3、隠れた涙

夜。
水樹には家に泊まってもらうことにして、私は自分の部屋で待っていた。


「水樹はああいうところがあるから、ほっとけないんだよね…」


水樹を1人置いてきてしまったことをまた後悔してる…

だって、毎回怒るのは私だし…


「ッ…わかってる…水樹は優しすぎるの」


気づいたら、私の頬に涙が流れてた…

どんどん込み上げてくる想い・・・


「…っ………」









 ̄ ̄ ̄―――_____

「ルキ?ごめんね…?」


いつも髪を濡らしたまま、水樹は部屋に入って来る


「水樹!」


私は彼を座っていたベッドへ招いてドライヤーを用意する

水樹の髪を乾かすの…実は好きだったりする

私の髪よりサラサラしてると思うし…


「…?(あれ?ルキの目が赤い?)」


彼の髪を乾かそうとした私を、じーっと見つめてくる水樹…


「なに?」


ドキッ…//
かっこいい…


じゃなくて…まさか泣いてたのバレた?


「…ルキに髪乾かしてもらうの、すごくいいなって…」


バレてなくてよかった…

それより……水樹は、かっこよすぎると思う…//


「ルキ?顔赤いよ?大丈夫?」


水樹の心配そうな顔…

誰のせいだと思ってるの!?


「水樹のバカ!早く髪乾かさないと風邪ひくよ!?」





そうやって笑う水樹はずるいと思う…

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