今日からご主人……


少女がその青年と出会ったから、二ヵ月が経つ。
人買いから人飼いへ売り飛ばされる直前、最後の力を振り絞って逃げだしたモリが力尽きて倒れていたところを拾われた。
青年は若くして安倍グループの重役を務めるほどのエリートで、巨大な邸宅を構えている。
その邸の前に庶民であり直前まで商品同然だったモリが倒れていたことは、運命としか言い様がなかった。
青年は一目でモリを気に入り、半ば強引に、しかしモリの意思を尊重して、邸に留まらせた。
モリは住み込みのメイドとしての働き口を与えてもらったのだ。
その日から青年…紅蓮は、モリのご主人様だった。
大好きな、ご主人様。

高級感のある黒い革張りの椅子に腰掛ける男の股間に、まだ幼さの残るあどけない顔立ちをした少女が、頭を埋めていた。
「は、む…んちゅぅ……ちゅ、れろ……」
「ッ…うまくなったなモリ」
股間を寛げた以外は服装の乱れなど微塵もない男に対し、少女は何も身に纏ってない。その滑らかな肌に指を這わせながら、紅蓮は呟いた。
「ご褒美に、今日は後ろを調教してやる」
「後ろ…?」
炎髪の青年は、自身の肉棒に口でご奉仕していたモリの体を膝に抱えあげる。両手で尻肉を割り開き、その奥で慎ましやかにしている後孔に指先を這わした。
戸惑うモリの体が、震えるのがわかる。
「あっ……そんな…ダメ、です…」
「心配するな。尻の穴も俺が良くしてやる。それとも、モリはご主人様の言うことが聞けないのか」
後半は脅しのような言葉だが、色香を含んだ低音ボイスが甘い睦言の響きをさせていた。
モリ…と耳元で名前を呼ばれるだけで腰の奥まで甘く疼く。
「あ…ご、ご主人様が、そう仰るのなら…」
「いい子だ」
優しく唇を啄みながら、歯列をなぞり、その奥で縮こまっている舌も絡めとって吸い上げる。それだけでモリはビクビクと震えながら、感じてしまう。
ご主人様に教え込まれた通りに。
引き取られてから一週間後、初めて抱かれた。優しく、しかし濃厚な愛撫は、性に無垢だったモリを恐ろしい快楽に陥れた。
それ以来毎日、ご主人様の甘く淫らな調教は続いている。
上のお口でも下のお口でも紅蓮を悦ばせる術を仕込まれたが、後ろの穴を使われるのは初めてだった。
未知の体験に対する恐怖と、ご主人様への信頼とわずかな期待がモリを昂らせた。


「まずは浣腸からだが…モリ、尻をこっちへ向けろ」
「はい……ん…こう、ですか」
ベッドの上でモリは言われた通りの姿勢になる。
元々薄かった下生えは更にご主人様の手によってすべて刈られ、性器を剥き出しにしていた。
幼さを強調したようなモリの体を蹂躙していく瞬間は、幼女趣味ではないにせよ、紅蓮の嗜虐心を刺激してやまない。
「小さくてピンク色の、可愛い肛門だ」
「そんなに、見ないで…ください」
モリを染める羞恥をより完全なものにするため、紅蓮は素早く次の行動に移る。
取り出した浣腸器を、モリの後孔に宛がう。
「あ、やぁっあッ、お尻、入って…」
「もう少しだ。ん?肛門がヒクついてるぞ。浣腸されて感じるのか」
「はうぅッ、ご、ご主人様にお浣腸されて…モリのお尻は、悦んで…います」
「ククッ…覚えたものだ。俺が喜ぶと思ったんだろう?」
自らいやらしく腰を振るモリの姿を見て、紅蓮は喉を鳴らして笑う。
モリに男を愉しませる術を仕込んだのも自分で、それを使わせることができるのも自分だけだと知っているからこそ、より昂る。
しかしモリは、出過ぎた真似をした、と受け取ったらしい。
「ご、ごめんなさっ」
「謝るな、モリは正しい。俺はモリの言葉で欲情したんだからな」
「は、はい…ッあ、お腹が…んくぅぅ」
大量の浣腸液を全て流し込まれたモリの下腹部は、ぐるぐると不吉な音を立てた。
太い浣腸器を抜き去ったあとに、男はすかさず栓を嵌めてしまう。
「あぁああっ!?」
「アナルプラグだ。ちょっと大きめだが…モリならすぐ慣れる」
「お尻に、こんな……はうぅぅっ」
モリは苦しそうだが、まだこんなのは序の口だ。浣腸というのは、ある種の拷問らしい。
出したくても出せない、しかし出したくても出したくない。パラドックスとも言える心理の葛藤と、腹部から広がる激痛。
時間が経てば経つほどに苦しくなる。
モリの体から不自然なほど汗が滲んでいる光景に、紅蓮はほくそ笑む。
このご主人様はとてつもないサディストだった。



白い肌が紅潮し、不自然なほどの脂汗が玉のように浮き出ていた。
ベッドの上で丸くなり、悶え苦しむモリを眼下に置いても紅蓮は表情一つ変えない。しかし、スラックスの中にしまわれた肉棒は張り詰め、股間にテントを作っていた。
モリをギリギリまで攻めるために、紅蓮は努めて冷静なフリをしているのだ。
「苦しいかモリ」
「おねが、です…と、トイレに行かせてくださッ、くうぅ…」
「トイレか…いいぞ行かせてやる」
「ほ、本当ですか…」
苦痛に悶えるモリに、紅蓮は救いの手を差し伸べたかに見えた。
あくまでも、見えただけだが。

「行かせてやるさ。…行けたらな」


屋敷は広い。使用人や他の住人が夜中にいないのが救いだが、電灯で煌々と照らされたトイレまでの道のりは、恐ろしいまでの長さに感じられた。
「こんな、犬みたいな…あぁッ」
「俺がただで楽にすると思うか?それに、モリは苦しい方が好きだろう」
四肢を床に着き、震える手足でトイレを目指す。
全裸でアナルプラグをハメた肛門をご主人様に見つめられながら、這い這いをしている。考えただけでも恥辱で涙が出そうだというのに、現実は腹部の激痛も伴っていた。
ゆっくりだが進んでいた手足を前に出すこともままならなくなってくる。
「モリ、歩調が止まりかけてるぞ。ここでコレを抜かれたいのか」
「やめっ動かさな、でくださいぃ!おねが、ご主人様ァッ」
革靴を履いている紅蓮の爪先が、的確にモリのアナルプラグを突く。
コツコツと軽く動かすだけでも、悲鳴が上がった。プラグの出っ張りに爪先を引っかけて強めにぐりぐり押し込んでやる。
「あひいぃィっ、ご、主人様ぁッ!」
それが効いたのだろうか、モリはぐったりと床に倒れこんだ。腕に入れる力も残っていないらしい。
「ここで止まれば、どういうことになるかわかってるんだろうな」
突き出したまま動かないモリの尻に、平手打ちを食らわせる。白い肌が赤く染まった。
「ご…ごめんなさい。なん、でもしますから…ゆ、許してくださいぃ…お腹が、あ、あ゛あ゛ぁ゛!……」
ガクガクと痙攣し、遂には白目まで向いてしまう。
それきり意識を飛ばしたモリを抱えて、紅蓮は風呂場へと向かった。
たどり着けなかったのだからトイレはダメだが、風呂場は別にいい。そもそも風呂場でさせるつもりでもあった。
廊下でさせればいろいろと処理が面倒だと考えて、だ。
「にしても、よほど俺の前で出したくなかったらしいが…ここまで我慢するとはな」
別にモリのことなら、どんなことでも愛しく思うというのに。
気を失うほどの調教をしておきながら、そう優しくモリを運ぶ姿は実に紳士的だ。
紳士的でありながら、唇に浮かんだ笑みはまた、サディスティックな色をしていた。
こんな二面性を現すのはモリのことでだけだということを、当の彼女は知らないまま…。


「起きろモリ」
「んぁッ!…ご主人、様ぁ」
尻に痛烈な平手を見舞われて、モリは目を覚ました。同時に腹部にも痛みが走る。
途端、蹲ったモリ。その腰を紅蓮は掴み無理矢理尻だけ上げさせた。
限界なのだろう。耐える体はまるで痙攣しているかのように震える。
眼下で揺れる小さく張りのある柔尻を前に、口端が思わず上がり紅蓮はいやらしく笑みをこぼした。
「そのまま尻を高くあげて…まあいい、存分に出せよ。俺はしっかり見てるぞ」
「ひっ、やめ…ご主人様だめですっ、抜いちゃいやぁああッ!」
異変を感じたモリが悲鳴をあげる。
しかしそれを意に介した様子もなく、紅蓮の指はモリの尻に埋まったプラグを引きずり出した。
「あぁああっ嫌、見ないで!ご主人様見ちゃダメえぇッ!!」
ぶりゅっぶりゅーっ!
ぶびゅびゅびゅびゅびゅッ!
プラグを引き抜かれたアナルから、勢い良く浣腸液と汚物の混合物が飛び散る。
下品な音を立てながら、全てを開放する禁忌的で壮絶な快楽に、モリは目を剥いて悶えた。
我慢した分、快楽も大きい。
「ひいぃぃらめぇっ!こんなっこんなあぁぁ…」
「どんどん出てくるなぁモリ。どれだけ溜めてたんだ?」
「みないれ、いわないれぇっ、ご、ごひゅじんしゃまぁッ!」
見ないでと言いながらもモリはぷるぷると紅潮した肌を揺らしながら尻を突き上げていた。
「そんなに気持ちいいのか、とんだ淫乱だな…………躾けた甲斐があった」
「あひっ、出るぅ…全部出ちゃううう!おひりが裏返っひゃうぅぅッ」
だらしなく涎を垂らしながらモリは喘ぎ啼く。

やがて全てを出しきると、モリは幼子のように泣き出した。
大好きなご主人様にこんな醜態を見られるなんて、わかってはいたけれど羞恥で死にそうだ。
「ごめんなさい…ごめんなさいご主人様…ごめんなさい……」
小さく体を丸めてただただ“ごめんなさい”を繰り返す姿は、紅蓮の心を少なからず痛ませた。けれど本番はこれからなのだ。
「気にするな、俺がやらせたことだ。…それに、まだ調教は終わっていない」
綺麗にしたアナルで気持ち良くならないといけないだろう。
それを聞いてもっと泣き出したモリを見て、ドSなご主人様は肩を竦めた。
その姿が見たくてやっているのだ、と。
泣けば泣くほど紅蓮を掻き立てることを、モリはわかっていない。
適当に処理をし、泣きじゃくるモリを抱えて、紅蓮は自室へと帰っていった。
長い廊下を歩き終わるまでにモリを宥めすかして、肛門に指を突き立てるまでそう時間はかからなかった。
ご主人様の命令は絶対なのだ。

シーツの海に沈む少女の腹部には枕が入れられていて…自然に腰がつき出される格好だ。
「ん…ひうっ……やあぁッ」
「どうしたモリ、ケツの穴ほじられて感じるのか」
「ち、ちが!…はふぅッ、ご主人さ、まぁ…」
紅蓮の長く無骨な指がモリの蕾を無遠慮に引っ掻き回した。二本の指が腸壁をなぞりあげ、解していく。
締め付ければ締め付けるほど、指が奥へと埋め込まれていった。
「素直に気持ち良いって言ってみろ。こんなに肛門でくわえこんで…まんこもびしょ濡れだ」
「そんな、そんなことはっ…いやッ、だめぇご主人様ぁ!」
気づけば指が増やされ、三本の指がモリの後孔で暴れる。ヌブヌブと確実に解されている感覚に、モリは羞恥を感じた。
それでも勝手に濡れてしまう自分の体が、恨めしい。
「美味しそうに三本もくわえ込んでるのに、モリは嘘つきだな。…お仕置きをくれてやる」
「んんぅっ…はぁ、はぁ…」
ぐぽっと音を立てて引き抜かれた指に安堵したのもつかの間、柔らかく湿った、生暖かなものが後孔に触れた。
「ふあぁああッ!?」
「近くで見ても、綺麗なピンク色か。こんなにヒクつかせて…誘ってるようにしか見えないな」
れろれろとアナルの入り口を丁寧に舐め回し、穴の中に舌を挿し込む。
尻たぶを割り開いている大きな手がガッチリと押さえつけているせいで、モリは動くこともできず悶えた。
「そんなところォおぉほッ!?らめぇっご主人様の舌が、舌が…いやあァっ」
「ケツの穴舐められて、恥ずかしいよなぁ?ん……どうだモリ」
「はず、恥ずかしいですぅっ!いやぁっご主人様、そんなところ舐めないでくらさ…ひぃぃィんっ」
紅蓮の熱い舌がモリの腸壁を羞恥と快楽で乱していく。
ぐにぐにと強い力で尻肉を揉みしだかれるたびに、ヒクヒクとモリのアナルが締まった。紅蓮の柔らかな舌先を締め付け、さらに中をとろけさせる。
感じている証拠だ。
「らめぇ、お尻らめぇええぇ………あ、ひぃぃッ。舌入れちゃやらぁっ!お尻らめ、らめなのぉぉ!!」
「お尻じゃない、今日からここはケツ穴だ。ほら、言え」
舌の代わりに再び指を三本埋め込み、無造作に引っ掻き回していく。唾液が潤滑油になり、先程よりも素早く抜き差しできた。
「け、ケツあっひッ…け、ケツ穴だめぇぇ!拡がっちゃう、ご主人様の指で拡がっちゃうぅぅ!」
「拡げないと俺のが入らないだろう。それとも、このまま貫かれたいのか」
ご主人様の逸物は、恐ろしく大きい。
今のままで挿入すれば、間違いなくモリの後孔は裂けるだろう。
そして、モリは大好きなご主人様の手によって、よく躾られていた。
「モリの、ケツ穴を…よく…ほ、解してから…ご主人様のおっきくて硬い…お、ちんちんを…くださ、い」
いかにも不吉な、ご主人様の手に握られたチューブ。
それを見て自分の身に良くないことが起ころうとしているのを、モリは悟る。
良くないこと…むしろヨすぎることかもしれない。
チューブの口がアナルに射し込まれ、勢いよく中身を放出した。
ぶちゅううぅっ
「んやっ、ひやああああッ!?なんか、入って来……」
「ローションだ。……すぐに効く」
すぐに効く?何が…。モリの疑問は間も無く解決された。
じくじくと爛れるような熱が肛門に宿る。先ほど注入されたのは、どうやら強力な媚薬だったらしい。
「あっ、あ゛ぁー!?け、ケツ穴がじんじんすりゅう…あちゅいよぉっ」
「刺激が欲しくてたまらないだろう?アナルが勝手にヒクついてるぞ」
「はひぃぃ、ケツ穴とけちゃうよぉ……ごしゅ、ご主人様、モリのけちゅ穴………ず、ずぽずぽしてくださいぃ」
羞恥を快楽が上回る。アナルが疼いて疼いて仕方ないのだ。
しかしモリのおねだりもむなしく、ご主人様は自ら触れる素振りを見せなかった。
その代わりに、ご主人様は玩具をくれた。
「これを使ってケツ穴の奥までいじくるんだな」
ご主人様が取り出したのは、それなりの大きさの球がいくつも繋がった不思議な棒状のものだった。
俗にいうアナルパールというものだが、今のモリにはどうでもいいことだ。
何より注入されたローションの効果が肛門を酷く疼かせている。
「ど、どうしたら…」
戸惑うモリを嘲笑うかのように、紅蓮はアナルパールをヒクつく蕾に宛がう。
「こうやって、ケツ穴でくわえこめばいいッ」
ずぷぷぷぷぷっ
「ひぎぃぃいい゛っ!?…やめ、へぇぇ」
紅蓮は面白そうにアナルパールを一息に突き刺した。
肛門の粘膜を擦りあげていく無機質だが確かなそれに、モリは手を伸ばす。
小さな手が、躊躇いがちに肛門から出た柄を握りしめた。
「あ、ひあぁぁー!?だめぇ、これだめぇぇえぇッ。ケツ穴が、奥まで擦れるぅっ」
「いいぞ。もっと激しく出し入れしろ…これは命令だ」
ずぷぷっぐぷっぐぽッ
ご主人様の命令通り自ら疼きを慰めようとモリはアナルパールで直腸をかき混ぜ続ける。
連結した球が、小さな搾まりを押し拡げながら出入りしていく。
「は、はひっひぃッ。あ゛はあ゛ぁ、けちゅあにゃでイく、ごひゅじんひゃまイかせてくらさいぃぃ!!」
「ッ…まだ駄目だ!」
恍惚としながら尻穴に差し込まれた玩具で自ら肛門をほじくりまわし、絶頂を極めかける少女の姿は、目眩がするほど淫らだった。

結果的に紅蓮は自分で自分の首を絞めたことになる。
我慢出来なくなったのだ。



男の剛直が、正確にモリの後孔へ狙いを定めた。
大量に注入したローションがアナルパールを伝って溢れている。この分なら極太の凶器を捩じ込んでも大丈夫そうだ。
「そろそろ俺ので奥まで突きあげて欲しいだろう?」
「はひ、んっ…モリのケツ穴の奥まで、ご主人様のおちんちんをくだしゃい…」
躾けた通りのモリのおねだりを聞いて、紅蓮は見に纏っていたものを脱ぎ捨てた。鍛え抜かれた逞しい体が顕になる。
そして、アナルパールを勢いよく引き抜くと同時に、肉棒を尻穴に刺し入れた。
「あひい゛ぃ゛ぃッ!」
肉棒の巨大な亀頭が少女の小さな尻穴にめり込む。慣らしたとは言え男を受け入れたことのないそこは、異物を押し返そうと躍起になって肉棒を締め付けた。
想像以上の圧迫感が紅蓮を襲う。
「…っ!………」
「ご主人様ッごしゅじんさまあぁっ!いやぁッ苦し…ひい゛い゛ぃ!?」
半狂乱になって泣き叫ぶ少女のアナルを無理矢理広げ肉棒を押し進めるのは、流石の紅蓮でも罪悪感を感じた。だが、今までにないぐらいの高揚感がある。
なるほど自分がここまで鬼畜だったとは。
しかしそんな自分に調教を重ねられたモリも、相当な淫乱に育った。現にさっきまであんなにひいひい泣いていたのに今では気持ち良くなり始めているのだ。
「だめぇ、ごひゅじんしゃまのおっき、ひぁ…奥まで届いてるのぉぉッ」
「モリのケツ穴は、奥までトロトロでいやらしいな。もう俺のを美味しいそうに食ってるぞ」
わざと耳元で淫猥に囁くと、長大な肉棒をくわえたアナルが一段と締まった。
ただてさえ腰砕けになる甘いテノールが、耳を塞ぎたくなるようないやらしいことを囁いているのだ。えろいことこの上ない。
「もっとぉ、もっろ突いてくだしゃいぃぃ…あひっごしゅじ、さまあぁ……!」
「もっとか……なら、私はケツ穴で気持ちよくなる変態ですって宣言しろ。そしたら今日は前でも後ろでも好きなだけ突いてやる」
モリの中がぎゅっと締まる。彼女の羞恥はそのまま快楽に繋がるからだ。
そういう風に、教えこまれていた。
「ほら、言ってみろ」
躊躇いも打ち崩すような淫らな囁き。
震える唇でモリは紅蓮の言葉に応じた。
ご主人様に喜んでもらえるよう、自分なりの言葉を付け加えて。
「わ…わた、わたひはぁァっ…ご主人様のぶっといおちんぽで…け、ケツ穴をズボズボほじられてきもひよくなる、へ…変態ですぅッ!」
「いいぞ…ご褒美だっ!」
「あひぃぃぃいぃいッ」
極太の肉棒が直腸の奥深くまで突き刺さり、モリは白い喉を晒して激しく達した。
激しい絶頂の余韻を味わう暇も与えず、紅蓮はピストンを再開した。
「そこだめぇぇ!今そんなにしたら、あひィっ…ケツ穴おかしくなるぅうッ」
紅蓮の指がモリの乳房に伸ばされ、完全に勃ちあがった先端を摘まみあげる。捏ねくり回されると、モリの中が激しく収縮した。
「触ってもない乳首がビンビンになっていたぞ…ククッ、ケツ穴がそんなにイイか」
「ひぐっ…ケツ穴気持ちイイですぅッ…あへぇっ、もう壊れゆ、ケツ穴壊えゆぅう!」
「しまッ…!くぅ…」
びゅる、びゅるるるるるるるっ!
モリの締め付けに耐えきれなくなった紅蓮は、低く吐息を溢しながらようやく射精した。
「あふ…ひやあぁぁあぁあッ!!」
モリは大量の精子を流し込まれた衝撃で再び絶頂を極める。
総てを出しきった肉棒が引き抜かれると、押し拡げられていた肛門から逆流してきた白濁が溢れた。
それすらも刺激なのか、吐息に混じるモリの艶めいたあえぎ声。
「モリ、きちんとケツ穴を締めないから溢れてるじゃないか。しっかり締めろ」
突き出されていた尻に平手打ちを食らわせ、柔らかい尻肉に指を食い込ませた。
後孔から流れ出る精液が、ひどく卑猥に見える。
「あひっ…駄目です、力入んないです……んうっ」
「だらしないケツ穴だ。仕方ない…詮をしてやる。バイブと俺の、どっちでして欲しい」
「……け、ケツ穴には……ば、バイブで詮をしてください」
「何…?」
自分ではなくバイブを選んだモリに、紅蓮は剣呑な光を瞳にこめた。
躾け直すか…と苛立ったその時、モリが言ったのは紅蓮の予想を上回る言葉。
「ご主人様のおっきなおちんちんは、モリの…お、おまんこにくださ、ぃ…」
自ら秘肉を開き、濡れそぼったそこを紅蓮に見せる。
細い指が震えながらも自分を誘う様子に紅蓮の肉棒はいきり勃った。
「っ………両方欲しがるなんて、欲張りだなモリは。約束通りまずはケツ穴を突いてやるから覚悟しろ」
紅蓮はバイブを握りしめる。
見れば見るほどグロテスクな代物だが、華奢なモリとの対比が逆に雄の部分を刺激した。
「あっ、ひやあッひぐうぅぅぅ…!」
精液が滑りを良くしたアナルにズブズブと呑み込まれる極太のバイブ。
すべてを美味しそうに呑み込んだ途端、紅蓮の手によってスイッチが入れられる。
「あひぃぃっ!?しょんなぁあ、らめえッらめなのにいぃぃ」
「モリが欲しがったんだろう?それに、もっと濡れて…慣らす必要はなさそうだな」
ぐちゅぐちゅと蜜壺を軽くかき混ぜた紅蓮は、早速肉棒を宛がった。
今まで散々開発されてきたそこは、今か今かと紅蓮の雄を待ち望んでいる。
後ろには凶悪なバイブ、前にはご主人様の極太な凶器をくわえこまされて、モリは啼き続けた。
理性なんて、とっくになくなっている。
「あひっひぃぃいッ、おまんことケツ穴が、だめえぇ!ゴリゴリしてゆぅぅッ」
「ケツとまんこでこんなにぶっといものくわえて、そんなに嬉しいか」
「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ!らめぇ、らめらようッ。もうらにも考えられないよぉぉ…!!」
激しく腰を打ち付けながらバイブでもぐりぐりと腸壁をかき混ぜてモリを攻め立てる。
そのバイブの震動が紅蓮にも味わったことのない強烈な快感をもたらした。
「えぐれゆ、ケツ穴がえぐれゆうぅぅ!も…う、ゆるひてくだしゃい、ごひゅひんひゃまぁあッ」
溶けきった喘ぎと卑猥なバイブを飲み込んだ肛門、それから嬉しそうに剛直をきゅうきゅう締め付ける淫らな膣に、紅蓮も限界を迎える。
「ぐっ…ん、どこにかけて欲しい。ケツでも胸でも、好きなところにぶっかけてやる」
「へあッ…し、子宮ッ子宮にかけてくださいぃぃ!ご主人様の赤ちゃん…欲しい、ですっ」
思いも寄らないモリの言葉に、紅蓮の目が見開かれる。驚きに一瞬静止し、またすぐに腰を振りだした。
その顔には喜色に満ちた笑顔が浮かんでいる。
「どうして俺の赤ちゃんが欲しいんだ?」
打ち据えていた腰を止め、紅蓮は穏やかに尋ねた。
「ご…ごしゅ、じん様が好きですっ…ごめんなさいっ好きなんです……」
勢いに任せて何を口走ったのか気づいて、モリは惑ったように呟く。
なんて分不相応なことを…快楽に溺れた頭でも、それぐらいのことはわかった。
てっきり大好きなご主人様を怒らせてしまったのだ、と。
「申し訳ありませ…ッ、二度とこのようなっ」
「それは困る…!」
「…ふ、ぇ?」
慌てて謝罪したモリを遮り、紅蓮は優しく彼女を抱き締める。
明らかな戸惑いを見せるモリに、彼は今までの想い、すべてを口にした。
「ずっと…ずっとその言葉が欲しかった。一目見たあの時から俺は、お前を愛している。いつか離れて行ってしまうんじゃないかと…だから、こんなカタチで繋ぎ止めた。だが…」
「ひ、ぁっ」
緩く腰を打ち付けながら、彼は愛を囁く。
まるでモリの融けかけた思考に刷り込み、植え付けるような、愛を。
「愛している、愛しているんだ。…モリ、俺の名前を呼んでくれ」
懇願にも似たその愛の告白に、モリはどうしようもない愛しさを感じた。
与え続けられる快楽と、それ以上の幸福を詰め込んで、甘く、甘く…呼ぶ。
「ぐれ…ん、さま。紅蓮様ぁ!」
「ひあぁぁッ。ぐ、紅蓮様…!」
結合部を軸に、無理矢理体の向きを反転させ、切なく喘ぐ唇を塞いでやる。
そっと柔らかな唇を啄み、食んだ。
「んっ…ふむんぅぅ…!」
にゅるりと侵入してきた舌が巧みにモリの舌を絡めとり、いやらしく吸い上げる。
飲み込み切れなかった唾液が口端から溢れた。
「んんんぅ…ッ!」
懸命に舌を絡ませるモリの健気な姿が、たまらない。
夢中になって紅蓮は彼女の唇を吸った。
「は、ぅ…あの、ごしゅ…ンっ紅蓮様…」
「なんだモリ」
「ば、バイブを…抜いれくだひゃあぁぁ!?」
尻の穴を塞いでいた玩具は好き勝手にごりごりと直腸を抉りあげる。癖になってしまいそうなほど、強い快感を生み出していた。
…けれど。
「んやあっあッ…紅蓮様だけが、私…!」
「あまり煽るなよ…っ」
「ひんっ…やあァァぁッ!?」
ずるりっ。勢い良く尻にハメられていたものを引き抜かれて、たまらずモリは声をあげる。
ようやく前にだけ集中すれば良くなった体は、ひたすらに紅蓮を求めた。
紅蓮の荒々しい腰使いに合わせて、控えめながらモリの腰も揺れる。これまでにないモリの反応に嬉しくなって、紅蓮は彼女の体中に口づけを落とした。
触れるだけのキスを唇に。それから頬、首筋、胸元…。
唇の通りすぎた跡には彼のものだという証が赤く刻まれ、華を咲かせていた。
「だ、めっ紅蓮様もう…ひうぅっイく、イっひゃうぅ……!!」
モリの言葉に、力強く紅蓮の自身が子宮の入り口をこじ開ける。直接中に流し込むつもりだ。
「イけ、モリっ!」
紅蓮の唇が乳頭を含み、いやらしく吸い上げる。引き金を引かれた体は、激しい絶頂を迎えた。それに合わせて、紅蓮もすべてを放つ。
「く、出るっ…俺の子を孕めよ、モリ!」
「ひあ、きゃあぁぁぁあァ!?」
子宮口にぴったりとあてがわれた肉棒から、どくどくと子種を注ぎ込まれる。
絶頂を迎えたばかりの体には、強すぎる刺激だった。
「あ゙あぁーっ!…れれう…子宮に、ごひゅじんしゃまのせーしが…れれうぅ……ん…も、らめぇぇ……」
本日何度めかの射精にも関わらず、その勢いも量も尋常ではない。
そんな愛しい人の熱に恍惚と肢体を震わせながらも、遂にモリはその快楽に耐えきれず、意識を失った。
「愛してるぞ、モリ」

────幸せな温もりに包まれながら。




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