B
やって来たのは普通のショッピングモール。
まず洋服が見たいと言うと快く了承してくれた。
私の服選びにも付き合ってくれる彼は、少々ファッションには疎いらしい。
それでも私が
「これどう?」
なんて服をあてながら聞くと、真剣な顔で
「名前にはこっちのデザインの方が似合ってるんじゃないか」
なんて勧めてくれる。
「じゃあこれは?」
次は少し肩を露出するデザインの服を。
「あぁ、華奢な名前によく似合っていると思う。だが…、それを着るのは俺の前だけにしてくれ」
「独占欲の強い男は嫌いか?」
いいえ。
貴方の視線を独り占めできるなら。
2017/04/19 rewrite
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