その後化け物に遭遇することは無く、無事体育館に到着した。各チームメイトらしき人達が心配そうに駆け寄ってくるのに対し、ウチの選手はこちらに見向きもしない。まあドア開けた瞬間私を目視したのは気づいてるんですけど。それにしても薄情過ぎない?どう思うこれ?

「次の探索へ行く前に情報提供をします。僅かではありますが手がかりのようなものも見つかりましたし、...皆さんに把握しておいて欲しいことがあるので。」
「(あ〜はいはいゾンビとかのことな)」

全員無傷で帰ってきたことによる安心感で包まれたこの体育館。なんだか今すぐ外に出れそうな雰囲気だけど大した戦利品ねーからなって言いたくなる。赤司クンを囲むようにして座る人達と二人分くらいスペースを開けて座ると、薄情軍団ものろのろと近くに座ってきた。

「なまえチャンおかえり〜、お化け屋敷どうだった?」
「原くんてもしかして此処がアトラクションかなんかだと思ってんの?」
「とりあえず無事っぽくて安心したわ、なまえ一番最初に行かせるって流石にやばいだろ」
「初っ端から死人が出ちまったらめんどくせえ事になるからな」
「つまり強そうな人を集めたってことだよね?クソ居心地悪かったわ」
「そこ静かにしてください」

呆れたような統制に口を噤む。喋り出すと意外と止まんないからねウチは。

「」