3:愛しい彼女の一週間
み、見つけてしまった…!
何気に花子ちゃんの机を見てみるとみてはみけないモノを見てしまった!
花子ちゃんの日記…!
この一週間俺は仕事で学校に行けなかったから
もしかしなくてもここに花子ちゃんの淋しがっている心情が書かれているかもしれない…!
見たい!正直非常に見たいですセンセイ!淋しがる花子ちゃんとかレアだもの!!
ごくり。
…や、でも人の日記を勝手に見るとかどうなの?
人として宜しくないんじゃないの??
…いやいやいや、俺ヴァンパイアだしー?人間の常識にはとらわれないって言うかー
ってことでしつれいしまーっす!!
ペラッ
○月×日(月曜日)
今日はアヤトくんが天使だった。
1人バスケ超かわいい。
たこ焼きでの餌付けに成功。熱いの我慢して頬張るアヤト君マジ天使
本人の前で鼻血出そうだったヤバい。
ご機嫌なアヤト君にたこ焼きあーんしてもらった。
笑顔眩しかった。昇天した。週の始まりからフルスロットルである。
(え、何で恋人みたいなことしてんの!?)
ペラッ
○月×日(火曜日)
カナト君が私にお菓子をくれた。明日世界は崩壊すると思う。
思い残すことがないようにと思いっきりカナト君に抱き付いたら
なんとカナト君が抱き返してくれた。
世界が崩壊する前に私が崩壊した。
もういっそこのままカナト君のお人形になりたい。ホントなりたい。
大事なことなので二度書いてみた。
(か、カナト君もしかして花子ちゃんの事…!?)
ペラッ
○月×日(水曜日)
ライト君に保健室に呼び出された。行ってみるとライト君が白衣を着ていた。
遂に萌えで鼻血出た。悔いはない。
今度は白衣ではなくてナース服でもいいと思う。
そしたら襲う。迷いなく、襲う。
いつかライト君に「いけません先生…っ!こんな所で…っ!」って言われたい。
(ライト君、逃げて。超逃げて!)
ペラッ
○月×日(木曜日)
天使って補習受ける意味あるのか?
スバル君が補習でイライラしてたみたいで話しかけると
めっちゃキレられたけど、私ってわかると小さい声で謝られた。
ツンデレ可愛すぎて私がキレた。
やだもう責任取ってスバル君は私を抱くべきだと思う。
(…スバル君が俺の最大のライバルだ!)
ペラッ
○月×日(金曜日)
レイジさんが私をお茶に誘ってくれた。死んでもいい。
優雅なひと時の中私に微笑みかけてくれるレイジさんが美し過ぎてハゲる。
天使達の破天荒な行動に愚痴をこぼすレイジさんがかわい過ぎて
お嫁にもらおうと固く決意をした。
絶対に幸せにしよう。指輪のサイズを探らなければ。
(!?シチサンメガネの嫁とか…!)
○月×日(土曜日)
大天使と昼寝した。幸せすぎて永眠しかけた。
私を抱き締めながら吐息を漏らすシュウさんがいろっぽすぎて
私が男なら確実に抱いていた。また抱き枕になってって言われたから
内臓を綿に詰め替えた方がいいのか今本気で悩んでいる。
(シュウ君への愛情が狂気じみてて怖い…!)
…ていうか。
ていうか何この日記!!一週間100%逆巻さんといちゃついたレポートじゃんか!
え、俺の事一つも書いてなんだけど!
ちょっとまって仮にも俺は花子ちゃんの彼氏なんだよ!?
なのに何この仕打ち!!辛すぎるんですけど!!
「うぅ〜…それで?最後の日曜日は誰といちゃついたのさぁ花子ちゃんはぁ…」
ペラッ
「…………え。」
○月×日(日曜日)
この日記を見たデリカシーのなさすぎる無神コウは
30分以内に私の大好物のプリンを買ってこなければ
どんな手を使ってでも一週間泣かし続ける。
大概にしろよ。コウ君。
……………ぞわっ。
「花子センパーイ!プリン買ってきましたぁぁぁぁ!!」
「コウ君、私に言う事はー?」
「勝手に日記見ちゃってスイマセンっしたぁ!」
「…素直に淋しかったと言ってやればいいものを。」
「え、ルキさんが代わりに一週間泣かされ続けたいって?」
「…いや、黙っておこう。」
戻る