■ ■ ■
「いただきまーす」
よく晴れた朝。誕生日の朝。
瑞希も俺も揃って休み、なんてのはすごく久しぶりで。ふたりでこうして朝ごはんを座って食べるなんていつぶりだろうってくらい。
大好きな子が目の前で美味しそうにごはんを頬張ってるだけで幸せなのに、なんて贅沢なんだ。
ありきたりの幸せに思わず頬が緩む。
台所で電子レンジが動いてる音がする。
つい最近買い換えた電子レンジ。お互いレトルトを活用するから家の中で一番大活躍の家電様だ。
瑞希が朝早くからなんかやってるのは知っていた。帰ってくるの俺より遅かったくせに、なんておもいつつ「ひみつです」って言うからそっとしておいた。
ピーッピーッと出来上がりを知らせる音がなる。
味噌汁を飲んでいた瑞希が目を輝かせて台所にかけていく。
「できた!」
ほのかにバナナの香りがするシフォンケーキ。
「江口さんお誕生日おめでとうございます!」
幸せすぎてどうにかなりそうだ。