シガーキス


とろんと垂れた大きなお目目。サラサラの黒い髪。
小さなお顔。泣きぼくろ。ぷるんとした唇から気だるげに吐き出される煙がなんだかセクシー。


「今日も可愛いね硝子」
「ナンパやめてくんない」
「一服すんなら私も誘ってよぉ」
「だる」
「とか言って私のこと好きなくせにぃ」
「言ってろ」


今日もつれないしょーこちゃん。
可愛くて美人で童顔のくせに色気むんむんの私の唯一の女友達。


「火、ちょーだい」
「ん」


硝子のタバコにまだ火のついてない私のタバコをくっつける。


「えっちぃねえ、シガーキス」
「お前の脳内いつでもまっピンクだな」
「タバコ同士のチューだけじゃ物足りなくない?」
「キスをねだるな」
「硝子」


硝子からタバコを奪って顔を傾けてその柔らかい唇を奪う。
ちゅ、とわざとらしく大きめのリップ音をたてて唇を離せば目の前には呆れ顔の硝子。


「ごちそうさま」
「お前どんだけ私のこと好きなの」
「食べちゃいたいくらい」
「うわ怖」
「そんな私が好きなくせにぃ」
「デジャヴ」
「でもそうでしょ?」
「まぁ、嫌いではないな」


ツンデレきゃわ。
面倒なことが嫌いな硝子が私のキスを拒まないのが何よりの証拠。
何だかんだ硝子は私に甘いし、優しい。
そういうところが堪らなく愛おしいと思う。


「もうすぐ授業だし戻るか」
「ねぇたまにはサボろう?これから原宿行こ?」
「たまにじゃねえじゃん。そろそろ夜蛾ガチギレすんじゃん?」


反省文とかダルいし私は戻りまーす
ひらひら手を振って歩き出す硝子に慌ててもう短くなってるタバコを灰皿に押し付けて後ろから抱きしめる。


「ヤダヤダヤダ!!!!!原宿!行こ!!」
「一人で行けよ不良」
「こんな儚い美少女のどこが不良なのさ」
「儚い美少女はこんな煙臭くねぇよ」
「やだーーー!!!ひどい!!硝子の裏切り者ーー!!!!!」


硝子から離れて地面に寝転がり手足をバタバタさせれば硝子がドン引きした顔で私を見下ろしてた。


「おまっ…まじか」
「一緒に!!!原宿!!!行こ!!!」
「パンツ見えてんぞ」
「硝子と原宿行きたいの!!!!!」
「人の話聞けよ」











「希ちゃん今日は赤のTバック?気合いはってんじゃん。まさか俺のため?エッチだねぇ♡」


ふと横を見るとニヤケ顔の悟と呆れ顔の傑。
なんでこの2人がいんの?


「…希、仮にも女の子なんだからそんなはしたない格好をするものじゃない」
「仮にもじゃなくてれっきとした女子なんですけど」
「なぁ、こいつむっつりだからぜってー希のTバックオカズに今日オナるぜ。もちろん俺も」
「悟、少し黙ろうか」
「図星なんだろむっつり?ウケる」
「あ?」


今にも喧嘩しそうな2人に硝子はため息を吐いてほら教室行くぞと私の手を取り起き上がらせてくれた。


「ねぇ硝子。なんでこの2人がいるの?」
「さぁ?うちらが来るの遅いから迎えにきたんじゃね」
「ナルホド」


睨み合ってる悟と傑にねえ!!と声をかけると硝子がおいほかっとけと顔をしかめた。


「今から4人で原宿行こ!!!」
「お!いいねぇ!乗った!」
「もう授業始まるよ」
「行くならお前らだけで行けよ。私はパス」
「タバコ3カートン」
「乗った」
「嘘早くない?ねぇ、硝子?私Tバック見せ損じゃん?」
「今夜のオカズのためにありがとう希ちゃん♡」
「悟」
「むっつりはむっつりらしく黙っとけよ」
「あ゛?」
「ハイハイクズ共とっとと原宿行くよー」
「嘘でしょ硝子??ねぇ、今までの私の苦労は?」












原宿を満喫して戻ったら夜蛾センに死ぬほど叱られました。

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