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赤井妹
普段はやる気皆無のクズだけどやる時はやるっていう話

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「ちょっとシュウ、あの子どうしたのよ」
「いいから黙って見ておけ」

別の場所からライフルを構えた妹の合図を待つ。
ターゲットは二人。
逃す事なく確実に生かしたまま仕留めるには打ち抜く位置とタイミングが重要だ。
集中力が最高潮に達するまでは恐らくあと三拍後。

『ーー兄さん』
「了解」

予測通りに無線越しで合図を求める声に引き金を引いた。

「…うそ、ほぼ同時で狙いにブレがないなんて…」

まるでコピーしたかのように同じ場所、ほぼ同じタイミングで撃たれた銃弾。

「よくやった」
『ちゃんと金払えよ』

指示通り完璧な仕事を終えた妹の口調は普段の軽いものへと戻っていた。
多少吹っかけられたがそれなりの仕事はしてくれたんだ、ちゃんと払うさ。
能ある鷹は爪を隠すと言うが、普段の態度しか知らないものはあいつがここまで芸達者な奴だとは予想もしないだろう。

「…なに、あの子、どういうこのなのよ!あんた何処であんな逸材拾ってきたの!?私にも教えなさいよ!」
「何処もなにも、あれは俺の妹だ」

クズで天才の、な。

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現場系の仕事に初めて連れ出された時の話。
多額の報酬払ってくれるって言うし、まぁいいか。って了承した。
コンマ数秒で兄の動きをコピーするバケモノ。
物凄く集中力使うから滅多にやらない。
なんだかんだで長男はその腕を認めている。
銃弾だけ見て瞬時に予測してコピるみたいな能力が理想。
本気で集中してる時だけ普段の軽さは消えるし、普通に兄さん呼びをする。
降谷妹は体力ない病弱でどちらかといえば守られる側だけど、赤井妹丈夫だし本気出したらチート気味だから強い…ハズ
でもお母さんには敵わないのがチャームポイントです。クズだけど。
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※純黒


「…うへぇ、バケモノかよ彼奴ら」

観覧車で異種格闘技戦繰り広げている人外二人はどう考えてもバケモノだ。
つーか何やってんの彼奴ら。
爆弾むっちゃ仕掛けられてるしそれどころじゃねぇぞ。
片や日本警察、片やFBI。
組織の違いによるいがみ合いやら私情やらあるだろうが、先にすべき事あるだろうが。
例えば上空を飛んでる物騒なヘリのこととか。

「…ガキの子守にバケモノの仲裁は給料倍貰わないと割にあわないっつーの」

爆弾見つけて駆け回るクソガキに合流するのが先か。
人使いの荒い兄を持つと苦労するな。

「クソガキ、手を貸してやるから指示を出せ」
「え、なんで此処に…っ!?」
「此処に誰が居るか知っててそれ聞いちゃう?」
「そうだ、赤井さんはっ!?」
「上でドンパチしてるよ」

…いや、こっちに落ちてきてんな。
微かに聞こえた打撃音。
つーかまだやってんの?続行するか普通。

「大声で呼べば気づくから、任せた」

こっちは仕掛けられた爆弾確認してくるから。とバケモノ共がやりあっている近くの階まで子供を運んですぐさま立ち去った。
いやはや、本当にめんどくさい。
絶対に報酬は倍もらうから覚悟しておけクソ兄貴。

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※いつもの兄妹喧嘩(妹がいちゃもんつけてるだけ

「おいコラクソ兄貴!これはどういうことだ!!」
「どういうこと、と言われましても」

通帳を開いて変装済みのクソ兄貴の目の前に叩きつければ、奴は肩を竦めてさあ?なんてはぐらかしやがった。

「金額が!ちがう!!」

そう、この間やらされた仕事の報酬額が振込額とあっていなかったのだ。
おかしい、こんな事はあってはならない。そう、あってはならないのだ!!

「何処かの誰かが手を抜いたから、としか」
「はあ?誰が手を抜いたって言うんだよ!ちゃんと言われた情報は抜き取ったろうが!!」
「…オイタはするな、と言ったのを忘れたのか?」

本性だしやがったな赤井秀一め。
大体家の中だってのにわざと沖矢昴で会話してくんのが腹立つんだよ。
中身を知ってる方からしたら気持ち悪くて仕方ない。

「金額多くくれそうだったからちょっと手を貸しただけじゃん!」
「それが犯罪に利用される恐れがあるから駄目だと気づけないほどお前は子供か?」
「一々煽る言い方しかできねぇのかこの性悪め!」
「ホォー、今までの悪事は全て母さんにまとめて報告するがそれでもいい、と」
「…嘘です報酬をいただけただけありがたいですなので母さんにだけは、母さんにだけは!!どうか!!!」
「ならハナからすべきではなかったな」

くっそ、母さんに頭が上がらないの知っててこう言う事やってくんだから本当に性格が悪い。

「覚えてろこの性悪め!!」
「負け犬の遠吠えだな」
「うるせえ!!!」

この鬱憤は怪盗キッドにぶつけてやる。
ぜってーあいつミンチにするからな。

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結局長男には敵わないけどそれを認めたくない妹。
真純の前ではクズさのカケラもない綺麗な姉を装おうと必死。

2017/06/05(23:23)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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