早朝浜辺デート
am 6:15
「真田おふあ〜〜…よ〜う」
「名前、なんだその腑抜けた挨拶は。もっとシャキッとせんか」
「だってさっき起きたばっかだもん、ふあ〜」
「全く、待ち合わせ時間に遅れた理由は寝坊か」
「これでも早起きだよ…そもそも待ち合わせが朝の6時ってどんなイジメ?10時でいいでしょ」
「何故そんなに遅めの時刻設定なのだ!6時でも遅いくらいだろう!」
「赤也が聞いたら驚き桃の木だろうね…私からすれば10時でも早めなのに」
「むっ、では何故今日この時間を承諾したのだ。嫌なら嫌とハッキリ言わんか」
「だって真田に早く会いたかったから」
「ハァーーーッ!!」
「大声ぇ…!今6時だから、まだまだ寝てる人もたくさんいるから…!」
「す、すまん。どうしようもなく気もちが高ぶって声を張り上げてしまった」
「嬉しいけど急に叫び出すのは怖いよ…さて、今日はどこに行くの?6時だしマックくらいしか開いてないと思うけど」
「ああ、今日はこの町内を走ろうと思ってな!」
「真田…!?私町内マラソンするつもりでこのワンピ着てきたわけじゃないよ…!」
「ワンピ?むっ、確かにその姿だと走りにくいか…事前に言っておけばよかったな」
「うん…今日はマラソン中止にして、もうちょっとのんびりしたデートしよ!」
「うむ。ではジムへ行くか!」
「真田ののんびりってジム行って体動かすこと…!?あの、ほら、浜辺で散歩しない?せっかく近くに海あるんだからさ。」
「それはいい考えだな。砂浜のような足場の悪いところで走るといいトレーニングになるぞ!早速海へ向かおうか、名前!」
「普通に散歩しようってぇ…!!」
・
・
朝の海、砂浜
「ほんとに走ってるよ…あ〜あ、せっかくのデートなのに」
ザッザッザッザッ
「名前!お前は走らんのか?」
「走ったら汗かいちゃうもん、そうじゃなくても汗かいてるけど」
「ははは!夏だからな!」
「そんな見たこともないようなハジけた笑顔で……やけに楽しそうだね」
「ああ、名前が居るからな!トレーニングを楽しく思う!いや、トレーニングは楽しいものだが、より一層」
「タッチ!」
ザッザッザッ!
「真田が鬼ね!ほうら、捕まえてごらーん!」
「む、いいだろう。その勝負受けて立つ!すぐに取っ捕まえてやるわー!」
「バカが!体育1の私がそう簡単に捕まるもんか!」
真田と浜辺でラブラブ追いかけっこをした結果、ものの5秒で捕まった。
朝の浜辺デート
end.
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わらびもち