「よし、あいた。入れよ」

「あいたじゃないですよ………」

「主将の家ってあんま物ないねー」

「紫原くんは、どうしてそう平然と入っていけるんですか………」



星弥ちんといるときは諦めが肝心なのだ。
星弥ちんは常識というものがだいぶ欠如しているのだから。



「あれ?なんか声しないっスか?」

「………ほんとだ、子供の声みたいな」

「あっ、あれはなんなのだよ!?」



みどちんの指さした先には包丁を振り回しながらゲタゲタ笑ってるト○ロ。
ト○ロの腹には切り裂かれた後、そこからお米がポロポロこぼれてる。



「ラリったト○ロ!?」

「某フリーホラーゲームのラリックマみたいですね」

「冷静に言ってる場合ではないのだよ!」



俺たちのこの会話の間にもラリったト○ロが包丁で攻撃を繰り出してくる。
俺らそれよけながらの会話だ。っあっ、あっぶねー掠った。



「ちょっ………星弥っち!助けて!!」

「んー?」

「………は?柳瀬さん、なんで──」



なんで、プリン食べてるの!?
我 親友ぞ?
黒ちんとかみどちんとか黄瀬ちんは知らないけど、我 親友ぞ?
処す?処す?
なんて言ってる場合じゃないんだよ、星弥ちんを処すなんてできるわけないだろ
そんな事してたらその前にラリったト○ロに処されるよ。



「落ち着いて!紫っち!!」

「貴様ァ!読心術の使い手かァ!誰の回し者じゃぁぁぁ!!!」

「思いっきり口にでてたからね!?」

「なんてこったぱんなこった」

「僕たちはともかくって何ですか」

「お前も冷静に言っている場合じゃないのだよ!!」

「あは、あははハはハハハ」

「黒子っちが壊れた!?!」

「僕はもうダメだここで死ぬんだ」

「そんなこと言わないで!黒子っち!黒子っちぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

「なんでお前らそんなに焦ってんの?このくらいの低レベル倒せるだろ?」

「柳瀬と一緒にするな!」
「柳瀬さんと一緒にしないで下さい!」
「星弥っちと一緒にしないで!」
「星弥ちんと一緒にすんなし!」

「そ、そんなに怒ることないじゃん」



そう言うと星弥ちんは持っていた空のプリンのカップをラリったト○ロに向かっておおきく振りかぶって、投 げ た。
ドゴォォォとプリンのカップとぬいぐるみの衝突音とは思えない音がした。
ト○ロは吹っ飛び、包丁も吹っ飛び、包丁は黄瀬ちんの真横の壁に刺さった。
それを無言で抜き取り、ト○ロにぶっ刺す星弥ちん。
国民的キャラクターのどんぐりとかくれる心優しい(そりゃラリってたけど)ト○ロを包丁でぶっ刺したのだ。
そんなのって─



「よし、片付いた」



すっごいかっこいい。




2015.02.21 完成
2016.08.24 加筆修正


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