管理人が思いついたら書き込むジャンルごちゃまぜのただのネタ帳です。長かったり短かったり。
更新履歴には載せていません。

2017/02/19 ユーリ!!!

書きたすぎて書いたユーリ!!!の小説
深夜テンションで書き上げたもの、スケートの知識は勉強中なので緩くよんでください。


反射してキラキラ輝く氷、リンクに刻み込まれた何本ものエッジの跡、湧き上がる観客の歓声、その中心にいるのはまだ幼さを残した少女。

『シニアデビューで世界選手権優勝!! ここに新たな女王の誕生です!!』

ジュニアの経歴は一切なし、全てが謎に包まれた少女が世界選手権優勝など誰が予想できただろうか。その日、嵐のように現れた少女はその名を世界中に知らしめた。
これが二年前の出来事である。

グランプリファイナル、世界選手権優勝。四大陸選手権では惜しくも銀メダルの快挙を成し遂げたのが一年前。


「どうして、どうして飛べないのよ!!」

今季も優勝間違いなしと謳われた少女は苛立ちを隠しもせず、拳を足に叩きつけた。盛大なため息を吐いた後、眉間にシワが深く刻み込まれた男に向かって少女は乱雑に言葉をなげつけた。

「こんな状態で大会には出られない。ヤコフ、悪いけどグランプリシリーズは見送るわ」
「なにぃ! お前までそういうわけにはいかん! 」
「決めるのは私よヤコフ。完璧じゃないコンディションで臨むなんてできない、そんなことならいっそ死んだほうがマシよ」

揺るがない意思を宿した目で男の目をしっかりと見据える。先にそらしたのは男の方だった。

「……グランプリシリーズだけだ。それ以上は認めん」
「ありがとうヤコフ」

打って変わって娘が父にするような甘えた笑顔を浮かべる少女にヤコフは眉間のシワを更に深めた。
完璧を追い求めることは悪いことではないーーしかしそれは時として選手の可能性を潰すことにもなる。

「四大陸までには完璧に仕上げるから、それまで時間をちょうだい」
「……好きにしろ」

完全に折れたヤコフに少女はもう一度お礼を言った後、憧れている男を追って日本にいったーーシニアデビューに情熱を燃やしている弟弟子に電話をかけた。


怪我をしないよう入念にストレッチをしていたユーリが震える携帯に気づいたのはヴィクトルを追って日本にきた三日目のことだった。
ディスプレイに映し出された名前に嫌な予感がしたが無下にするほど嫌いなわけでもないし、あれでも同じコーチに教わっているやつだ。
迷った末ユーリはすぐに終わらそうと考え電話にでた。

「あ、ユーリ? 私グランプリシリーズでないことにしたの。私の代わりにヤコフのために頑張ってね」
「はあ!?」
「日本の住み心地はどう? 日本のユーリと喧嘩してない?」

あいさつをするかのように、何事もなく重要なことを言ってのけた少女にユーリは混乱するしかなかった。

「おいババアどーゆーことだよ!」
「ユーリはシニアデビューで優勝だっけ? 応援してるから頑張ってね〜」
「は? おい! てめえ説明しろよ!!」

こちらの疑問には答えず、言いたいことだけ言って切れた電話に腹が立ちユーリは携帯を床に叩きつけた。
少女はいつもそうだった。自由に、自分の好きなように生きている。
自分のスケートには完璧を求めるくせに普段はどこか抜けていて。よく言えばマイペース、悪く言えば自分勝手。

「ムカつく」

しかし、気になるが自分には関係のないことだ。少しの間だけでも振り回されたことが癪にさわるが彼女がそうと決めたことにあれこれ言うつもりはない。
そう結論づけたユーリは練習のためにストレッチを再開させた。


前書いたネタを文にしてみた。オールキャラ目指したいやつ。
設定としてはカナダ代表のつもり、設定盛りすぎた気もするけど夢小説だしそこはご愛嬌で

前へ 次へ
ALICE+