天野百合はいかにも大人しそうな女だった。
前髪は目にかかるぐらいに長くて、大きなメガネをして、スカートは膝を超えるぐらいに長い。
そんな感じなのに藍田や角名と話すときは普通にボケるし、そんなギャップが面白かった。
同じゲームをやってることも分かって、それから俺も天野と藍田と仲良くなった気がする。

「一年だけ男女合同プールとか最高やな!角名は誰目当てなん?」
「別に目当てとかないけど…」
「まりのちゃん見ときや!読者モデルなんやからスタイルもええしな!」
「…」
「なに考え込んでるん」
「…天野、スタイルいいよなって思って」
「あんなダサい恰好しとったらスタイルもクソもないわ」

何で急に天野の話するねん。
角名ってもしかして天野のことが好きなん?

「角名って天野狙いやったんか」
「そういうのじゃない」
「じゃあとりあえずまりのちゃんと付き合うときや!あんな上玉めったいおらんぞ」
「俺は好きじゃないから」

まりのちゃんはそれはそれは積極的だった。
腕も絡めるしボディタッチは多いし女の武器を最大限使っていた。
俺がされたら多分一瞬で付き合う。
流石の角名も堕ちるかと思ったがまだ耐えているらしい。

「プール喜びの舞い踊っとった天野ホンマにおもろかったな」
「ホントにね。今日顔色悪そうだから心配だけど」
「え、そうなん?気付かんかったわ」
「あ、そう…」

角名はそう呟いて、荷物を持って教室を出て行ってしまったから急いで追いかけた







女子の水着はよくあるスクール水着に尻らへんからフリルがついた可愛らしい感じになっている。
水着っていうのは結構残酷なものだと俺は思う。
いくら制服姿がオシャレで可愛く着こなしていたとしても、生まれ持ったスタイルや肉つきがわかってしまう。
プールに着くとそこにはちらほら女子の姿があった。
その中にまりのちゃんがいるのを見つけた。
すでにタオルを脱いでいて、女の子っぽい体を惜しげもなく晒していた。

「お前のまりのちゃんめっちゃ女の子っぽくてええな」
「俺のじゃないし。付き合ってないから」
「そうなん?!最近ずっと一緒におるからてっきり付き合うてる思っとったわ」
「違うから」

クラスメートの中でも角名とまりのちゃんはそういう関係だと思われつつある。
逆にまりのちゃんの何がダメなんだ?

ポツポツと女子が入ってくる。
そうして最後の方に藍田と天野が入って来た。

「何で天野はすでにゴーグルかけてんねん」
「ガチすぎる」

タオルから首だけが出ているのも相まって天野は相当おかしな奴に見える。
隣の藍田は普通なのに…

「天野〜!変質者かと思ったわ!」
「うるせー!」



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