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▽無題

Dr.ワトソンA
FGOコラボ(真名ネタバレあり)
捏造盛り沢山
真名バレ、台詞バレ等あります

ーーーーーー

もしもマスターが教授を召喚したら


「おや、君は確か憎っくきホームズの犬じゃないか」
「…なんだって?」

今この悪名高き男はなんと言った?

「ホームズの犬と言ったんだよDr.ワトソン」
「すまないがもう一度お尋ねしようモリアーティ教授。どうやら聞き間違えてしまったようでね」
「ふむ、あまりにこき使われすぎて耳がイカレたかな?日本風に言うとハチ公ってヤツだネ」
「よろしい今日がお前の命日だ。この私が責任を持って看取ってやろう。さぁマスター今すぐ令呪で命じてください!この悪名高きモリアーティに死を!」

「え、なにこれ」

今日も今日とてホームズの話を聞きに訪れると、何故か人が増えていた。
普段は穏やかなDr.ワトソンが目を釣り上げながら五十代くらいだろうか?眼鏡の紳士へ向けて指を差していた。
紳士的な振る舞いの彼にしては珍しい光景だった。
…まてよ、今モリアーティって言ってなかったか?

「まさかモリアーティ教授か!?」
「その通り、私こそがあの悪の親玉モリアーティ サ!」
「す…すっげー!!まさかモリアーティ教授までくるなんて…!なぁ、あんたに聞きたいことが沢山あるんだ!!」
「待つんだ少年、我が小さき父よ。その男が誰か分かっていてその反応かい?やめておくといい、その男はロクなもんじゃないからね」
「ふははははは!よろしい、ならば悪の組織運営に関する授業をはじめようか!」
「ええいこれ程までにホームズが恋しくなるとはよもや世も末か…!再びヤツと二人で滝からおちろ!!!!」
「ドクター、それだと教授死んじゃうよ?」
「我がマスター、それが目的なのです。あわよくばあの薬中にも罰が下ればいいと私は思っていますよ」

ーーーーーー
モリアーティとかホームズを前にしたコナン君は誰にも止められないと思う。
好奇心の塊となって話を強請りまくる。
それを見て何故あんなヤツに…!と苛々するDr.ワトソン。
話ならば私で充分だろう?とは大人気ないから言えないワトソン君。こう言うところが素直じゃないとホームズに指摘される。
マスターがよしよししてくれるから冷静になるけど、暫くマスターに癒されないと立ち直れないストレスに襲われてる。
これでホームズ来たらワトソンがストレスで死にかねない(笑)
「ええいもういい、構うものか!お前達が自害しないのならば私がしようじゃないか!全ての悪の根源どもめ!お前達のせいで私の人生は台無しだ!」
「自分の犬の躾くらいちゃんとしておくんだなホームズ」
「これでも優秀な部類ではあったんだがね」
「誰が犬だ誰が!!この性悪どもめ!!」
「ね、3人とも仲良しでしょ?」
「あー…多分君が止めないとおさまらないからとりあえずDr.止めて」
相変わらず天然マイペースなマスターと、マスターが言えば引くの知ってるからとりあえず止めるよう進言するコナンとかね。
ーーーーーー

「Dr.って本も書くんだよね?」

マスターのメディカルチェックを終えると大人しく別室で待っていた少年に問われた。
…嫌な質問をするものだ。

「ドクターはね、本当はホームズの事が大好きだから書いていたんだよね!」
「…マスター、私は何も彼が好きだから書いていたと…」

はっきりとは言っていないよ。という言葉は飲み込んだ。
そしてコナン少年から向けられる視線が物語っている。
やっぱりホームズの助手のDr.ワトソンは仲がいいのだと。信頼関係が強いのだと。とにかくそんな期待となんかこう、すっごいキラキラした視線が向けられていることだけは分かる。

「さて、それではお茶に致しましょう。今日はこのワトソンが腕によりをかけてお作りしたスコーンですよ」
「ちょっと、僕まだ質問に答えて貰ってないんだけど!」
「では私は準備を致しますのでそれまでお二人で仲良くお話していてくださいね」
「はーい!」

手をあげて良い子のお返事をする我がマスターのなんと健気で愛らしいことか。
ぶっすりとふくれっ面をしたコナン少年にも笑顔を見せてから部屋を後にした。
素直な言葉というものはマスターにしか語らないと決めているからね。少年には悪いが、その分ホームズの勇姿を語ってあげよう。
なに、彼を真近で見て来たのだからそれくらい造作もない。きっとすぐに機嫌も治るだろう。

「本当に、我が友にもファンが多いな」

彼があの少年に会ったなら、一体どんな反応を見せるのだろう。
あの小さな頭脳に詰め込まれた知識量はきっと我が友の興味を引くに違いない。

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お菓子作りも含め料理は得意だといい。
メシマズではない。
なんだかんだで友人のことは好きだし、尊敬もしているDr.ワトソン。
薬物に手を出すとこと、拳銃をおもちゃにしなけりゃ素直に称賛できるのにって思ってる。
目の前で薬に手を出されるとガチギレするし、普通に殴りかかったりもする凶暴な一面もあります。
「いい加減にしろよホームズ!医者であるこの私の目の前でそのような薬物に手を出そうとはいい度胸だな!今日という今日はその手を切り落としてやる!!」
「君の精神状態のほうがよっぽど異常だと思うがね」
「誰のせいだと思ってるんだ!!」
ホームズさんはワトソンを怒らせるプロであり、それが趣味だったらいい。
「なに、彼を怒らせる事など造作もない」
Dr.って怒ったりするのかな?って話してる少年探偵団に語るホームズとかね。
「いい加減にしろよこの薬中探偵!」ってワトソンが乗り込んでくる。
「わぁ、本当だ、Dr.がおこった!」
「はじめてみましたね!」
「でも医者の兄ちゃん全然こわくねぇな」
「彼に威厳等というものは存在しないからね」
「ホームズ!!!」
Dr.ってホームズさんにはいつも怒ってるね。と言われるようになるワトソン。
何気にショックを受けてそれからは必死に堪えてるけど、知ってて煽るホームズにやっぱり怒っちゃうワトソンが居たら私が楽しい。
ーーーーーー

女が現場をうろつくな!
女に何ができるというんだ
女がしゃしゃり出るな。身の程を弁えろ
女のくせに何ができるっていうんだ?
せいぜい媚びる事くらいじゃないか?

黙れ。
この低俗で低脳なモドキ共。
かの偉大なる女王も、貴様らを産んだ偉大なる母もまた女であるとこの人間モドキ共は知らないのだろうか。
女であることの何が悪い。
女が指揮をとって何が悪い。
女だから何もするなと言うのなら、私は女でなくていい。
女という理由で目の前の命すら救う事ができないのなら、そんなもの捨ててやるさ。
私は女だとか男だとか、そんなもの以前に医者なのだ。
医者が命を救う為に必死になって何が悪いというのか。
この手で救えるものがあるのなら、救うのが当然だ。

「この無能なスコットヤード共め!お前たちの仕事が現場の検証ならば、医者であるこの私の仕事は人命の救助だ!」

そう、それこそが私の仕事であり使命なのだ。


「…しまった。私とした事が眠ってしまったか」

夢を見た。
ひどく懐かしい夢。
しかしながら本来はマスターからの魔力の供給により睡眠も食事も不要な筈が寝てしまうとは…マスターの看病の手前なんと情けないことか。
体調を崩した事により流れる魔力量も減り、本来ならば現界を控えるべきだが、看病をするのにそうも言ってはいられない。

「マスター、我がマスター。お加減はいかがでしょうか」

魘されている小さな体に優しく声をかけると、マスターはその大きな瞳に涙を浮かべて私を見た。

「どくたー、つらかったね」

ああ、この心優しきマスターはあの夢を見たのだろう。
パスを通して使い魔の夢を見る事があると知識としてはしっていたが、まさか我がマスターがそれを見る日がくるとは。

「優しき我がマスター。貴方が心を痛める必要などありません。この私の物語は何一つ辛い事などなかったのですから」

だからどうか、そのように涙を流すのはおやめください。
貴方の涙はこんな私の為に存在するものではないのですから。

「辛い事などありましょうか。この私には素晴らしき友ができ、その友と長年を共に過ごす事ができた。彼と過ごしたその日々こそがもっとも忙しく、そして充実した日々だったのです。だから私は辛い事など一度もなかったのです」
「…ホームズとすごせて幸せだった?」
「ええ、勿論。貴方には嘘偽りなく素直な言葉をお伝え致しましょう。私はあの友を尊敬し、そして信頼し、だからこそ時には彼の手足にもなった。そんな友だからこそ、健康を守ってやりたかったのですが、まぁそこについてはマスターもご存知の通りですよ」
「使っちゃいけないお薬使ったんだよね」
「ええ。私はただ、生涯の友が苦しむ姿を見たくなかっただけなのですから」
「ホームズには言ったの?」
「まさか。言わずともあの優秀な友はわかっいてわざとやっていたのですよ」
「どうして?」
「この私の口から本心を語らせよう等という性格の悪いあの男らしい理由でしょうね」

直接言われたわけではないが、何年も共に過ごせば言葉などなくとも分かることもある。
あの男は本当にタチが悪いのだ。

「さあマスター、お薬を飲んだらもう一度寝ましょうか」
「うん、ありがとう、ドクター」
「どうか今度こそ、我が愛しきマスターに安らかなる夢を」

自分の家族を殺されて尚、人の心配をする我がマスターに、安らかなる時が訪れますように。
血の海と化した屋敷の中、泣きながら私を喚んだ声を、私は忘れはしない。
貴方が健やかなる平穏な日々を送れますように。

ーーーーーーーーーー
安室視点


「スタン」

ざわめくショッピングモールに響いた声。
真っ直ぐと耳に入り込むその澄んだ声に、人質を盾にしていた犯人の動きが止まった。
…何が起こったんだ?

「Dr.!どうしてここに…」

Dr.、コナン君がそう呼んだのはスーツを着た優男だった。

「私がここに居てはおかしいかな?」
「いや、そうじゃないけど、そういえばあの子は?」
「我がマスターなら安全な場所でティータイムを過ごしていただいているよ。しかし一人にするのも心配だからね。さっさとあの患者を治療しようじゃないか」

男が目の前を横切る際、一瞬だけ目が合ったような気がした。

「それでは治療をはじめよう!そうだね、君は少々自制心が足りないようだ。先ずは人質の解放を」

彼が何かを唱えると、まるで弾かれたように犯人の手が人質から離れた。
一体何者なんだ。

「さて、これで存分に治療に専念できる。生憎と人を待たせていてね。手早く済ませていただくよ。なに、安心するといい。決して手抜き等というミスは犯さないよ」
「な、にを…!」

スマートな動き、とでも言うのだろうか。
品すらも感じる動作で犯人の額に人差し指を押し当てて、男が何かをささやくと、糸が切れたように倒れこんだ犯人にそれを見ていた者が全員言葉を失った。
まるでマジックショーでも見せられているようだった。

「さて、あとは日本の警察に任せようか。無能なスコットヤード共は違うだろう?私はこれで失礼しよう」

身近にいた警察官に抱きとめた犯人を受け渡し去っていく後ろ姿は、まるで紳士そのもののようだった。

「彼は一体…」

確かDr.とコナン君が呼んでいたな。
つまりは彼と面識があると言うことだ。
あのマジックのタネといい、調べる必要がありそうだ。

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こうして目をつけられたDr.ワトソン。
面倒なことになった。と記憶を弄ろうかどうか悩むけど結局何もしない。
戦闘は袖口から暗器の如くメスを無限に取り出してダーツみたいに投げるとか。
「君がキャスターだって?ならばメスを投げるのはやめたまえ」
「キャスターというよりはアサシンじゃないのかネ」
「クラスなど些細な事は気にしなくともいいだろう。大切なのはマスターを護ることさ」
っていうサーヴァント共の会話。
外出時は白衣を脱いでいる。
ーーーーーー

「どうやら君には紳士とは何たるかを教える必要があるようだね」

私は教師ではないが英国紳士として君を指導しよう。
そう穏やかな口調で語りながら、その反面、鋭い視線を向けるDr.ワトソンが居た。
袖口から暗器のように飛び出したメスが、相手の男を縫い付けるように素早く突き刺さり、あっという間に壁に張り付けられる。
恐怖に顔を歪めた男に尚も穏やかに微笑みかけて、Dr.はゆっくりと歩み寄る。
その動作の一つ一つが洗練されていて、まさしく英国紳士とは彼を表すための言葉のようにも感じた。
その正体が女性であると知っていてもそう思えるのだから、あの動作は彼ーー彼女の中に染み付いているのだろう。
そしてそれだけの期間、かの医師は男としての時間を過ごしてきたのだろう。
ドレスを着ることもなく、ただ一人の医師として、かの名探偵の相棒、そして友として過ごしてきたのだろう。

「女性に対するその態度、この私が一から徹底的に躾けてあげよう」

そう言って新たに取り出したメスを掲げたDr.は、それはもういい笑顔だった。
…そういやぁこの人って女たらしとして解釈されることもあったか。

「レディ、貴女に涙は似合わない。どうか可憐な花のように笑ってはくれないだろうか」

男を躾け終わったDr.は、どこから出したのか一輪の花と共にハンカチわ座り込んだ女性へと差し出した。
…ホームズがDr.に女性は君の領分だと語ったのがよくわかる。
そして本人にその自覚がないことも。

「あ、ありがとうございます」
「礼には及ばないよ。ほらね、貴女はとても美しい。どうかこの先も、貴女が幸せな日々を過ごせるよう祈ろう。また何処かでお会いしましょう、可憐なお嬢さん」

…本物の天然たらしを見た。
よくもまぁあんな寒いセリフを吐けるもんだな。
一方の女性はほんのりと赤く染めた頬と熱に浮かされたような瞳でDr.を見ていた。
…どうすんだ、これ。
つーかDr.ワトソンってこんな人だったか?

「あのっ、せめてお名前だけでも…!」
「では、それは次にお会いした時の楽しみにとっておこうか。ハンカチはその時で構わないよ。これでまた君に会う口実ができたね」

さぁ行こうか。と俺とマスターと慕う少年に手を差し伸べて歩き出すDr.。

「ドクター、ハンカチとお花は紳士の必需品なんだね!」
「ええ。女性の涙を拭うにはハンカチが必要ですからね。そして笑顔にするには花が必要だ。少年も我がマスターも、覚えておくといいですよ」
「うん、僕大きくなったらドクターみたいな紳士になるよ!」

…果してそれがこの少年にとっていいかどうかは別として、少なくともこのDr.は嬉しそうだった。

「…Dr.って女性関係で揉めたことありそうだよね」
「この私がかい?まさか。女性を笑顔にすることは得意であっても悲しませることはそうそう無いさ」
「あぁうん、そうだね」

この人の周りで誰一人としてアレに苦言を呈する人は居なかったんだろうか。

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Dr.ワトソンは紳士の鑑。
「ワトソン君は誰よりも紳士であろうとするが故にああなのさ」
とはホームズ談。
「それがDr.ワトソンを演じる友なりの一つの手段であり、彼として生きるために必要な事の一つだ」
一緒に暮らして相棒とか友という関係だったんだから一番の理解者はお互いだったらいいなぁなんて。
ホームズも教授もやっぱり英国紳士だよなぁって台詞を聞く度に思うので、Dr.ワトソンもそれっぽい口調でいて欲しい。
言葉の使い方というか、喋り方というか、素敵ですよね。

2017/08/08(19:05)


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※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
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