初体験
人間の姿で付き合いたての師弟が初エッチする話。
でもキスどまり。この二人可愛すぎなんだな〜〜いやみんな可愛いけどさ〜〜〜
* * *
努力が僕に向かって好きですとくそでかい声で叫び、恥ずかしいとかびっくりするとかより先に近所迷惑を心配した日から、一ヵ月経っていた。パパとママは今日から三日間箱根旅行でいなくなる。その間、僕と努力はエッチをする。
まだ中学生だし、早いと思ったけど、努力は図書館から借りてきた女性向け大衆雑誌を手にし、みんなの初体験年齢は? なんていう下世話なアンケートを読み上げた。初体験を中学生でむかえる女子は結構多いみたいで僕はかなり驚いた。そして雑誌で顔を隠していた努力は、真っ赤な顔で覗き込むように僕を見て、「師匠」とお願いするようにいった。
その時は告白をされたばかりで、まだ手さえ繋いでいなかった僕たちだったけど、この一ヵ月で急ぎ足でエッチなABCを経験した。手を繋いで、キスをして、少しだけ体を触り合った。努力は僕よりちんちんがデカくて、まあそんなことだとは思っていだけど、僕のちんちんを努力がカワイイって言ったことがかなりショックだった。もちろん努力に悪気はないけど。
それでも僕は努力とエッチしたくなかった。しなくても十分幸せで、このままで満足だった。僕がそう思っていると、パパとママが商店街の福引で箱根旅行を当てた。家に親がいないことを知った努力は喜び、その日しかない!といって意気込んだ。は〜ついてねえ……。
当日。パパとママには努力が泊まる話をしているので、朝から一緒に二人を見送った。時刻は九時。パタンとドアが閉まると、いつも以上に瞳を燃やした努力がじりっと僕に近付く。
「師匠! 早速始めましょう!」
「早速って……まだ九時だよ? 朝からエッチすんの……?」
「もちろんです!!」
努力はそういって両手で握り拳を作った。まるで凶悪な敵と戦うみたいに、その両手は強く握られていた。僕はその気合に引いてしまい、分かりやすく距離を取った。離れた僕に気付いた努力はずい、と一歩前に進む。僕もまた一歩後ずさりした。そんなイタチごっこをしていたら、僕は壁を背負っていて、逃げ場がなくなっていた。
「師匠……!」
努力がそういって更に近付く。距離がぐっと近くなって、燃える瞳のせいで熱かった。努力がとても真剣な目をして僕を見るので、ふざけることができなくて僕はぎゅっと口を結んだ。努力は瞳を閉じると、ゆっくりと僕に顔を近付けた。僕も反射的に目を瞑って、ちゅ、と唇が重なった。
キスは何度かしたけど、やっぱりまだ恥ずかしくて慣れない。努力はとても優しく唇を重ねていて、そのキスは恋人同士というより子どもの遊びみたいだった。そんなキスしかできない僕たちがエッチをするなんてやっぱり早いよなあ、って僕は思った。
努力は唇を放すと、僕の目をじっと見つめた。いつもだったらキスをして終わりなのに、努力の炎はまだ激しく燃えていて、今始まったばかりなんだということを思い知らされる。
「師匠、舌、いれてもいいですか……?」
「え!」
努力は顔を真っ赤にしていう。僕はびっくりした声を上げながら、同じく顔を真っ赤にした。
「えっと……」
これからエッチをすることに比べたら、舌をいれるチューをするなんて軽いものだ。でも、あらためて言われると、いいよってすぐには言えなかった。
「嫌じゃないんですね、師匠」
「あっ……!」
努力は決意した表情を見せると、再び僕に顔を近付けてキスをした。僕は反射的にぎゅっと唇を結んでしまったが、努力はそんな僕の閉じた唇を割るように、ぬるりと舌を伸ばしてきた。本当に舌をいれるんだ! と僕はドキドキした。嫌なわけじゃないけど勇気が出なくて、努力の舌が僕の唇を舐めるのになかなか口を開けることができなかった。すると努力は僕の手をぎゅっと握った。僕はびっくりして力が抜けて、努力はその隙にぬるっと僕の咥内に舌を挿しこんだ。
努力の舌は僕の口の中で暴れていた。僕はどうしたらいいか分からなくて、口を開けたまま暴れる努力の舌をただ受け入れていた。努力は僕の舌を見つけると、ぬるりと器用に絡めとった。舌を引っ張り出された僕は苦しくて、少し声が出た。その声が大人の女の人みたいになよっとしていて、僕の声じゃないみたいだった。僕は少し怖くなって、努力に握られた手をぎゅっと握り返した。
努力は手を握ってチューをしたまま、空いた手で僕の体を引き寄せ、抱きしめた。努力の体温はとても高くて、不安になっていた僕の心は少しだけ落ち着いた。
努力は絡めとった僕の舌を引っ張り出すと、唇でちゅうっと吸いついた。気持ちいいのかよく分からなくて、とても変な感じがした。舌を引っ張られると僕はまた変な声が出た。ずっとチューをしてて少し酸欠気味の僕は、変な声と息が混ざってますます僕の声じゃないように思った。
「師匠、可愛いです」
努力は震えながら言って僕を強く抱きしめた。僕は長いチューのせいで頭がぼうっとしてて、力いっぱい抱きしめる努力の腕の中で脱力していた。
「師匠。さっき、まだ早いって言ってましたけど、やっぱり私、我慢できそうにありません」
努力は恥ずかしそうにいった。ぎゅっと抱きしめられると、努力の股間が体に当たって、少し固くなっているのがわかった。努力が僕に興奮しているんだって思ったら悪い気はしなかった。
「んー……。しょうがない、……いいよ」
僕は努力から目をそらして言った。本当は僕も、少しエッチな気分になっていたけど、それを努力に気付かれたら恥ずかしくてたまらない。
「本当ですか!? じゃあ、すぐ師匠の部屋にいきましょう!」
努力はそういうと、僕を担いで階段を駆け上った。本当にエッチしてしまうんだ、と僕の胸はとてもドキドキしていた。