まるごと愛してとは言わないけれど

誰かが決めた〈普通〉を押し付けられて

本来の僕は〈普通〉じゃないと言われて

生きてきた 生ける屍の僕に


キミは


「 人によって考え方が違う様に

〈普通〉にも、私は色々あると思ってるの。


だからね

自分の思う〈普通〉を相手に押し付けて

貴方は〈普通〉じゃない 何て言うのは

間違いだと私は思ってる 」と言った。


まるで

全てを諦めている僕の胸の中を

見透かしたうえでの発言の様で


僕は、ただ、ただ、吃驚したのと同時に

初めて、人に自分と言う存在を

認めてもらえたようで

肯定されたようで

嬉しかった。