「さとる」
「なあに、希」
「今ふと思ったんだけど」
「うん」
「傑と硝子ってお似合いじゃない?」
「………そうか?」


希の視線の先には教室の窓際に寄りかかりながら話している傑と硝子の姿があって、希は「どう見てもお似合いでしょ!」と声を荒げて興奮気味だ。急にどうした。


「まず見た目がお似合い。美男美女」
「それはまあ確かに」
「後性格も合ってると思う!!」
「…まあ仲は悪くないとは思うけど」
「私の大好きな2人が付き合ったら凄く嬉しい!めちゃくちゃ応援する!」


嘘だろまさかお前忘れてるの?硝子が傑のことクズ呼ばわりしてること。傑はわかんねーけど硝子は絶対無理だろ。あんなクズと付き合うくらいなら自死を選ぶとか真顔で言いそうじゃん。何故かテンションMAXになっている希には口が裂けても言えないけど。


「さとる」


あ、この笑顔は嫌な予感する。死ぬほど可愛いけど。


「傑に硝子の良いところいっぱい話しといてね♡私も硝子に傑のことオススメしとくから♡」


えー…めんどくさ…。てか普通に嫌なんだけど…。


「いいよね?さとる」


上目遣いでこてんと首を傾げる希がかわいすぎて俺は無意識に首を縦に振っていた。
チョロすぎるだろ俺。でもこれは絶対あざとかわいい希が悪いと思う。












「傑って長身でイケメンで強くて優しくてほんと頼りになるよねー!傑みたいな人が彼氏だったら絶対幸せだよね♡」
「…そうか?(希ってほんと夏油のこと好きだな…五条ドンマイ)」


「…硝子ってよく見ると綺麗な顔してるよな。何だかんだ良い奴だし」
「いきなりどうした(まさか希と二股するつもりじゃないだろうな…?)」


結局2人には何も伝わらず、進展もしなかった。