とてつもない眠気とだるさ、それに鈍痛。
今日は金曜日だ。


「はぁ……」

ため息とともにガタリと隣から椅子を引く音がして頭を少し浮かすと、今朝より少しやつれたような表情をした赤葦くんがだるそうに席に座っていた。
赤葦くんと喋ったことはほとんどないが、彼はもともとそれほど積極的に喋るような人ではないようで、特に気まずい思いましたことがなかった。

「なんか……おつかれ?」
「あぁ、うん。ちょっと部活の先輩に捕まってたらご飯食べ損ねて」
「え、あと五分

「先輩は四限終わって五分で食べ終えたらしくて」

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