あいあいがさ

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▽ロウ地方


どこかにある孤島。

 ロウ地方自体が国家となっており、ヘレナ・ロウという女王が統べている。ロウ王家。
 島の中は常に夕方〜深夜で、朝昼はほぼない。
 レンガ造りの建物が多く、落ち着いた雰囲気、落ち着いた色味の島である。霧が出る時もある。
 常夜の国ロウ。常夜。常世。隠世。幽世。黄泉。言い方は沢山。そこは死後の世界と繋がった場所。あなたが現世で愛したものと再会できるといわれている。
 国の中にいるのは基本的にゴーストタイプ。他のタイプのポケモンは高確率で死者であるといわれている。バケッチャの置物とシャンデラを模した街灯がいたるところにおいてある。
 また人間も死者と生者が入り混じっており、生者が死者を、死者が生者をお互いに怖がらないよう仮装を推奨されている。そのため魔女など仮装した人間やポケモン、狼男のようなポケモンじみた仮装の人間や逆に人間の服を着ているポケモンなど多岐にわたる仮装が闊歩している。また、ポケモンになりきる人間などもおり、傍目に見ると混沌としている。また人間の言葉を話すポケモンもいる。もちろん連れ出し厳禁。

 基本的に人が来ないためジムはなし。タイプ毎のマスターといったものもこれといっていないが、騎士団のようなものがある。彼らはやんわり特定のタイプが多いためタイプ毎マスターと言えるかもしれない。

 孤島の周りは常に海も荒れており近付けず、空も竜巻などに囲まれているため、基本的に外からの侵入は不可。ただし、一年に一度3日間のみ凪いだ状態(ラウと呼ばれる)となるため外からの来客、外出が可能となる。
 この3日間はちょっとした祭になるため観光客ももちろん訪れることができる。
 凪期間(ラウ)の3日間のうち1日だけ朝が来る。その日には観光客も住人も含めたポケモンバトルの大会が開かれるなどお祭りムードで賑わっている。
 また、凪期間は子供達が家を巡りお菓子をもらう風習があるため、観光客も一緒に回ることが可能。お菓子をくれなきゃイタズラするぞ! なお、お菓子をくれる代わりにポケモンバトルを申し込まれることもある。

 入国方法は単純。検閲にて守るべき規約を確認し書類にサイン、その後全ての荷物を預けてアクセサリーを受け取るだけ。
 このアクセサリー(腕輪、ネックレス、髪飾り等)が施設を使う際のパスポートになる。金銭は基本的に不要。食事や寝床、キズぐすりの類などは凪期間は無料で提供される。有料のものを買う場合はその旨を伝えればアクセサリーへ情報を記録してくれるので出国の際に精算となる。
 なお持ち込むものについては相応の理由があれば許可されるものも多いが、モンスターボールの持ち込みはどのような理由があろうと厳しく禁止されている。違反の際は問答無用でかなり厳しい処罰がまっている。
 また、滞在が許されるのは凪期間の3日間のみであり、必ず最後の日の夜までに出国しなければならない。
 出られなかった場合は残念ながら1年間残ることになる。
 しかし、入国の際に定められた3日間が終わるまでに出るという規則を違反さることとなるため、住居は地下、使用できる施設への制限が多い、1年間が過ぎればすぐさま出国させられるなど、あまり待遇は良くない。再入国禁止となる場合もあるので、きちんと出て行くことをお勧めする。
 また、住人たちから客人への態度。こちらは客人という立場のものの珍しさからそれが歓迎であれ敵対であれ畏怖であれ、典型的なよそ者扱いの視線に晒されるため多少の視線なら気にしない強い心が鍛えられる。かも。

追記でどうでもいい話とかネタバレ的な裏話。



以下、ネタバレっぽい裏話とか。
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 元ネタ?はハロウィンと英国と日本。
 普段のハロウィンの雰囲気はあんまり賑やかではない。喪に服してるというか、基本的に派手な色がポケモンくらいしかないし、ポケモンもなんか色がくすんでる。でも3日間の凪期間は祭なのでとても賑やか。あかるい。
 凪期間はもちろん10月31日。朝が来るのは11月1日。30日〜1日が凪期間なのか、31日〜2日までが凪期間なのかは毎回変わる。
 英国要素は王政と騎士団。でも英国史はにわかなのであれ。ちなみにヘレナ・ロウはHalloweenのアナグラム。
 日本要素はまんま常世。死者と出会える。でも黄泉の世界のものは持ち出し禁止。

■ちょっと詳しいロウのはなし
 全ての魂は海へ還る。という考えが根底にある。
 本当に生者と死者が混ざり合った国だが、生者というのはかなり少ない。
 3日間は生者と死者の交流祭となるためよもつへぐいも特に問題はないが、3日間以外での食事は危険。対処されていない食べ物を食べると出られなくなる。
 ただし、ロウで生まれたものは一度であれば無条件に出て行くことを許される。出てしまうと戻った際は客人と同じように制約を守る必要がある。もしくはロウで朽ちる覚悟を決めよう。
 海上は荒れていても海底は落ち着いているので上記のロウ出身者が黄泉がえりをする際、物資補給や有事の際に島から出るためのひみつの潜水艦がある。
 3日間のルールを破った人は食べ物を食べる前に捕らえて事情を聞く。移住希望でない限りは昏倒させて潜水艦に乗せて外に連れて行かれる。
 一年間過ごす人はほぼ移住希望者。お試しみたいな感じ。でも待遇は悪い。食べ物はよもつへぐい防止のまじないが掛かっている食堂のみ利用することを義務付けている。活動領域も露店のない場所のみになる。
 要するにうっかり出損ねたら基本的に強制退去させられる。でもちゃんと帰れる事はひみつなので「出て行かない場合は一年間軟禁」って脅している。
 ちなみに一度でもそうなったら何度も訪れられて居座られてしまう可能性があるので次からはほぼ出禁になる。
 3日間ルールを守ってる限りは何回も訪れることができる。

■ちょっと昔話とか成り立ちとか。
 死の世界を司る伝説ポケモンを守る一族がいた。住人は基本的に全員その一族の末裔か死者。一族といっても始まりの時点でいくつかの家族で守っていたし、少ないとはいえ外の世界との交流もあるため血の繋がりがないところもある。
 全ての魂は海へ還る。そんな黄泉の国の噂は流れ、いつしか結ばれぬ関係、結ばれてはいけないものたちが「死んで結ばれましょう」と黄泉の国を目指し海に身を投げる。
 そんな人とポケモンの幽霊はそのままの場合もあるし、見た目だけ人間で中身はポケモンだったり、見た目はポケモンだけど人の言葉を話したりする。
 少ないとはいえ命を落とさずに結ばれた人もおり、結ばれたとはいえ黄泉の国で無理を通して結ばれた人とポケモンの子供達は見た目から化け物だったりする。
 それをごまかすための仮装でもある。
 姿形が違うのは生者も死者も変わらない。