「ちょっ、」
「やっほー青ちゃん」
後ろからいきなりがばっと抱きつかれる。いくら普段からこんな風に積極的な行動をとるからといって、流石にこれを許すわけには。というか、なんでわざわざ私が許さないといけないんだろう、こんな考えているとさらにいらいらするというか
「こら、眉間にしわ寄ってるぞー?」
「...あんた、馬鹿?青困ってるんだけど」
「はあ?お前こそ急に何なわけ?」
「ちょっ、やめてください!」
いきなり腕を強く引っ張られたかと思えばそこには同じクラスの男の子、瑠衣くんがいつもよりも不機嫌そうな顔をしていた。すると抱きついていた先輩、椎名さんの顔が一気に変わった。いや、先輩まるで二重人格みたいです。なんて言えないけど本当にそう思います、はい。
「ねえ青ちゃん、こんなのととなり歩いてたら良くないよ、早く行こうよー」
「...は?頭何詰まってんの?カス」
「ひっ...ちょ、瑠衣くん!先輩も落ち着いてください!」
もう顔が破壊しそうなほどピクピクと口端を上げている先輩と、涼しい顔をしている瑠衣くんの間に挟まれて、なおかつ周りからの視線がかなり痛いです。ああ何だか私のお腹も悲鳴を上げているよ痛いってさ、もう駄目今日も保健室行かなくちゃかなあ。
でもこんな日常に慣れた私も私なんだろうなあ。なんて少しだけ考えて二人の手を握る
二人の目が同時に見開いていく。ばーか、いつもの仕返しですよ
「早く行きましょ!」
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