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「……安室さん」
「安室さん、あのお姉さんと知り合いなの?」
「どうしてそう思うんだい?」
「だって、初対面のお客さんになんでわざわざ自己紹介しに行ったのかな、って」
「彼女の忘れ物に心当たりがあってね。まあ、僕の知ってる人のではなかったみたいだけど」
「あのピアスって、見た感じ一点物だよね?」
「違うと思うよ」
「どうして違うってわかるの?」
「言ったろう?彼女の落とし物に落とし主の心当たりがあったって」
「ふーん…じゃあ、なんでわざわざ自己紹介しに行ったの?まるで違う名前で呼ばれたら困るみたいだね?」
「変なこと聞くね、コナンくんは」
「そお?」
「そうだな…言ってみたら、僕の存在を知って欲しかったから、かな」
「なんで?」
「コナンくんにはまだ早いよ」
「それって……!」
「梓さんにはどうかご内密に」


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