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▽無題

降谷妹でもしもジンの妹だったら
書いててむっちゃ楽しかったです


黒澤くんの妹ver
基本スペックは同じ。
医者ではなく何故か犯罪組織の一員になっていた。
あれ、なんで?
お兄ちゃんのあとくっついてたらこうなっていた不思議。
病弱で役立たずなので殺しや体力仕事は一切やらず、ターゲットを誘い込むための囮専門。
毎回着飾ってるのに、何故か慣れない。
二人きりになると兄さん兄さん言ってる。
毎回お迎えはお兄様。
バーボンは常に探るような感じで遠回しな物言いだから苦手。でも一番はいきなり甘い雰囲気出してきたりするから鳥肌がとんでもないことになってる。
ライは割と好き。
性格的にも穏やかで犯罪組織にいるのが異質なので、無理矢理やらされてるんじゃないかとか思われがちだけど、妹的にはここまで来たんだから地獄の果てまで付き合うよ。って思ってる。
ジンはこいつは俺んのだって思ってるから、妹がそう思ってるのは当たり前のことだと思ってる。


ーーーー

私の兄は犯罪者だ。

「トロトロしてんじゃねぇ」
「…すみませんでした」

何度着ても着慣れないドレスを身に纏い、兄の車に乗り込めば毎度お馴染みの文句が飛んでくる。
罵倒されないだけマシだけども。

「それにしても今回もお手柄だったなぁ!誘い込むの上手くなったじゃねぇか」

いつも自分の事のように喜びながら褒めてくれるのはウォッカで、毎回その言葉に救われている。
すぐキレる短気な兄さんに付き合えるのはウォッカくらいだと思う。
よくもまぁ毎度運転手までやれるものだ。
心の中で密かに彼を秘書と呼んでいるのは私だけの秘密である。
理想のお兄ちゃんというなら兄さんよりもウォッカの方が近い。
なんて思っていると、バックミラー越しに此方を睨むようにして向けられた視線。
え、バレた?口に出てた?そんなばかな、私まだ死にたくないんだけどねぇ嘘だよね?

「おい」
「ひゃい!?」

ビビりすぎて変な声出た。

「…その口どうした」

どうやら声に出ていたわけでも心を読まれた訳でもないらしい。
ほっと息を吐きながら、なんのことだろうと唇を触ってみたが、食べカスが付いてるわけでもない。

「テメェ一度で理解しろ馬鹿が」

チッ、舌打ちと共に投げられた罵倒。
え、嘘でしょこれ私が悪いの?
一体なんのことだと首を傾げれば、バックミラー越しだった瞳が直接此方を振り向いた。

「面貸せ」

一体どこのヤクザだよ。
…いや、まぁ人殺しだし強ち間違ってもないけど。
なんだなんだと顔を近づければ、急に伸ばされた腕。
驚いて咄嗟に身を引こうとすれば、そのまま後頭部に回された手によって引き戻される。
一瞬見えたのはにやりと凶悪に歪んだ口元。
この人普通に笑えないのか。
まるで猛獣にでも噛み付かれたように冷えた唇が私の唇に覆いかぶさって、そのまま好きなように貪られた。
どういうことなのおにーさま。
兄さんの体が邪魔だろうに、それでもちゃんと運転するウォッカを尊敬した。

「…おい、余計なこと考えてんじゃねぇ」

そんなこと言うなら大人しくシートベルト戻して前向いて。なんて言えるわけもなく、再び私の唇はこの猛獣に食べられるのだ。
喋らす気ないじゃんか。

「…っ…ふ…ぁ」

ちょっと待ってほんとやばい、酸素なさすぎてやばい。
くらくらし始めた頭に慌てて背中をたたけば、漸く離れた口。

「相変わらず下手クソだなテメェは」
「…っ、は…っ…はぁ…っ」

こっちが必死に呼吸を整えてるってのに、兄ときたら息一つ乱れるどころか、要らぬリップサービスまでくれたものだ。
すいませんね下手クソで。
何回されようとこっちのこと考えずに貪る兄さんこそ下手クソなんじゃないのか。
言わないけど。言えないけども!!!!

「このおおかみめ…!」

漸く絞り出した唯一の抵抗に、兄は満足そうに鼻を鳴らして前を向いた。
くそう、銀色の狼は自己中だ。

ーーーーーー
口紅が取れていて誰かにキスでもされかと内心イライラしたお兄ちゃん。
でも妹の反応見るにそう言うわけでもなさそうだし、まぁいいやとりあえず軽く食っとこみたいな感じ。
降谷兄とは違い、おっかない上に自己中で厄介なお兄ちゃんを得てしまった可哀想な妹。
でもなんだかんだで優しい
ーーーーーーーー

「今日は一人ですか?」
「…バーボン」
「そんな顔しないでくださいよ」

折角ですし一緒に飲みに行きませんか?とエスコートするように人の腰に手を回して来た優男。
…だからバーボンは苦手なのになぁ。
ね?と甘い顔で笑ってみせて誘う姿に全身に鳥肌が立つ。
兄さんもバーボンのことはあまり好きじゃないみたいだし、できれば関わりたくないのになぁ。

「兄さんにバレたら恐ろしいからやだ」

嘘じゃない。本当の話。
あの人が怒ると本当に怖いんだからな!?
ネチネチ責めて来たかと思えば武力行使にでるジャイアンだからな!?
だから絶対に嫌だ。
それもバーボン相手となると確実に怒りを買うことだろう。
怒られないのってウォッカくらいじゃない?
兄さんは単独行動の秘密主義者嫌いだからなぁ。

「バレたらどうなるんです?」
「テメェのドタマに風穴あけたくなけりゃ離れるんだな」

に、にいさんんんん!?!?
調子に乗ってわざと顔を近づけてきたバーボンに返したのは、間違いなく兄さんだった。
助けが来たと喜ぶべきか、先の展開を思って絶望すべきか、こんな時、人はどんな顔をすればいいのだろう。

「いい加減妹離れをしたらどうです?」
「馬鹿か、そいつが俺から離れねぇんだよ」

鼻で笑って吐き捨てる顔はやっぱりどこからどう見ても完璧な悪役だった。
惜しむらくはここで姫ポジには決して慣れない己の貧相ぷりくらいだろう。

「ということで、お迎えが来たので私は帰ります」

意外と簡単に離れることができて安心しながら兄の元へと駆けていけば、いい子だと声を掛けられた。
…たまに思うんだけどさぁ、兄さん私のこと犬や猫と同じだと思ってない?まぁ褒められる分にはいいけど。

ーーーー
星屑での降谷兄妹思い出すと、妹離れってお前が言うなよって自分でも書いていて思いました。
君がお兄ちゃんだとジンの比じゃないレベルで甘々だからな。

2017/06/26(03:14)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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