chapter:▽・w・▽つ【なでなでほりでぃ〜】 勉強も運動も苦手なぼく、千羽 一(ちわ いち)。 だけど信じられないことに恋人がいます。 その人はとても優しくて、勉強も運動もできて、王子様みたいなカッコいい人です。 名前は、金色 奏(かないろ かなで)くん。 クラスは別々だけど、仲良くしてくれてます。 そんな金色くんにされると嬉しいのが、頭を撫でられること。 学校がある放課後は、ふたりきりで、オレンジ色の夕日に照らされる中、その日の授業でわからなかったところの復習をしてます。 ……なんだけど……。 最近、ぼくと金色くんの日常が少し変化しつつあります。 お勉強が終わって、家に帰る頃。 おひさまさえも陰ってきて、月が顔を出す時間――。 ぼくと金色くんはもう少し学校にいます。 お勉強が終わってすることっていうのが――……。 「可愛いね、イチくん」 「っ、やぁっ、ソコっ!!」 机の上で仰け反って、カッターシャツがはだけてむき出しになっているぼくの胸を、金色くんは『可愛い』とそう言って撫でてくるんです。 今まで何も感じないハズだったぼくの胸は、金色くんに撫でられてジクジクうずくようになりました。 「イヤ? でもイチくん、撫でられるの好きでしょう?」 ――そりゃ、金色くんに撫でられるの、すごく好きだよ? でも、でもね? ソコは……。 「やぁっ、ちがっ!!」 首を振りながら見えるのは、いつも微笑んでいる優しい金色くんじゃなくて……。 なんというか、瞳の奥に炎でも宿しているみたいな、獣じみた金色くんの顔だ。 「違うの?」 眉を下げてぼくを見下ろしても全然悲しそうに見えない。 金色くんはこういう時、ちょっと意地悪になるんだ。 楽しんでいるような感じがするのはきっと気のせいじゃない……。 だってホラ、ぼくの胸にあった手は、ぼく自身がある場所に移動していく。 「やっ、ダメっ!!」 ぼくは慌てて体の真ん中にある自分自身を隠そうと手を伸ばす。 それなのに、やっぱりぼくは運動神経がにぶい。 金色くんより、反応がちょっと遅かった。 ズボンのジッパーを下ろされ、下着の中からすぐに取り出されるぼく自身。 「やだっ、かないろくっ!! っふぁっ!!」 「撫でられるの好きだもんね、イチくんは。いい子いい子しようね?」 親指の腹で先端をコシコシと撫でられたら、ぼくはどうにもできなくなる。 「っふ、ああんっ」 さっきよりもいっそう大きく仰け反って、口を目いっぱい開けながら女の子みたいに喘ぐんだ。 その間、さっき金色くんよりも先に動こうとしたぼくの手は、ちゃっかり彼の肩を掴んでいたりする……。 「いい子だね、とても可愛いよ」 褒められても、やってくる射精感をなんとか耐えようと、ブルブル震えるしかできない。 それでもやっぱりぼくの先端からは先走りがあふれてくる。 金色くんの手を汚さないようにとガマンしているのに、結局は汚してしまうんだ。 ぼく自身を擦る金色くんの親指が動くたび、グチグチと水音が聞こえる。 「っふ、ああっ、かないろくんっ、かないろくんっ!!」 「なでなで、たくさんしてあげようね」 |