イジめられるほど優しくされたい
現パロ。上司と部下でセフレな尾谷。
平井○のソレデ○シタ○の石鹸の話が尾形っぽいなと思って書きました。
セフレ関係を書いたつもりだったけどこれ尾形側だけ付き合ってるつもりかもしれないなって思ってきました。
失禁あり。
* * *
腰を高く突き出し、一回りも小柄な上司に背後から腰を打ち付けられる。排泄器が擦られる気持ち良さに体が蕩けそうになりながら、谷垣は体を崩さないように必死に枕を抱えた。
谷垣は持ち前の逞しい体も無駄にするような哀れな姿で呻く。尾形に激しく突き立てられると腰が砕けて、その度に躾されるように臀部をひき叩かれた。
震える足腰で再び腰を突き出すと、尾形はご褒美とばかりにより激しく腰を動かした。強い快感を与えられると谷垣の頭は真っ白になって、だんだんと何も考えられなくなった。
ピストン運動する性器の感覚だけが身体に残り、谷垣が虚ろな表情をしていると、いつの間にかセックスは終わっている。激しいピストン運動によって谷垣の身体が崩れても、尾形は臀部を引き叩くことはせず、崩れた谷垣に腰を押し付け、そのまま種づけるように奥に精を吐き出す。谷垣はベッドに倒れこんだまま、体内に尾形の欲が吐き出されるのを感じた。どくどくと精液が流し込まれる感覚でふっと我に返ると、背中に尾形の重みがなくなり、繋がれた部分からだんだんと熱が抜けていく。
息ができないほどの苦しさだったにも関わらず、下腹部に与えられていた強い圧迫感がなくなると谷垣は途端にもどかしくなった。またすぐ尾形を求めてしまう体に谷垣は自身を情けなく思った。
ひどい余韻で谷垣が動けなくなっていると、暫くして奥に出された尾形の精液がどろりと谷垣から漏れ出した。空気と共に押し出された精液は、ブピッと下品な音を出して谷垣を辱める。
こうして尾形が谷垣の体内に射精するのはもう何度目か分からない。嫌だという谷垣へ聞く耳を持たない尾形に、谷垣はいつしか抵抗することをやめた。そしてまた今日もしつこく谷垣の体内に射精されている。しかし抵抗したい気持ちに反して、谷垣は背徳感に興奮していた。尾形によって広げられた蕾から精液が漏れると自分が女にされたことを突きつけられているようで谷垣の体がゾクゾクと震えた。
尾形はベッドで動けなくなっている谷垣をおいて先に風呂へ向かった。
尾形はいつもそうだった。汗や体液でべとついた体が人一倍嫌いで、事が終わるとさっさとシャワーを浴びに行ってしまう。
谷垣の家でシャワーを浴びる際、尾形は谷垣のボディーソープを使わない。いつも熱いシャワーを流すだけである。谷垣が初めてそれに気付いた時は何かの間違いかと思った。しかしホテルでする時は尾形から石鹸のいい匂いがした。それから気にしてみると、それは谷垣の勘違いではないことを確信した。やはり尾形は谷垣の家でシャワーを浴びるときは絶対にボディーソープを使わない。気に入らないメーカーのものなのかと思い、谷垣はいくつか変えてみたが尾形の行動は変わらなかった。
谷垣は尾形に好かれているとは思っていない。谷垣も、どちからといえば尾形は苦手な方である。とはいえ、こうして体を重ねることに抵抗がないくらいには尾形のことを好いているのも事実だ。それ故に、尾形が自分の体から谷垣の匂いがすることすら嫌なのだとは、谷垣は思ってもいなかった。
尾形はただセックスがしたいだけなのだ。てっとり早く、面倒なことがなければ誰だっていいのだ。それがたまたま谷垣だった。尾形から家が近くて、比較的無口な谷垣は、不用意な事を話すタイプではなく、非常に都合がよかった。
だが谷垣はパートナーとしての尊厳も保っていたかった。恋人同士ではない二人だったが、それでも体を繋げ、セックスをする。今のように傷付け合うような関係に谷垣はしばしば疑問を持っていた。おそらくそういった話をすれば、尾形は谷垣を鼻で笑うだろう。
いまだ足腰が立たず、ベッドで休んでいる谷垣を横目に、熱いシャワーでさっぱりとした尾形がタオルで頭を拭きながら戻ってきた。風呂上がりの尾形は、谷垣に軽蔑する眼差しを向けた。
「オイ、汗くせえんだよ。さっさと風呂はいれ」
尾形は寝てる谷垣の横腹を軽く足で蹴った。一瞬近付いた尾形からは何も匂いがしなかった。
この男はまた自分を拒否している、と谷垣は思った。その上で、パートナーを思いやる気持ちのない尾形に谷垣はむっとした。
「あなたは人を労わる気持ちがないんですか」
過去の経験から、尾形に不満を言っても意味はないことを谷垣はわかっていた。しかしまた尾形が自分を拒否したと思うと自然と言葉がついて出た。自分と言う人間を拒否し、快感だけ享受しようとする尾形の態度が、谷垣は自分がオナニーホールだと言われてるような気になった。
「お前に優しくしてどうする」
尾形は谷垣の反応に心底驚き、目を丸くしていった。
そんな必要があるのか、とでも言いたげな尾形に谷垣は黙った。やはり尾形に言っても無駄だった。
「我侭な男だな。さんざんイッておいて、終わったら文句か。こっちは礼を貰いたいくらいだよ」
多弁な尾形を谷垣は憎らしく思い、もはや感服さえした。
谷垣はそんな事を言われるとは思ってもいなかった。
「優しくしてやったらイけないだろ。違うか、谷垣よ」
嘲笑うように尾形はいう。
谷垣の意図する方向と違う方へ進む話を、谷垣は一々訂正する気にもなれなかった。谷垣は話にならないというように顔を伏せた。
会話を拒否するような谷垣の態度が尾形の癇に障った。
「ヤりたいから呼んだんだろ」
吐き捨てるように尾形はいう。
目的は達成されている。それなのに何の問題がある?
尾形はイライラをかき消すように頭をタオルで拭った。
一方、自分の部屋は嫌だ、と尾形が言うので谷垣の部屋ですることになっただけなのに、さも谷垣から誘ったかのように言い分に谷垣はまた腹を立てた。何もかも自分のせいか、と谷垣は諦めのようなため息を吐いた。
二人は平行線だった。セックスだけで繋がってた二人は、いつも事が終わるとうまくいかなかった。
「何怒ってんだ」
「怒ってないですよ」
谷垣は顔を伏せたままいう。くぐもって小さくなった声が尾形に届く。
「……足りねえのか。お前もチンポが好きな男だな」
尾形はタオルを首に巻きつけ、呆れたように溜息を吐きながら谷垣のベッドに近付いた。
「違う!そうじゃ……あっ」
ベッドサイドへ雑に座った尾形はうつ伏せに寝る谷垣の尻を揉みしだき、そのまま谷垣のアナルに指を入れた。
「まだ柔らけえな」
「あっ、やっ、あ、あ、」
不意に突っ込まれた指を遠慮なく動かされて、収まりつつあった谷垣の熱が一気に上昇する。尾形の指は二本、三本と増えていき、谷垣のアナルを埋めた。ねっとりとした粘膜が尾形の指に絡みついて離さない。
「真面目そうな顔してこれだからな。お前の方がよっぽどたちが悪い」
お前は欲深い男なんだよ。尾形は谷垣の耳元で囁いた。
そんなことはない、と谷垣はすぐ否定したかったが、口がうまく回らない。悔しくなりながら、問答無用で与えられる快感に次第に体が溺れ始める。
風呂上がりの尾形の体からふわりと汗のにおいがした。覚えてしまった汗のにおいが谷垣の体を加速度的に狂わせた。腰が自然と浮いて、谷垣は無意識に尾形に腰を突き出していた。
「おい、欲しいか谷垣よ」
「うっ、ゔ、あっ、はぁっ」
谷垣は尾形の手に与えられる快感に堕ちた。躾けられた体は谷垣から思考力を奪う。犬のように舌を出して、視界の焦点は合わなくなった。尻は尾形の手に吸いついて貪欲に快感を求めた。
「はは。ほら、イけよ」
尾形はより激しく指を動かして、谷垣はあっけなく達した。繋がった部分をきゅっと締め付けると尾形の指の形がはっきりと分かり、不揃いな先端が内部を刺激すると、谷垣の体はびりびりと痺れた。快感に震える谷垣に、尾形は畳み掛けるように愛撫を続けた。きゅうきゅう締め付ける直腸の力に抗うように尾形は指を動かし続けた。
「アッ、いっ、ああっ、いやだ、いやだっ、出るッ、あっ、あ、」
前立腺の刺激でドライオーガズムを迎えていた谷垣にとって、尾形に与えられ続ける刺激は強すぎた。精子を出しきった谷垣の性器の先端から、じょわっと小便が漏れだした。
「ぁあ…ああ……」
「俺に説教する前にだらしない下半身を鍛えたらどうだ、谷垣源次郎」
浮いた腰から垂れ下がる谷垣のペニスから溢れる小便が止まらない。谷垣は粗相してしまったことに惨めな気持ちになって、両目から涙が零れた。
反して、あの尾形に情けない姿を見られてると思うと谷垣はひどく気持ちが高ぶるのだった。
谷垣もまた尾形と同じなのだ。
虐げられることに腹を立てながら、そうであって欲しいとどこかで願っていた。尾形はその絶妙な加減を無条件で与えてくれる存在だった。抵抗することで谷垣自身のプライドを保ちながら、浅ましい欲を満たしてくれるのは尾形しかいなかった。谷垣が一方的に尾形を罵ることなどできはしなかった。
しかしそれでもどこかで優しくされたいと願った。何度も虐げられただけ、ただ一度きりの優しさに酔いたい。それがいかに甘美なものであるかを、谷垣は無意識に理解していた。これが尾形のいう欲深さだということは、谷垣が理解するにはまだ時間が必要だった。
2018/05/20