「丸ちゃん」
「んー?」
「そろそろこれ、離してくんないかなー」
「えー?」
「えー?じゃなくてね、あの、手汗」
「手汗まで愛して」
「とても嫌だ」
「今日そんな手汗かいてへんやん、シルキー丸山やで」
「たしかに割とさらさらだね。でもね、あのね、そうじゃなくて」
「俺はいっときも離れたないなー」
「あの、」
「お前のこと大好きやからなー」
「うんありがとうね、でもね」
「むしろ愛してるからなー」
「私も好きだよ 好きだからさあ」
「リピートアフタミー I love you.」
「丸山さん手離して」
「いやや〜ちゃんとリピートアフター丸ちゃんしてえな」
「話を聞け」
「リピート。」
「彼女のお願いくらい聞いてくれ」
「リピート。」
「いやだから強く握るな」
「リピート!」
「頑なに離れないな!ちょっと!手汗で滑ってしまえ!…取れない!」
「リピートしてやあ〜!」
「わかったわかった!なにを言えば解放される!?」
「リピートアフタミー I love you.」
「あ、アイラビュー」
「もっと気持ちを込めて ハイ I love you.」
「…I love you.」
「丸山くん」
「?」
「リピートアフタミー・丸山くん」
「…丸山くん、」
「世界一かっこいい」
「……世界一かっこいい」
「丸山くん」
「…丸山くん」
「トイレ行かせてください」
「……隆平、わかっててやってたの、」
「トイレ」
「わかってるなら離してよ」
「トイレ、いかせてください」
「隆平」
「とーいーれ」
「……と、トイレ、」
「行かせてくださいお願いします」
「行かせてください、おねがいします」
「繋げて」
「…トイレ行かせてください お願いします、」
「イヤや」
「ふざけんな」
「もっとえっちに言ってほしいな〜」
「殴りたい」
「お前の利き手は俺に止められている」
「私はお前の息の根を止めたい」
「物騒やな〜。可愛ないで。」
「彼女のトイレ妨害して楽しんでるド変態に言われたくない」
「俺はただ可愛い彼女といつでも繋がってたいだけやん、これで我慢してるんやん、ほんまはずっともっと大事なところを…」
「それ以上言ったらまじ殴る」
「うわあ怖あ。女の子がそんなこと言ったらあかんで〜?もうほんまお前は俺がおらんとだめやなあ」
「この人思考回路の接続間違ってる」
「んんん、ひどい!そういうこというやつには〜…こうや!」
「うわ!やめて!ちょっと、抱きつくな!ほんと!衝撃を!与えるな!」
「ついでにこうや!」
「や、やだ!ちょっ、隆平、」
「シルキー丸山のくすぐり攻撃、君はこの拷問に耐えられるかね〜?おりゃっ」
「ほんと、やっ隆平、!離して、おねがい!」
「どうしよっかなー、好きって真剣に言うてくれたら考えてもええかなー」
「言う言う!言うからほんと、!勘弁してっ、」
「おーらい、ほな言うて」
「す、好きです。」
「こっち見て言うてー」
「す、好き!大好き…!お願い離して!」
「んんー!俺もすっきゃでーん」
「え、うわ、!ちょっと!」
「好きすぎてもう離されへーん!」
「話がちがうじゃん…!」
「考えるって言うただけやもん、考えた結果好きやから離したない で議決した」
「や、!……ちょっと、もう、」
「…ん?どないした?」
「隆平、もうほんと、」
「あ、さっきのそんなに効いてたん?もーほんま隆平くん彼女の身体博士やなー!攻撃が的確!」
「あの、なんでもしますんでほんと、許してください…」
「え?なに?聞こえへん」
「…限界、ちかい、」
「限界なんて越えるためにあるんだよお、自分の限界自分で決めるな!」
「うう…、」
「あら、もうツッコミもでけへん?」
「お、おねがいします…」
「ふわあ、弱ってるんも可愛いな〜。よしよし」
「りゅうへい、」
「んん〜、そんな涙目で見つめんといてぇ」
「……っ、」
「どこまでもいじめたくなってしまうやん」





ミガッテ