その後


 誕生日パーティーの余韻に浸りながら、こっそりとハンターの屋敷へ忍び込む。少し前にジョーカーが会場から出て行くのが見えた。まだ会場にいるやつも多いし、今なら忍び込んでもバレないだろう。真っ暗な中、窓から入ってくる光だけを頼りに廊下を進む。少し酔ってるかもしれない、目の前が少しゆらゆら揺れててなんだかステップでも踏んでるようだ。誕生日でお酒も飲めて気分はハッピー!なんだか大声で歌い出したい気もする。
 ジョーカーの部屋の前につき、そっとドアを開ける。部屋に入ると、ソファでくつろぐジョーカーと目があった。目があっただけなのに嬉しくなってきた。
「オイ!ちょっと待て!」
 何かを察したジョーカーが手を前に出して止めようとするが、それをくぐり抜けてタックルするように力一杯腰に抱きつく。ガサッと音がして何かが潰れた。
「え?」
 よく見ると、ピンクのリボンがついた白い箱が凹んでいる。
「だから、待てって言っただろ...」
「ごめんって!悪気はなかったんだって!」
 ため息をつくジョーカーに少し申し訳ない気持ちにはなる。
「開けていい?」
 一体何が入ってたんだろう、潰れた感触的にかなり柔らかい。恐る恐るリボンを解いて箱を開けると、中からクリームがたっぷりついたケーキが出てきた。ケーキの表面に文字が書いてあったが、多分ハッピーバースデーだろう。ラグビーボールの形したクッキーが乗っていた...きっと、俺が潰したことによってボールは粉砕されてた。
「また今度綺麗なやつ作ってやるから、次は潰すなよ」
 ケーキの箱を眺めていると、頭をくしゃくしゃに撫でられる。
「これ、お前が作ったの?!え、すげえ!」
 ケーキとジョーカーの顔を何度も見つめる。ジョーカーの口元が少し緩んだ気がした。
「誕生日おめでとう、ウィリアム」
 撫でられていた手が頬に添えられて、顔を引き寄せられる。触れるだけの簡単なキスなのに顔が熱い。見つめあっている目の前の男がいつも以上にかっこいい気がする。酔ってるせいか?
 箱の中のケーキを手で掴むと、クリームでベタベタになる。そのままジョーカーを見つめながら、大きく口を開けて頬張る。指についたクリームを、ジョーカーに見せつけるように舌で舐める。
「なぁ、もっと食べたいけど...こっちも食べてぇんだよなぁ」
 箱を持ったままジョーカーの膝の上に跨がり、見下ろす。腰に腕が回る。
「どっちも一緒に食えばいいだろ」
 ジョーカーが見上げ、視線が合う。
「じゃぁ、食べさせてくれよ」
「仕方ねぇな」
 ジョーカーが口の端を上げて笑う、試合の時の表情を思い出す。興奮してる時の顔だ。
 ふと、明日の試合出れるかなって思ったけど誕生日だから許してくれ!なんて思いながらジョーカーにキスをした。


-HAPPY END2
 この後のどすけべはご想像におまかせ-
少し前に時間が戻ったらいいなぁ







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