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激しく武器がぶつかり合う劇場のステージで、場違いに見える少女が仲間と共に戦っている。

攻撃を軽やかに交わし、身軽さを生かして反撃する。

鞭のように自在に操る鎖で相手の武器を叩き落とし、跳躍して蹴りを加える。

その動きには隙が無い。

最終戦への出場を賭けたゲームでも、華憐達のチームは危なげ無く勝利を収めた。

予想通りに。

「やはり、ね。そうでなければ困る」

監視室のモニターを見ながら、紫陽が呟く。

「響、大碓はステージの側で待機していますね」

「ああ」

「では、予定通りにお願いします。最終戦まで勝ち残ったチームの代表と、話したい事がありますので」

遠くからでも、分かるから。

彼女が今も、あの時の戦うという決意を違えていない事。

何もかもを捨てても、大切なものの為に在る生き方。

けれど何処も変わっていないようで、何処か違うようにも思えるから。

近くで話せば、少しは分かるだろうか。

今の彼女を支える、強さの源が。





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