nostalgiamind.02
城へ続く道の途中を折れて少し入った所に、騎士団の本部があった。
中へ入る門には見張りが立っていて、近付いて来た蒼の姿を見ると目を見張った。
「あれ、蒼じゃないか。えらく久し振りだね」
「ああ、まあな」
どうやら二人は友達のようで、華憐は二人の会話を少し下がったままで聞いていた。
「今まで何処に行ってたんだい?何でまた急に帰って来たんだよ」
「色々事情があってさ」
「……あれ、あの子は?」
見張りの若者が自分の方を見たので、華憐が慌てて頭を下げる。
「こんにちは」
「悪いな、とにかく今は俺の家に行かないとならないんだ。通してくれ」
「分かってるよ。その代わり、僕も一緒に行くよ」
「見張りはいいのか」
その言葉に、若者は肩をすくめて言った。
「見張りなんて形だけだよ。ここ何カ月も、誰も来やしない。退屈で死にそうだよ」
この近くで物騒な男達に遭遇したばかりの蒼と華憐は顔を見合わせたが、ここは何も言わずに門を通る事にした。
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Reservoir Amulet