随分と懐かしい夢を見た。子供のように泣きじゃくる彼女、嫌だ嫌だと子供の自分に泣いて縋った彼女。思い出すと、口元が緩んでしまいそうになる。



「...ユキさん」

名前を口に出すだけで、愛しさがこみ上げる。早く会いたい、早くこの腕で抱きしめたい。感謝の言葉と自分の想いを伝えたい。目を閉じれば、今でも鮮明に彼女の顔が思い浮かぶ。笑ったり泣いたり、時に怒ったり。





「待っています、いつまでも」


貴女がどんなに歳を取ろうとも。ここで、貴女を待っていますよ。




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