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▽無題

もしも星屑がドラマだったら
※基本的にキャラ崩壊してます

※ネタなのでヒロイン名は降谷雫で固定

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ドラマ「星屑」
出演者が芸名そのまま出演する事でも話題になった兄妹の恋愛模様を描く作品。
常に死と隣り合わせの仕事につく兄の零と、血の繋がらない妹の雫が二人なりの幸せの形を見つける恋愛とミステリーがかけ合わさったドラマ。
大手アイドル事務所の有名アイドル降谷零と、大人気演技派女優の降谷雫を主演としたファンも期待を寄せる作品。


降谷雫(二十代前半)
事務所大プッシュ中の演技派若手女優
実は貧乏大家族の長女で、デビュー当初はイメージに合わないからと秘密にされていた。
大手アイドル事務所のアイドルとの共演でヒロインに抜擢されたが、努力するも初演技で見事な大根っぷりを披露。アイドルのファン達に叩きに叩かれまくり、これを機に死ぬ程努力して演技派女優と言われるまでになった。
上記の一件から、イケメン(特にアイドル)に対する一種の恐怖症に陥っている。
理由は「私如きがあんな素晴らしい方と共演してはいけないんだ…共演するのならそれに見合った実力を身につけないと…!」とのこと。
当時アイドルファンによってプライベートを流出され、実は貧乏大家族の長女だったとネットで流されニュースにもなったが、健気に家族を支える姉として人気が上がった。
機械の扱いが苦手で、事務所からせめてブログだけはやってくれと言われ誤字脱字をやらかしつつも必死にブログをあげている。
洗濯機が壊れたので今日はみんなで手洗いです!家族みんなでやるとたのしいですね!と載せたところ、ファンから洗濯機がプレゼントされた。
ファンからの差し入れは殆ど生活必需品が多い。
演技が終わると直ぐに共演者から離れてるモニターチェックするか、マネージャーにべったりつきっきりになる。
同じ事務所の先輩の赤井秀一は兄のような存在。
実年齢よりも若く見られる役ということで、本来のヒロイン設定よりも若い雫が抜擢されたが、本人はあの降谷零さんと共演とか私ファンの方々に殺されないかな…?恐れ多い…と内心ガクブル。
赤井先輩に励まされつつ今日もビビりヒロインは頑張る。

降谷零(29)
最近は奇跡のアラサーと呼ばれ始めている大手アイドル事務所の有名ソロアイドル。
甘いマスクと並外れた演技力に歌唱力、全てにおいてパーフェクト。
何故かヒロイン役の女優に怖がられているのが最近の悩み。
でも演技となると別人のように変わるので、何も言えない。本来はどんな人物なんだろうと気になっているが、気づけばいつも逃げられていて中々声が掛けられない。
最早どうやって捕まえようかと意地になっている上に、それが楽しくなってきた意地悪なお兄さん。
雫のデビュー作品の相手は零と同じ事務所のアイドルグループの一員で、ヒロイン役がかなり叩かれていたのが話題になっていたので実は名前だけ知っていたとかそんなんだといいね。

赤井秀一(30〜32位?)
雫の事務所の先輩。
アクションもこなす演技派俳優。
歳を重ねるごとに溢れ出る色気で深夜ドラマの出演が多くなってきた。
実は雫のデビュー作でヒロインの兄役だった。
それをきっかけに常に後輩を気遣うようになった優しい先輩。
今回の共演者かつ相手役が有名アイドルの降谷零と知ってから実は気が気じゃない兄貴分。
大丈夫さ。と安心させるように微笑んで送り出すも、内心滅茶滅茶心配でマネージャーや社長にあいつは大丈夫だろうか…と影で不安がっていた。
それを見かねた社長がドラマの監督に相談し、特別出演の枠を手に入れたが、未だ出番が回って来ず内心ハラハラしている。
因みに監督は大喜びで承諾した。


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お父さん、お母さん、そしてまだ幼い兄弟たち、お姉ちゃんはみんなと笑って生活するため、今日もがんばります。
ガクブルと震えそうになる手足を抑えながら、撮影現場へと踏み出した。

「あれ、雫さん今日も現場入り一番乗りですね!」
「いつもこんな早く来なくても大丈夫なのに、ちゃんと休めてるの?」
「はい、ご心配ありがとうございます!大丈夫です、早めに来て現場で演技の練習もしたかったので」

そう、もう二度と誰かに迷惑をかけたり、失望されたりしない為にも、人一倍努力をしなくてはいけないんだ。
相手が誰であろうと、全ての関わる人たちに見捨てられないように、迷惑をかけないように、私は役になりきるんだ。

「あ、零さんおはようございます!」

え。
聞こえて来た名前と、スタッフ達が続け様に挨拶をする声に振り返れば、そこには爽やかな笑みを浮かべたアイドル様がいらっしゃった。
ぴしり、と頭の先から爪先までが凍りついたような感覚。

「おはよう、雫ちゃん」
「お、おはようございますっ!すみません!失礼します!!」

ひいっ、という悲鳴は飲み込んで、その代わりに情けなく裏返った声で半ば叫ぶように告げてからマネージャーの元へ走った。
な、なんであの人こんな早くに現場入りしてるの?だっていつももっと遅いじゃん!
ばくばくと痛いくらい動き回る心臓。

「こーら、まぁた零さんから逃げたでしょう?」
「う…だって私如きがあのキラキラした有名アイドル様と話すなんて…しかも同じ現場で同じ空気を吸うだなんておこがましい…」

はぁ。と呆れたように息を吐くマネージャーは慣れた手つきで携帯を弄り始め、通話中の表示になった画面を私へ突き出した。

「ほら、先輩に元気貰ってがんばりなさい」
「え、でも秀さん忙しいんじゃ…」
「昨日クランクアップで暫くはオフよ。まぁ赤井くんがこのドラマの為に確保したようなもんだけどね」

いつもすみません先輩…!
面倒見のいい先輩が居ると本当に心強い。
秀さんのような器の大きい人間になれるよう、私も自分の後輩達には秀さんにして貰ったのと同じ事をするよう心掛けている。

『もしもし、雫か?』
「すみません秀さん、クランクアップしたばかりでまだお疲れなのに…」
『なに、気にする事はないさ。大方アイドルを前に逃げ出してマネージャーに叱られたんだろう?』

流石秀さん、よく分かってらっしゃる。
微かに笑う声が聞こえて来たのは気にしないことにした。

「だって降谷零さんとてもキラキラしているんですよ?眩しくて直視できません!」
『お前は誰が相手でもそう言うだろ』
「でも、降谷零さんですよ?あの大人気アイドルの降谷零さんと演技以外でお話なんて出来るわけがないじゃないですか!きっと同じ空気を吸っているだけで罪深いんだ…」
『…またいつものが始まったな。いいか、お前はもう誰もが認める演技派女優になったんだ、あの頃とはもう違う。だからもう怯える必要なんて無いんだ』
「…秀さんが居たらもっと頑張れるのに」
『…本当にお前は甘え上手になったな』
「だって本当の事ですもん」
『分かった、俺の出番はまだだが、現場の雰囲気の確認も兼ねて次の撮影は見学に行かせて貰うよ』
「本当ですか!?」
『俺が嘘を吐いた事があるか?』
「3回くらい」
『…悪い。それについてはもう忘れてくれ』
「今回の約束守ってくれたらリセットしてあげます!」
『元気が戻ったようで何より。じゃあ今日もその調子で頑張れよ』
「はい!ありがとうございます!」

よし、次は秀さん来てくれるのなら怖く無いぞ。演技終わったらすぐ秀さんの所に行けばいいんだ。
そう思うとさっきまでの不安が少しだけ和らいだ気がした。

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「…今度はなにを貰ったんだ?」

事務所の片隅に置かれた大きなダンボールは俺の身長よりも少し高かった。

「冷蔵庫です!」

満面の笑みで答えた後輩はそれはもう嬉しそうだった。
こいつのファンは一風変わった人間が多い。
食品や生活雑貨、はたまた目の前の冷蔵庫のような家電製品といった生活必需品が差し入れとして送られてくる。
先日ブログに沢山炊けるオススメの炊飯器ありますか?と書いたらパンも焼ける最新式の炊飯器が送られて来たと喜んで居たのはつい最近のことだ。

「私を含めた家族は全員ファンの方々のおかげで快適な生活を送れているようなものですね!」

そう言って恋人への抱擁かと言いたくなるほど熱い抱擁を交わしキスをするが、その相手は冷蔵庫だ。
しかもダンボールに入ったままの。

「汚いからやめろ」
「大丈夫です、私幼少期にダンボール食べた事あるので」
「…そのエピソードだけは絶対に喋るなよ。社長が泣く」
「え、それじゃあ今度のバラエティーは何を話せば…」
「貰った差し入れのお礼と家族の話題でいいだろ。あとは今やってるドラマの共演者とのエピソードは聞かれるだろうな」

ドラマの話題を出した瞬間、さっきまでの幸せそうな顔が一気に不幸のどん底に落とされたような顔になった。
…そんなに嫌か。
恐らく頭に浮かぶのはあのアイドルのことだろう。

「降谷零さんと番宣を兼ねてバラエティー出演なんですけど私は一体誰を演じながら出演すればいいんでしょうか…」
「…バラエティーまで役を詰め込む気か」
「じゃあ秀さん代わりに出てくださいよ!」
「馬鹿を言うな。番宣にヒロインと主人公が出なくてどうする」
「秀さん居たら頑張れます!」
「それを言えばついて来て貰えると思うなよ?兎に角、今回ばかりは自力でどうにかするんだな」

そもそも相手はあの降谷零だ。
ドラマからバラエティーまでなんなくこなす男なのだから安心して身を任せばいいのに、未だに過去の出来事を引きずる後輩にはそれすらも難しいのだろう。
そのくせ来る仕事は何でもやるのだから、少しはその勇気をアイドル相手にも出せないものだろうか。
無人島自給自足生活という企画にも楽しんで参加する姿はとても女優とは思えなかった。

「…そう言えば近々出演した映画が放映されるから番宣の話が来ていたな」
「同じバラエティーですか!?」
「マネージャーに確認してくる」

結局甘やかしてしまう俺も俺か。
番宣を口実にバラエティー出演を頼みに行くなんて、昔の俺じゃ考えられないな。

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あまりにも本編で絡めないので、こっちではこれでもかというほど絡む赤井パイセン
いい兄貴分やってます。

2017/08/01(18:10)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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