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強姦未遂があって、犯人たちは退学になった。
本来ならば停学で済んだだろうに、自分が持っていた由奈へのいじめの証拠が退学を後押しした。
由奈はバスケをやめた。

「由奈、一緒にお昼食べに行こか」
「うん」

教室にいるとき、由奈からは表情が消えた。
二人きりになると少しだけ笑って見せるのが唯一の救いだった。
でもその笑顔を見る度に心が抉られるように痛むのだった。

一ヵ月が経った。
それでも特に状況は変わらなかった。
自分といる時だけ由奈の表情が戻りつつあった。
それ以外は愛想も、笑顔さえ見せなかった。
これは、ワシの責任やな。
由奈がバスケの試合を見に来る何てことももうないのだ。
そんな思いと一緒に由奈への恋心を殺した。









一年が過ぎた。
その頃にはもう由奈が不愛想なことなんて当たり前になっていた。
由奈は自分の前だけでは以前のように振る舞えるようになっていた。
バスケの話は何となくしづらかった。
だから普通に、ありきたりのない話ばかりしていた。
それでも楽しかった。
由奈が隣にいることが嬉しかった。
それと同時に罪悪感が沸々と湧いていた。
会話の中でバスケの話題を振って来たのは由奈の方からだった。

「弟がね、バスケで怪我しちゃった」

いつもよりずっと悲しそうな顔をして由奈は言った。
ああ、…花宮か。

「怪我させた相手のことは誰も教えてくれなかったんだよね…でも、弟の負担になりたくないから追及するのはやめたんだ〜」

由奈はちょっと下を向いて、寂しそうに言った。
姉として木吉くんに深くツッコむのはやめたんだろう。
由奈は優しい。
でもその優しさは時に人を殺す。

「今吉には、怪我して欲しくないな」
「…」
「今吉がいなくなったら、私困っちゃうし」

そう言って由奈が眉を下げて笑うから、少し泣きそうになった。



 

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