短篇05


嗚呼、何もかもが煩わしい

私はすぐにそいつが此間から
私の呪いとして抑えていた人間だと知った

すぐに方向を切り替えてヴィランが言う


「今日は君と君が愛してやまない生徒で
1人人質にと捕えた人物がいてね?」

相澤「人質・・・??」

「いやー本当に素直でいい子だよね。
僕も見て惚れたよ。ヴィラン側に欲しい位だ」

『・・・ダマレ』

私はゆっくりと前に歩いてデク達を守るように
背を向けた

梅雨「都佑ちゃん?」


『貴様、話が違うぞ。彼らを巻き添えにするとは
聞いていない!どういうことだ!!』

相澤「岡本!下がれ!!」

『嫌だ、相澤さんこそ下がっておいてください
今回のターゲットは貴方ですよ。』


そういって都佑が目を光らせて相澤をにらむ
それに初めて睨まれた相澤は驚いたが
すぐに早く元に戻れと少し怒鳴り声で命令するも
都佑は全く聞く耳を持たなかった

デク「じゃあ人質と言ったのは・・・」

「そうだよ、この子だよ。ねぇ都佑?」

『・・あのさ、私の名前を呼んでいいのは
友達か私の親である人間か先生って決まってんだけど』

「おやおや?そんな事を言ってもいいのかな?
僕が握っているんだよ?」

それを聴いて私は声にもならない声が出る
そのまま明後日の方向を見て舌打ちすると
ふふふと笑われた


「じゃ、面白い事をしようか」

パチンと音を立てると生徒の周りをゲージのようなもので
囲まれて外に出られない様にされた


「そうだ、蛙吹だったかな?その子には
術をつけた。君が死ねば彼女は生きられるよ」


相澤「貴様・・・ふざけんな!!」

『相澤さん、落ち着いて』

相澤「だが・・おい、岡本、お前何を考えている」


そういきなり焦った声で相澤は都佑の行動を止めようとする
それに離してと言ったが離さずにこの後の事を聞く


『別に?あいつをぶったおすだけですよ。
大丈夫、殺しはしません。安心して下さい。』

相澤「まて、お前と蛙吹は人質であって
目的は俺の復讐だろうはき違えるんじゃねぇ」


『はき違えてなんか・・』

相澤「黙っておけ!!−−っ、すまん」

『いえ・・大丈夫です』


不穏な空気に私はしどろもどろになる
確かに足を引っ張っているのは確かだ
だが彼を助けるにはもう一つの言葉しかないことに
私はまだ命が惜しいのか、迷ってしまう



『(せめて記憶が消えるんであれば・・・)』


相澤「おい、ヴィラン。
うちの生徒に手を出すなよ?
俺が相手だ」

「うーん、手始めはそうはいかせないよ?」

そういってヴィランは相澤の前にも四角い
キューブを出してその中に閉じ込めた
それに出せとかなり暴れているがびくともしない



「さぁ都佑、君の全てをさらしてしまおう」


悪夢は望んでやってきたよ




そう彼はにやりと不敵に笑って世界を切り替えた
下は透明な水のある場所で空しか見えない世界だった

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