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専門時代、たまに聴いていたバンドのボーカルに壮馬くん似てるんだよねという話をしたら苦笑いをされてしまった。


「それ、喜んでいいわけ?」

「微妙かな」


言うほど売れてなかったけど言葉選びとかバンドの雰囲気とか、私はけっこう好きだった。息詰まったときとかに聴いて、己を奮い立たせるにはいい起爆剤だった気がする。
今どうしてるのかな、あのバンドマンたち。忙しくなってしまった現在は、バンド自体が解散してしまったことくらいしか知らなかった。


「珍しい感じの曲だね。飛鳥こういうの聴くんだ」

「これだけだよ。本当たまたま」


2人でイヤホンを片方ずつ耳に挿してバンドの曲を流す。声はぜんぜん壮馬くんと似てないんだけど。


「あ、でもなんか、わかるかも。良い」

「でしょ?もうバンドは解散しちゃったんだけどね」

「え、そうなんだ」

「方向性の違いって聞いたよ」

「バンドによくあるやつだ」


複数人で音楽活動をしている人たちは、なかなかそのへんが難しいと思う。同じ目標に向かって長く続けていくにはそれなりの覚悟と忍耐が必要だし、お金だってかかってしまう。ある程度、期限を決めてやらなければ行き着く先が地獄になる可能性も高い。一寸先は闇、とはまさにこのことである。
それがわかっていても挑戦し続けるんだから夢追い人とは本当に可能性に溢れてる人だと思う。私もちょっと前まではキラキラしてた。……今もキラキラしてると思いたいけどね。


「まあ、私も未だに身長が伸びることを夢見てるけど!」

「はは、それは無理でしょ」

「壮馬くん」

「ふふ。ごめんごめん」


目指せ160cm台。もうチビとは言わせない。