監獄、またはティールーム


ガタガタ、と瑠歌の身体が小刻みに揺れる。快楽を覚えた後、やってくるのは乏しい悪夢。

夢の中でも囚われるというのはこの事か。
愛鳳の監視にあたって、それが目がやぶられることはない。
瑠歌にミルクティーを注ぐその姿は、まるで真珠の天使のよう。

瑠歌は愛鳳の注いだミルクティーを少し飲んだ。
悪夢を忘れ、瑠歌は愛鳳を求める。

愛鳳は微笑んでそれを受け入れる。

「愛鳳…アナタ以外の全てを忘れたいの。私に、あなただけを見せて…」
「ふふ。本当に、そうしていいのです?」
「…」

瑠歌に与えられたのは、専用の制服と純銀の鎖。

愛撫する時纏うそれはいらない。愛鳳と交わる時は瑠歌はベッドの上にシーツ一枚。
寒さなど感じない。
愛鳳が温めてくれるから。砂糖の入ったミルクティーより甘いキスを。

「瑠歌…愛しています」


くちゅり。唇と唇が触れる音がした。
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