4
山の王である俺よりもォ!偉い奴がこの世に一人だけいる!!!!!!!
俺の母ちゃんだ!!!!!!!
母ちゃんの名前を俺は書ける、それはすげえ事だぞ。俺がすげえ事をすると母ちゃんは泣くが、それはウレシナミダってやつだ、俺は知ってる。
俺には母ちゃんが合わせて三人もいる、どうだ羨ましいだろ!!!?俺を産んだ母ちゃんと、山で俺を育てたイノシシの母ちゃんと、今も生きてる母ちゃんだ!!!!!!!
母ちゃんは母親が三人もいる俺をいつも羨ましがっていた。仕方ねえ、俺は山の王だからな。
俺がまだガキだった頃、母ちゃんは俺を迎えに来た。
俺は暴れて逃げてやったが、母ちゃんは俺を引き摺っていきやがった!母ちゃんは強ェからな!
母ちゃんはいい母ちゃんだ!
一緒にツヤツヤのどんぐり探しもしてくれるし、木登りだってしてくれる、魚をとるのなんか特別上手い!
母ちゃんは俺の自慢の母ちゃんだ。
母ちゃんが二回も死んだ俺を、母ちゃんは絶対ェに見放さなかった。
俺が山に行きてぇって言えば止めなかったし、風呂が気持ちいいことや挨拶の仕方なんかも教えてくれるいい奴だ。
母ちゃんの被り物を、丈夫にしてくれたのは母ちゃんだ。
母ちゃんは、俺に一回も駄目っつった事がねェ。
俺の人生だから好きに生きろ、母ちゃんは俺の助けになるように教えてやれることがちょっとだけあるから、話はちゃんと聞け。
そんだけだ、母ちゃんはずっと俺を守ってくれた。
権八郎と紋逸の母ちゃんだってすげえ、だが一番は俺の母ちゃんだ!!!!!!!!
キブツジムザンを倒す時、どうしても近寄れなくて困っただろ、最初!!!俺は母ちゃんに言われていた通りにした!!
被り物を脱いで、俺の顔を見せながら、母ちゃんから貰った紙切れを掲げて言ってやったぜ、言ってやった!
「ハヤクシャッキンカエセヴァアァァァアカ!!!!!!!」
母ちゃんはやっぱりすげえ、キブツジムザンを言葉だけで殴った!!!!母ちゃんのおかげでキブツジムザンに攻撃できるようになったんだ、感謝しろ子分ども!!!!!!!
すげえ薬を作ったのは権八郎の母ちゃんとしのぶと母ちゃんだしな!
母ちゃんがすげえのは最初っからだが、鬼を倒してからの母ちゃんはもっとすげえ。
皆が母ちゃんを崇める!尊敬する!やっとわかったかバカども!そうだ俺の母ちゃんはすげえ!
まず飯が上手い!いい匂いがする!金を沢山持ってる!色んな建物作った!強ェ!
怒ると権八郎より怖ェ!
説教はしのぶより怖ェ。怖ェが、母ちゃんは俺のことが大好きだからな!
話ぐらい聞いてやる!でも母ちゃんは時々俺の言うことをわざと聞こえなかったフリをする!母ちゃんは俺が母ちゃんの耳元でちいせぇ声で言い直すのが好きなんだぞ!
俺はそんときの母ちゃんの顔が好きだから、毎回付き合ってやってるんだ!!!
忙しい母ちゃんが遊びに行くのはいい。今度は山の王が見守ってやる。だが俺を置いていくのは許さねぇからな!!!!!!!
「…寂シクナンテナイヨ」