a tuna


布団の上で胡座を掻きながら、清十郎は考える。
何故、こんなことになったのか。
ゆるりと思考を巡らせて、清十郎は昼間の出来事を思い出した。急に仕事で資料が必要になったため、モリに会社まで届けてもらったのだ。
もしかすると、それと今の状況が関係しているのだろうか。だとしても清十郎には理由がまったくわからなかった。
どころか、他事を考えている余裕すら、そろそろなくなりそうだった。
「せいひゅーろ、ひゃん…きもひいいれふか?」
「あ、あぁ…いいぜ」
答えればモリは嬉しそうに笑顔を見せる。
清十郎は今、モリに自身をしゃぶられていた。させているのではない、されているのだ。
男女が一糸纏わず布団の上でヤることと言えば一つしかないが、今日は何故かそうなった時点でモリが男の逸物に触れ始めた。

熱い舌先でたっぷりと唾液を絡ませ、大きな亀頭を舐め回す。先走りや口から溢れた唾液でぬるぬるになった幹は、小さな手が懸命に扱いていた。
「は、ふぅ…ん、大きくなった…」
ちゅぱっ、とリップ音をさせて唇を離す。
硬く張りつめた肉棒を見て嬉しそうに笑うモリの表情に、清十郎は背筋をゾクゾクとしたものが駆け上がってくるのを感じた。
「清十郎さんのせーし、飲ませてください…」
「っ…モリ、くッ」
幼さの抜けきらない笑顔で、モリはとんでもないことを言う。
普段からは想像もできないモリのおねだりに、清十郎は一瞬戸惑ったように動けなくなった。その一瞬の隙を突いて、モリは更なる攻勢に打って出る。
「こう…かな?」
「モリっ…何、して…!」
「気持ちよく、ない…ですか?」
不安げに向けられた視線に、清十郎は抗えるはずもなかった。
柔らかな胸で肉棒を挟みこみ、乳房を上下に動かして肉棒を扱く。どこで覚えてきたのか、いわゆるパイズリである。
張りと柔らかさが絶妙なバランスで備わったモリのパイズリは、予想以上に清十郎を攻め立てていた。胸に収まりきらない肉棒の先端部も、口付けるようにモリの小さな唇が押し付けられている。
「んっ、ちゅ…ちゅうぅ……」
「ぐ…」
そんな妻の姿には、恐ろしい破壊力がある
だが実際問題として達するには、刺激が足りなかった。モリのせいだというわけではないが、清十郎は彼女に口淫の仕方を教えたこともやらせたこともない。そのためモリの技術は児戯にも等しいお粗末なものだ。
しかしそれをモリに言うわけにもいかず、視覚的な興奮で自身に射精を促す。じっくりとモリの姿を目に焼き付けていた清十郎は、ふとある一点で目を止めた。
「人の逸物扱きながら、乳首勃たせてンのか。あぁ?」
「んあっ、きゃ…違、あァァ!引っ張っちゃだめえぇッ」
ぎゅうぅぅっと指先で色付いていた乳頭を摘みあげれば、楽しそうに清十郎を攻めていた姿が一転、モリは切なそうに顔を歪める。
清十郎は左右の胸の頂きを右手でまとめて摘むと、そのまま乳房を上下に揺さぶり始めた。肉棒が一層圧迫され、より強い快楽を与える。
「い、いたひぃっ千切れちゃ、あぁァッ!…はうっふむぅー!?」
乳首への刺激に大きく口を開けた瞬間を狙って、清十郎はモリの頭を左手で股間に押し付けた。当然開いた口には逞しい自身が侵入し、口内を蹂躙する。
「歯ァ立てるなよ。立てたらケツの穴犯すぜ」
「んーっ!ふむうぅ…」
完全に形勢逆転、いやいつも通りの光景か。
清十郎の言葉に恐怖を感じたのだろう、モリは懸命に肉棒をしゃぶり始めた。
「もっと全体的に舐め回せ。…そうだ、いいぜ」
「ふむ、は、ふっ…ちゅ……じゅるるっ」
たぷたぷと乳房を弄びながら、モリの口内を巨大な肉棒で犯す。適当に腰を動かすと、喉の奥を突かれて苦しいのか、モリの瞳には涙が溜まった。
そんな潤む瞳で上目遣いに見つめられれば、清十郎の理性はいとも簡単に崩壊を始める。
「あまり煽るなよ、止まらなくなる。まあ…止まるつもりなんざ更々ないが」
「んふぁッ…ひ、あぁ゙ーっ!」
加減を忘れて乳首を潰してしまわないように気をつけながら、それでもキツくキツく指の腹で捏ね回した。
ビクンっとモリの体が跳ねたかと思うと、次いでくったりと体の力が抜ける。
「ほう…乳首だけでイったのか、いつもより敏感だな」
「あ…そ、んな……」
戸惑うモリだが、清十郎にはこうなった原因が見えていた。
ようはモリも、いつもと違うこんな状況に興奮しているのだ。
再び肉棒を舐めさせてしばらく。ようやく清十郎にも吐精の兆しが見えてくる。
「ん、ふ…んくっんんぅー!?」
突然のことにモリからは悲鳴があがった。
ぐい、とモリの頭を無理矢理股間に押し付け、肉棒を喉の奥でくわえこませる。不意討ちで喉奥を突かれたモリはたまらない。
だがそんなことはお構いなしに、清十郎はこのまま射精する気だ。
「今俺の子種を味わわせてやる。…ッく」
ど、びゅるるるるるるッ!
関を切ったように、一気に口内へと白濁が流し込まれる。驚いて身を捩ろうとするモリの抵抗も、清十郎の圧倒的な力の前では無駄でしかなかった。
「ふむぅぅぅー!?」
「まだ飲むなよ。お前が欲しがったんだ、しっかり俺の味を体に覚えこませろ」
「ん、ふぅ……」
喉の奥で放出された精子を、懸命に嚥下してしまわないように耐える。初めて知る、ねっとりと喉に絡み付く濃厚な雄の味。清十郎のものだと思えば、決して不愉快な味ではない。
口一杯に子種を溜め込んだモリの姿をもっとよく観察しようと、清十郎はモリの体を抱え上げ、自らの膝の上に向かい合わせになるよう座らせた。
真っ赤な顔をしながら、手で口を押さえて精子を味わっているモリの媚態を見ただけで、清十郎の自身は再び硬く張り詰める。
「いいぜ、飲みこめ」
「ん、く……ぷはっふぁぁ…」
こくり…と喉が動き、自分の精液を愛しい妻が飲み干した。いつまでも純粋さの残る少女のようなモリが、自分の前だけでは男の子種を欲しがって身体を疼かせる。清十郎はそれを思うと、今すぐにでもモリを貪ってしまいたい衝動に駈られた。
「舌を出せ」
「ふぁい…」
ちろりと出された舌を指で掴み、一滴の白濁も残っていないことを確認する。差し出されている舌を自らの舌先でなぞると、モリの肌が粟立った。
そのまま唇を重ねて施したのは、今日初めての深いキス。
「や、ふぁ……っ」
わざと舌同士の絡む音をさせて、清十郎はモリの口内を蹂躙する。ぴちゃぴちゃと耳に届くいやらしい水音が、モリの羞恥心を煽った。清十郎に舌を甘噛みされながら吸い上げられると、それだけでモリの肢体は戦慄き、しとどに下肢を濡らす。
好きなだけモリの唇を味わった清十郎は、そっと濡れそぼる秘裂をなぞって、意地悪く口端を吊り上げた。
「俺のをしゃぶってこんなにしたのか?…いやらしい体になったモンだな」
「はうぅぅ…せ、清十郎さんが、こんな風にしたんですよ……」
頬を羞恥に赤く染めながら、モリが俯きがちに言う。
「なら俺が責任取らねぇとな。おら、腰上げろ」
モリの細くくびれた腰を掴み、そそり勃つ肉棒の上へと持ち上げる。既に慣らす必要もないほどにとろけきった其処は、今か今かと肉棒の挿入を待ち望んでいた。
そのままモリの腰を引き落とそうとした時、モリがそれを止めて口を開いた。
「わ、私が…します」
「やけに今日は積極的じゃねぇか。いいぜ、してみろ」
清十郎の肩に手を置き捕まりながら、おずおずとモリが腰を降ろす。
「はい。んっ…ぁ、あッ」
くちゅり…と性器同士が触れ合う音がしたかと思うと、ゆっくり時間をかけながらではあるものの、次第に肉棒が膣内へと収まっていく。
モリにその気はないだろうが、清十郎にとっては焦らされているような気分だ。なんだかそれが面白くなくて、清十郎は目の前で揺れる瑞々しい乳房の先にしゃぶりついた。
甘噛みしながら舐め回すと、面白いぐらいにモリの体が震える。
「は、ぁ…んっ、清十郎さんだめぇ…あ、ひうっんッ」
清十郎に体を預け、モリの動きが止まった。
「ん、んっ…はぅ……」
「おら、休んでねェで腰動かせ。まだ半分しか入ってないぜ?」
ぺちり、と尻を叩かれて、モリは一生懸命腰を下ろそうと体に力を入れようとする。しかし身体中をはしる甘い刺激に、どうしても力が抜けてしまう。
「も、これ以上入りません…奥当たって…」
コツコツと子宮の入り口にぶつかる肉棒の先端に、モリはぶるぶると首をふった。なにしろ清十郎のソレは、人外サイズと言っても過言ではない。小さなモリの身体に収まりきるはずもなかった。だがそんなことをこの男が許すはずもなく。
「フ…手伝ってやる」
「え、待っ…いやあ゙ぁぁぁぁぁっ!?」
清十郎がモリの腰に手を添えたかと思うと、力の抜けた身体を一気に引き下ろしながら突き上げた。ガクンっとモリの腰が落ち、一際大きく身体が跳ねる。
肉棒はモリの子宮をも抉じ開けて侵入し、モリの身体を串刺しにしていた。
「あ、ひっ……はふっ、はひゅっ…んッ」
清十郎の総てを飲み込んだモリは、あまりの衝撃に呼吸もままならない。
酸素を取り込もうとして開かれた唇に自らのそれを宛がい、清十郎は吐息を送り込んだ。揺するように奥まで擦りあげると、鼻にかかった甘い声が漏れる。
舌を絡ませあいながら、清十郎は自身をきゅうきゅうと締め付ける媚肉を貪った。
「ひぃっや、やぁぁあッ」
「どうだ、子宮の中まで犯されていく気分は」
「らめぇぇ、こわえゆぅっ!へん、へんになっちゃいましゅ…ッ」
「変になっちまえ。俺が全部見ててやる」
呂律の回らない舌っ足らずな喘ぎがツボに入ったのか、清十郎は激しく腰を突き上げた。
「あっ、あっ…おっきくしちゃらめぇ!」
元々華奢で小柄なモリだが、こうしてこの大男に抱えられている姿は、小さな子どものように見える。少女のようなモリを好き放題に蹂躙し、その体を自らの剛直で貫いているという認識もまた、清十郎の背徳を煽っていた。
モリの全てが、清十郎を高ぶらせるのだ。
「清十郎さんっせいじゅ、ろぉしゃんっ。あっあ゙ー!子宮、しきゅうが…」
「イきそうか。さっきからきゅうきゅう締め付けてきて離してくれねぇ」
絶頂を迎えようとするモリに合わせて、清十郎も肉棒をしっかりと最奥で固定する。身を捩り快楽から逃げようとする身体を押さえつけて、とどめの一撃を叩き込んだ。
「このまま直接子宮に種付けしてやろう。…ほら、出すぜ」
「らめ、らめぇえ!ひ、あ゙ーっ…あ゙あ゙ぁぁぁぁッ!」
宣言通り、濃厚な種付けが行われる。とても一回の量とは思えない大量の熱い子種が、清十郎から放たれた。
腹内にたっぷりと注ぎ込まれて、モリは悶絶する。
「お腹あちゅいよぉぉ…これ以上入らにゃひぃ…もうせーし、びゅーってしないれ…!」
「モリの子宮が俺を離さねぇんだぜ?」
「ん、はひっ動いちゃらめ。もう許してくださ、ああぁぁあッ!?」
「これが俺の愛の形だからな、いい加減諦めろ」
繋がったまま押し倒し、今度は正常位で突き上げていく。相変わらず逃げ腰な幼な妻の様子を見て、お仕置きだと言わんばかりに肉芽を執拗に捏ねると、抵抗は消え、代わりに悲鳴染みたお願いが返ってきた。
「らめっそえらめれしゅっ…お願いれしゅからもう許ひてくらさ…ひぅぅぅうッ!?」
「だからお前が俺を離さねぇんだろう?俺がお前に付き合ってやってるんだ、感謝の一つもしてもらいてぇもんだな」
「そ、な…!」
知っているかもしれないが、モリの夫は俺様で絶倫のサディストだった。
当然モリのお願いも虚しく、清十郎の気がすむまでその行為が終わることはない。


翌朝。
生まれたての小鹿のように足をぷるぷるとさせながら、モリは根性で清十郎の見送りに出た。どうしても聞いておきたいことが有ったからだ。
「あの、気持ち良かったですか…?」
これまた根性で作った弁当を渡しながら、モリが俯きがちに訊いた。いつにないモリの質問に、一瞬驚いたものの清十郎はしっかりと頷く。
「あぁ。…だがモリ、何が有った?」
「何が、ですか?」
今度は清十郎の方からモリに疑問がぶつけられた。彼も気になっていたことが有るのだ。
「とぼけるな。いつものお前なら自分から他人の肉棒をくわえたいなんて死んでも言わねぇだろ。何か有ったんじゃないのか」
シラを切るには、清十郎の言い分は正論すぎた。しぶしぶといった体でモリが口を開く。
「………私、マグロじゃありません」
「何?」
「言われたんです。昨日清十郎さんに資料を届けに行った時に…!」
次第にモリの口調が怒気を孕む。
「清十郎さんカッコよくてモテるから…会社の女の人たちが『あんな子どものどこがいいのかしら、どうせ夜もマグロなんでしょ、比古さんカワイソー』って!」
「…それは」
清十郎はいつも自分にやたらと接触を持とうとする女性社員を何人か思い浮かべて、不愉快そうに眉間に皺を作った。自分の妻にそんなことを言うなんて。
「私子どもじゃないですっ、もう大人ですっ!じゃなくて、少なくともあの人たちより清十郎さんを好きな自信があります!というか誰よりも私が一番清十郎さんを好きなんです!…なのにどうしてそんな風に言われなきゃいけないんですかっ」
ぷりぷりと怒っている様子もそれはそれで可愛いが、そんなこと以上にモリのまくし立てた内容が死ぬほど可愛すぎた。こんな時、親子ほど年の離れているにも関わらず、妻には叶わないと思う。
「…でも、考えてみたらその通りかもしれない、って。私はいつもしてもらうばかりで、清十郎さんのこと気持ち良くしてあげられてないって思って、だから…」
「ほう、それで俺の逸物をしゃぶろうなんて気になったわけだ」
「…はい」
「そんなにしゃぶりたいなら、今日の夜にでもしっかり教えてやる」
「せ、清十郎さんっ!?」
慌てふためくモリの頭をポンポンと撫でて、清十郎は上機嫌で家を出た。
今夜はどんな風にモリをいじめようか、などと考えながら。

余談だが、件の女性社員たちは、三回ループする地獄ののろけ話を聞かされることとなる。



- 3 -

*前次#


ページ: