世界の廻間。
銀狼はとある世界にいるルキを見つめていた。
「クッ...転生するのか」
銀狼が笑っていると、その世界に亀裂を入れてルキが廻間に戻って来た。
「銀狼!久しぶりに世界に転生する!!」
すごく嬉しそうな顔をしたルキは銀狼に抱き付いた。
「離せ」
そう言う銀狼だが、嫌がるということはしない。
もう慣れである。
「世界に拒絶されても、あの世界で関わる人間は私を“仲間”って言ってくれるの...」
ルキが能力を発動させると銀色の風が舞い上がった。
「またお前の本体のお守りか…」
銀狼が、めんどくさそうにぼやくと...ルキの心が身体から銀色の風に護られながら、その世界へと侵入していった。
「(いってきます...)」
声がきこえなくなると、ルキの身体が崩れ落ちる。
銀狼が自身の銀色の風で受け止め、守るように自分の銀色の毛並みに隠した。
「ルキ...」
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