初めての教室にそわそわと落ち着かない気持ちで空いた席へと座る。入学初日だからか、自由に座っている様子だ。

興味深げにクラスメイトを見回す。何人かは入学試験で見かけたような気がする。

何人かと目が合ったがそのうちの1人が驚いたように目を見開いていた。不思議に思う。私をみて驚いたのだろうか?知り合いだろうか。いや、でもコッチで知り合いなんて。と思い返しながらも内心首を傾げ他の子に視線を移す。


そして入学式迎える予定だったはずなのだが、何故かジャージと体操服が渡されて、個性把握テストという名の個性を使用した体力測定が行われた。

張り切っていた母を思い出し、どうにも落ち着かない。ガイダンスとかがないならまだしも入学式がないのは予想外だった。写真撮るんだってポヤポヤと花を飛ばしていたのを思い出し片手をこめかみに当てる。

帰ったら撮影会かな……。

そんな予想を考えたが今はそれどころじゃない。頭を振って過った想像を振り払う。目の前の問題も切実だ。

「最下位は除籍処分…」

担任のセリフを思い返し視線を落とす。

魔導師としても競技選手としても鍛えていたため、自信はあった。今日はこの後予定もないし、気にせずに魔力温存とかは別にいいかな。とミスティアことティアを握りしめて、かるい準備運動をしながら一言「set up」と呟く。ティアが私に吸い込まれ、指示を出す。

火力出すから補助重視でお願い。

いつものように、にゃあ、と可愛らしく一鳴きしたティアの承諾を受け、目の前で行われている競技をこなす。

50メートル走、立ち幅跳び、握力、持久走etc…続く競技に息を吐く。デモンストレーションをした爆豪と呼ばれた生徒が、記録を抜くたびに常に威嚇してきてとてもやりづらい。名前が前後だからか、どの競技もペアか前後の近いため何かと目についてしまう。

高校生になりたてなのに、いい筋肉してるなぁ。筋肉のつきにくい自分とは正反対である。あそこまでムキっとしたいわけでもないし、せっかく両親の良いところを受け取った可愛い顔なのだからオシャレも楽しみたいし。

「はー、中々良い結果だ」
「あらみょうじさん、お早いのですね」
「えっと、八百万さん。」

後ろから話しかけられその素直な賞賛に眼を細めた。

「八百万さんも今のところ個性でぶっちぎりじゃないですか」
「ふふ、相性がいいだけです」
「なら私もそういうことにしておきます」

それはそれとして、未だにパッとしない成績の緑谷に顔を向ける。彼とも順番が近く自分の次に行われているので自然と目についてしまった。そして心配そうに彼をみているのは想だけではない。麗日や飯田も不安そうに見ていた。

ボール投げ。想は魔力をボールに纏わせ、ぽんぽんと軽く手のひらで遊ばせる。

「うはーまたここでも光るのか…」
「みょうじのやつ何の個性なんだよ」

実戦は初めてだけどできるっしょ。まぁ2球あるし。と想はボールを振り抜いた後魔力球を操作するように意識を集中させる。

「884m」

担任の先生に告げられたセリフに眼を輝かせた。びっくりするほど上手にできた。デモンストレーションしていた彼よりも上の数字にガッツポーズをする。

「おぉ!」
「うっそ!?爆豪よりも伸びてんじゃん!!」
「きゃーすごーい!」
「アァ゛!?」

いつもの流れでにっこり笑って観客に手を振ってからハタとここはそういう場ではないことを思い出す。急激に恥ずかしくなり目線を逸らしていたら2投目といって投げられたボールを受け損ねた。うぐぐ。なおさらはずかしい。

羞恥で顔が赤くなるほおに、内心で不味いと奥歯を噛み締める。
試合じゃないからって気を抜きすぎた。集中できないと個性の能力が下がってこれ以上記録が伸びない。ティアもにゃあにゃあ鳴いてフォローしてくれているが自分を知らない相手にファンサしてしまった自分への嘆きが上回る。

覚悟を決めて深呼吸を数度行う。サークル内で助走をつけ振りかぶり察した。

「あ、だめだこれ。」

先ほどより雑に投げられたそれはあらぬ方向へ飛んで行き森の中へ消えていく。クラスメイトの沈黙が痛い。悲しい。せっかく1回目でいい記録が出たのに。悲しみで顔を両手で覆う。

「探してきます…」
「早く戻ってこいよ」

担任に止められずにGoサインを出された。
大丈夫?と声をかけられ、眉を下げながら「すぐ見つけてくる」と頷く。ファンサした後のこの体たらく具合にもう穴を掘って埋まりたい。とりあえず目測値付近を目指し走り抜ける。

「ケッまぐれかよ」

すれ違いざまに聞こえた嫌味の声の主にチラリと視線を向ける。オラついた様子であったがこちらをギラギラ睨んでいる様子に、まあクラスに1人くらいはこういうのもいるよな。と聞こえないふりでボールを取りに向かう。きょろりと周りを見回し、胸の前で祈るように指を組む。

魔力を感知、この足を踏み入れたことのない森の中ならば自分の魔力がどこにあるかなんて手にとるようにわかる。そう思い一人できたものの、ボールの引っ掛かっている場所に想はため息をはいた。


「監視カメラかなぁ…」

ボールにとって絶妙な位置に置かれたカメラの配線盤にめり込んだ状態で見つけたソレに再び顔を覆った。


「初日から……!!!!」

謝罪案件に想はその様子をティアに伝えて写真を撮影した。そのまま母へ謝罪のメールを入れるように頼み、魔力で浮き上がりボールをそっと抜き取って、自首するために担任のいる運動場へ戻る。

うう、なんて厄日だ。

ボール片手に戻ると先ほどまで成績がパッとしていなかった緑谷が指を腫らした状態で拳を握りしめていた。
相澤先生もどこか驚いた様子でその後口角を釣り上げた。

驚愕している爆豪や喜んでいる麗日さんや飯田くんを横目に、想はボールを握りしめて、クラスの輪に加わる。爆豪が緑谷にむかって個性を使って襲いかかり、担任に捕縛されてるのを横目に話しかけられた。

「あら、おかえりなさい。ボール見つかってよかったですわね」

八百万の言葉に想は深刻に頷いた。

「どしたん?なんか表情暗くね?」

横から上鳴に話しかけられて、消えるような声で「出頭してくる…」と担任の元へフラリと歩みを勧める。
困惑する彼らに目もくれずだいぶ落ち着いた相澤の元へたどり着いた想は頭を勢いよく下げた

「みょうじ、戻ったの…か?」
「学校の設備壊しました!」
「は?」
「本当にごめんなさい!」

想の言葉に眼を丸くした担任に、クラス中の視線が集まる。

「あー、とりあえず授業終わったら話聞くから。職員室な」
「はい…」

両手で顔を抑え晒された視線と災難に耐えた想は、周りの何やったんだよの問いかけられる度に悲しみに瞳を揺らした。

「そ、そんなにまずいことしちゃったの…?」
「泣きそう…」
「怒られても後で慰めるから!美味しいもの食べよう!」
「ありがと…」

クラスの順位が出揃い、発表されたところで最下位の除籍か…と皆が顔を雲らせた。が、

「ちなみに除籍はウソな。君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

「合理的虚偽!?」
「はーー?!!」

担任の言葉に復唱する形で騙されたクラスメイト達は声を上げた。
想は立ち直れていないのか萎れた空気をそのままに話を聞いていた。

ぼんやりと話を聞いていればふと隣に座り泣きながら喜んでいる緑谷の指に視線がいく。
赤紫にひどく腫れ上がっていた。そのまま横目で指だけでなく全身をそっと覗き見る。ああ、なるほど。個性が体に馴染んでないのか。

苦労するだろうな。可哀想に。

想は他人事のように膝に顎を乗せ授業が終わるのを待った。

「で?みょうじ、お前設備を壊したって?」

呼び出されていた職員室へ向かい、担任の第一声がそれだった。覚悟を決めていた想はもう一度腰を折る。

「ごめんなさい。」

「いや。わざとじゃないんだろ、とりあえず顔を上げろ」
「森の監視カメラ?みたいな奴の下に配電盤があって、それをボッキリ凹ませました」

こんな感じにと母親へ送ったメールにつけた添付ファイルごとそのまま見せると、相澤は「あぁこれか。」と頷いた。

「こりゃまた…見事に凹ませてるな」
「この入れ物だけだと思うんですけど…もしかしたら上の機械も使えなくなってるかもって…」
「壊れてたらアラートが鳴り響くから壊れてはないだろ。一応上に状況は説明しておくが、…おまえボール投げの2球目何考えてたんだ、全然集中してなかっただろ。」
「う……すみません…」

しおしおと萎びれる想に相澤は深くため息をつく。

「見た感じ親御さんにも連絡してるみたいだしな、」
「母は…そうですね、こういうことはキチンと報告してと前々からキツく言い含められてまして…」
「おい待て前科あんのか」
「こういった事故は初めてです…」

ミッドチルダにいた時、エキサイトした結果、訓練施設の床やら壁やら建物を壊した記憶は新しくて言葉を濁す。これはソレとは違う。あとちゃんと伝えたし、母は個性うまくつかうのもだけど、これじゃあ訓練もままならないからもっと頑丈な設備に変えようねと優しく諭してくれていただけだし。

「個性が個性だからキツく言うのはわかるが」

「母が全力でやったら町どころか星ひとつなくなるので、そういった点は躾けられてます…」

父さんや兄姉に。幼い時にすでにその力があったと聞かされていた私は上には上がいると言うことをわかっていたので日々精進ひていた。
想が答えた内容にどこから聞きつけたのかマイク先生とミッドナイト先生が騒ぎ立てた。

「そっかみょうじさんってあの!ウルスラグナの娘さんか!」
「マァジカ!あの伝説のヒーローかYO!」
「星ひとつって誇張もいいところだよ」

誇張だとよかったんだけどなあ。想はその時聞いた際の父や、母の友人たちの様子を思い返し、あれは本当に怯えていた。と判断した。
思ったよりも怒られないなと想が内心首を傾げていたところオールマイトまで現れた。

「えっウルスラグナさん!!?の?!」

驚愕に眼を見開きガクブルと震えるNo. 1ヒーローにその場が沈黙した。
「オイオイオイ!ン何ソンナガッタガタしてんだオールマイトー!?」
「えっと、オールマイト…?」
「何でそんなに怯えてるんですか」

「ううう、私はウルスラグナと何度かチームアップしていてね…」
「え。母さんと?」
「一回すごいドスの効いた声で「今日旦那帰ってくるって言ってたんで10分で終わらせますよ」って」

想はとても納得した。周りは沈黙した。

「…オールマイトがチームアップしてまで関わる仕事なんだからそれは大きな事件だろうに…」

プレゼント・マイクの言葉に想は首を振る。

「両親はいつまでも新婚です。そして母の個性は規格外すぎて、その場にいるだけで大抵の物事を解決してしまいます。」
「イヤイヤ!?その場にいるだけでって!?何!?why!?」
「ええ……」

「ちなみに数百に及ぶテロ組織の壊滅です…」
「壊滅なら母の十八番ですね。」

「本当に…数十人のウルスラグナが一斉に捕物して本当に10分で終わったんだよ…」
「……え?」

ミッドナイトの驚く声に続いて想は深く頷く。そうだろうと。父が絡んだ母は有言実行だ。その様子が目に浮かんでオールマイトの肩に触れた。

「母は父が絡まなければ、基本的に無害の人間です。その父も宇宙ですので、これからも仲良くしてあげてください。」
「みょうじ少女……」
「話がまとまったところでみょうじ、お前いい加減教室に戻れ。着替える時間無くなるぞ」
「あ、そうですね。相澤先生、今回は本当にすみません、もっと制御できるように精進します…」
「そうしてくれ」
「失礼します」

ペコリと教師陣に頭を下げて扉前で再度失礼しました。と聞こえる。
机へ向き直った相澤は、今回の体力測定の結果は再度目を通す。

「2位…なのね」
「なんですかミッドナイト」
「いやだって、あんな話聞かされたら誰だって興味持つでしょ

伝説のヒーロー、障害を打ち破る者、ウルスラグナ。おとぎ話みたいな話だけど、現役で実在するヒーロー科を卒業していない特殊免許持ちのヒーロー。特殊免許ゆえにランキングには一切載ってこないシークレットヒーロー。その娘の個性把握テストの測定結果なのよ?」

「みょうじ少女の個性は両親から?」
「両親から、というのかな。ウルスラグナがあまりにもデタラメすぎて」
「『魔導』※想いの力で威力が変わる。はーん?魔導ってのは波動ねじれのようなやつか?」
「似て非なるもの。だな。
 今回途中で集中を切らせて器物破損だ。」
「OH…そりゃあぶなかっしいねぇ」
「でもウルスラグナがそんな娘を鍛えてこないなんてあるのかしら」
「ウルスラグナも人間ってことだろ〜」

彼らの話を聞きながらオールマイトは当時を思い返し沈黙した。

−−−−
「うちの一番下の子、変なところ私に似てしまって…あの子の場合焦ったり、テンパってると力加減間違えちゃうんだよ…」

「あなたと似ている?」

「そう。私は昔、ひっどいコミュ症でさ。まぁ今もそこそこ」

「え?」

「私は自分の個性に直接関わらなかったけど、娘は違ってソレが個性にすごく作用されててね…まぁ人間誰しも治したくても治せない部分ってあると思うんだ。あんな小さな子に自己啓発しろって言うのもうちの教育方針的にやりたくないし。

まぁ、格闘技やってるから自然と身についてくれると…」

「格闘技やってるんですね。」
「そう、ジュニアでも結構いいとこまで行ってるんだよ」
「それはすごい」
「でもうちの子はみんな真面目でさぁ、誰もゲームに付き合ってくれないんだよ」
「ウルスラグナさんなら訓練をゲームに見立てて子供達を巻き込んでそうですね。」
「バレたか」
「バレバレです」

ーー−−−−

今思えばメディアに全く出てこないウルスラグナの昔話とか家族の話なんてレア中のレアだったのでは。とオールマイトは考え込む。特殊免許ゆえにシークレットなのではなく、コミュ症だからシークレットだったとわかったのはその時だ。ミッドナイトの想像を壊すのはやめておこう。

「そもそもみょうじの経歴も厄介なんだ」
「厄介って?」
「小中と違う惑星で育っている」
「ハァ?月で生活とかそんな話かよイレイザー?」
「違う。全く違う。St.ヒルデ魔法学院初等科、中等科を卒業。魔法のある惑星だ。」
「んんん?彼女の個性は『魔導』よね、それが魔法なの?」
「そうだ。正しくは彼女の個性は『想い』の方だ。魔導はその惑星の一部の人間は普通に使えるそうだ。もちろんウルスラグナも。」
「後発で手に入れてる?」
「いや個性のように生まれつきだ。訓練次第で強化できる点も」
「じゃあ個性じゃねぇーか!」
「だから個性登録では『魔導』なんだよ。『想い』の個性で身体能力も『魔導』も上昇する。」

ハーーンなるほど。とプレゼント・マイクが髭を触り頷く。ミッドナイトもアゴに手を当てそんなこともあるのね。と頷いていた。
オールマイトも驚愕の事実に眼を丸くしている。

「相澤くん、キミ一体どこでその情報を…」
「本人からですよ」
「え、」
「ウルスラグナ本人が入学前に説明に来ました。」
「HAAAA!?マジかよイレイザー!」
「うっそ全然気づかなかった!」
「隠密も彼女の十八番ですからね…」

まぁアポはちゃんとあったんですが。

「ウルスラグナも事務所構えたらいいのに」
「あ、構えるそうですよ」
「待って!?新しい情報が多すぎ!」


−−−−

ガラリと音をたて慌てて教室に戻ればクラスの視線を集めてしまった。再び目立つ行動をしてしまい、小中学と知り合いがいないこの雄英に今更、気恥ずかしい気持ちが胸に宿る。みんなはすでにカリキュラムに眼を通し終えたのか興味津々で話かけてくる。

「みょうじだっけ?大丈夫だったん?」
「耳郎さん、うん、あんまり怒られなかったよ」
「いやぁよかった。それにしてもみょうじさぁ、あの時真っ青過ぎてどんなやばいことやったのかこっちも気が気じゃなかったよ」
「上鳴くん……」
「えっちょ!ほらぁ!そんな悲しい顔しないでぇえ!?」
「こらばか!」

上鳴の大きな声に耳郎が個性のイヤホンジャックで突っ込む。

「こ、こんな筈ではなかったんだよ…」

私だってかっこよく決めたかった。と両手で顔を覆う想に慌てた様子で話題を変えようと耳郎は頭を回す。

「そうだ!みょうじは強化系の個性なの?」
「お、そうそう。緑谷もさっきそこですごい勢いでノートに書いててよ。」
「え?あー。うーん。ちょっとちがうんだけど…強化もできる個性ではある、かなぁ」
「ん?なになに超気になる!」
「うん!!凄く気になる!差し支えない程度に教えて欲しいです!」

八百万、芦戸や切島や緑谷が興味深そうに近寄ってきた。
入り口付近で固まっていたからか奥の方では爆豪やほかのクラスメイトもこちらに視線を向けている。
この短い時間に全部は言えないけどと想は前置きし

「私の個性、光ってたの覚えてる?」
「水色に発光してたましたわね」
「たしかに!綺麗だったね」

八百万の答えに上鳴が覚えていると頷き芦戸が両手を合わせて眼を輝かせる。想も頷き返し、一つの小さい魔力球を作り出す。途端にあ、この色!と緑谷がさらに眼を輝かせた。

「それを操作する個性なんだ。私は『魔導』って呼んでる。」
「まどう?どう書くの?」
「魔法を導くって書いて『魔導』」
「えっこれ魔法なのか?!」

切島の言葉がクラスに響きわたる。
想は深く考えずに頷き返した。

「私も、家族もそう呼んでる。」

父さんは現役だし、母さんも元魔導師だったし。何ら間違った説明ではない。想が軽い気持ちで頷いていたら驚愕に染められたクラスメイトに首を傾げた。

「すげぇな!まさかの魔法使いポジションか!」
「ポジション…?」
「なぁなあ!どんなことできんの?」
「気になるー!」

予想打にしない盛り上がりを見せた彼らに想は困惑した。

「え?何で?八百万さんの『創造』や上鳴くんの『帯電』や轟くんの『氷』だって魔法見たいで凄く強そうじゃん。なんなら私の個性よりもよっぽど魔法みたいだよ」
「そうなんだけど!そうじゃなくて!」
「魔法って銘打たれると心が浮き立つよなぁ!やっぱり!」
「ええ?よくわかんないなあ」

全くわからん。と想が首を傾げていると担任である相澤が入ってきて眉間に皺を寄せていた。

「お前ら席に……」

一斉に着席したクラスメイトに入学初日ですけどこれいかに。と想も合わせて着席した。