たぎるようなそれにとろけそうになる。
「あぁっ、ああぁっ!!えん、閻、凰うぅ!」
「愛してる、愛しているよ瑠歌。愛鳳になんて返してあげない。愛鳳にはもったいないよ。それくらいに瑠歌が好きなんだ。わかるかい?」
「ああぁっ!!う、うん、わかる、わかるわ!!」
あえぎながら瑠歌は首を縦に必死に振った。
露遊だって、愛鳳を自分に帰してなんてくれない。
愛鳳を世界一愛しているのだから。
「私だって、まけ、ないわ…ああぁっ!えん、おうは、わた、しのものなんだから…!!」
果てる瑠歌に閻凰は唇を舐めて、その細い首を締め上げた。
「っ!!」
「ははははははは!!愛してる、愛しているよ瑠歌!誰の手にも触れさせたくないくらいに!」
瑠歌が必死にもがくと閻凰はその手を離してくれたが片手は繋がれたままだった。
「手は離さないよ、瑠歌。君は死んでもボクのお嫁さんなんだから」
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