F


お昼ご飯を食べ終わりモール内を歩いていると、


『あの人かっこよくない?』


なんて囁き声が周りから聞こえる。



でしょ?って自慢したい位だけど、本当のことを言うとあんまり見られたくない。



「やだ…」


思わず歩いていた足が止まる。
私ってこんなに独占欲強かったかな…


「心配するな。名前が心配するようなことは何もない。それに、元より名前しか見えてないさ」





繋がれていた手に、さらにぎゅっと暖かい力がこもった。


2017/04/20 rewrite

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