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何かが頬を撫でている。
くすぐったい、でも気持ちいい。
誰かに撫でられているような、そんな感じ

お母さんかな、でもお母さんはそんな事してくれないし、というかそんな歳でもない。

……誰?

「あ!起きた〜!」

ドアップの白い何かと

「よかった〜、全然起きないから心配していたんだ。」

綺麗な金髪のヘラヘラした感じの男の人

の二人が私の視界にはいった。

起き上がりあたりを見渡せば何にもないただの部屋。
畳の匂いですこし落ち着くことができた。

白い何かは金髪の男の人の膝に乗りながらこっちをジーと見ている。
そういえばこの子に飲み込まれたんだっけ?

「あの、えっと…」
「オレはファイ。で、こっちが…」
「モコナ!」
「という事で、君のお名前は?」
「……瑠璃です。星月瑠璃。よろしくお願いします」

ヘラリと笑うファイさんに釣られて私もヘラリと笑い返す。

「モコナとも!!よろしくよろしく!」

小っちゃい手で私の人差し指を上下するモコナ
可愛い、
糸目なのも可愛い要素としてアリですね。

「えっと、ファイさんでいいですか?」
「うん、いいよ〜。オレは瑠璃ちゃんって呼ぶね」
「わかりました。それでここはどこですか?さっきといた場所とは違いますよね…」
「ここは空ちゃんの下宿屋の空き部屋。で、この世界は阪神共和国」
「空ちゃん?」
「空ちゃん」
「(女の子の名前かな?)つまり、その空ちゃんに御厄介になっている状態なのですか?」
「そーいう事になるかな〜」
「なるほど、…ここは安全な世界なのでしょうか?」
「空ちゃん曰く、オレらはプチラッキーだったみたい」

つまり、完璧に安全という訳ではないが何か事件などに首をつっこまければ安全という事だろう。
まぁ、私のいたところもそうだったし…。同じぐらいの危険水準なのだろう
それは別として、阪神共和国とはまた…変な名前の国だ。
阪神で思いつくのは野球だけど、その国の名前だけで勝手に想像してはいけないと思う。
けど、窓からのぞく風景は想像とピッタリと当てはまった。
これは…これは…お父さんに見せたら大喜びものだ。
知らせてあげたいけどココにはお父さんはいない

「詳しい話は明日話すよ。もう真夜中だしもう少し休んだほうが良いよ」
「そうします。外も真っ暗ですし」
「それじゃ、何かあったら隣の部屋にいるからね、呼んでくれてかまわないよ。お休み〜」
「いろいろありがとうございました。お休みなさい」

立ち上がったファイさんはそういって部屋から出ていく。
背おっきいなぁ、足も長いし羨ましい…
モコナもファイさんと出ていき、部屋の中が急に静かになった。
…そういえば、なんで私のところにファイさんいてくれたんだろう?
私の頬を撫でてくれていたのは…一体誰だったんだろう。
ダメだ、わからない。
…というか、服が変わっている。
誰かが変えてくれたのだろうか…もしかしてファイさん?
いやいや、さすがにないだろう。他の人かな?もしかして空ちゃん?
とりあえず女の人だったらいいな。
女の人っていったら、あの綺麗な女の人。
意味深なことを言っていたけど、
結局、何故私が一緒に異世界に飛んだか解らないままだ。

「ここは願いをかなえる店よ。だけど、あなたからは願いも対価も既にもらっているわ」
そう、あの人は言っていた。
私の願い?そんな事言った事なんてない。てか、願いなんて今のところ何にもない
対価なんて、払ってもいない。
あの人は私の何を知っていて、なにを思ってあの言葉を言ったのだろう…

ああ、だめだ。色々考えたいけど情報が少なすぎて何も解明されない。
大量の疑問だけが消化不良のまま溜まる。ここは一旦考える事を放棄しよう。
そうしよう、
上半身だけ起こしていた体を布団の上に倒し、目を閉じる。
深呼吸をして体の力を抜く。
今日はアルバイトで疲れていたし、変なことが沢山あったからすぐに寝むれそうだ。











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