疼く、というのを初めて知ったのかもしれない。大好きなハナレさんから触れられる幸せを、大好きなハナレさんに触れる幸せを、もっともっと感じたい。わたしはいつからこんなに欲張りになってしまったんだろう。






湿る音はどこから聞こえてくるのか。上からなのか下からなのか。それとも両方からなのか。

「ハナレさ、」

火照るコトカの体。涙を滲ますコトカの目。
コトカの言葉を遮るように初めから深く口づける。されるがままだったコトカが今は少し変わって、たどたどしくも舌を絡ませてくれるようになった。唇と唇の隙間から漏れる息はすっかり色を纏って、脳を揺さぶられる。背中に回された腕も手も熱くて、コトカの体も心もすでにこの先のことを予感している。それが嬉しくて、コトカの口内を深く侵す。そうしながら早急にコトカの寝間着をその肌から離し、下着もゆっくりと意識させるように離した。
抵抗らしい抵抗はない、というかすでに力の抜けてしまったコトカの力では何もできなかったと言う方が正しい。

唇を離さないままコトカの肌に今まで触れてきたように触れるとコトカの体は震えたり跳ねたりする。
耳の裏も、首筋も、胸の膨らみからその先も、脇腹も。全て愛おしい。指だけじゃ足りなくて唇を離す。蕩けたコトカの目を見て口元が上がった後、指で辿ったところを舌でなぞり直して。指は爪先から脹脛、腿を這うように動かした。
舌が下がるとともにコトカの声があまく、上から聞こえる。熱を帯びた肌に浮かび上がった汗も舐めとりながら足の付け根を吸い上げる。

「コトカ、綺麗だ」

左膝をぐっと持ち上げ、まだ見ていなかったコトカのそこを見つめる。

「はずか、しっ…」

力の入らない体ではほとんど何もできないというのに、羞恥からそこを手のひらで隠したコトカ。それが逆にいやらしさを増したことなど知る由もない。
コトカの手を退けることなど容易いがそれじゃ余計な力が入ってしまう。コトカが自分から退けてくれるように、その手のひらを、指先を舐めたり口に含んだ。

「…言っただろ、綺麗だって」
「や、あ、でもっ」
「コトカの全てを見たいし感じたい」
「っ、」
「何よりコトカになるべく痛みを与えたくない。だから、しっかり隠したとこ解させてくれ」

ちゅ、っと音を立てコトカの指先に口づける。それを繰り返しているとゆっくりと手のひらがそこから退いて、露わになるコトカのそこ。
そっと息を吹きかければそれだけであまい声が上がる。

「コトカ、かわいい」
「っ、はなれ、さっ…あ、っ!」
「こんなにとろとろにさせて…本当、お前のこと好きになるばかりだ」

立ち上がった芽を指で擽るように弄りながら、割れ目に舌を這わす。そこもあまくて、コトカを知れば知るほど伝えた通り好きになっていく。
コトカの中から垂れてくる液と俺の唾液が混じりあってちゅくちゅくと湿った音が少しずつ大きくなっていく。ぴくぴくと動くコトカの体。色を纏った声と吐息をもっと聞きたくてその割れ目に舌を入れた。擽るように動かしていた指はその芽を摘むように軽く爪を立てたり手折るように親指と人差し指で挟んで刺激した。

「あっ、あ、んぅっ…」
「声、抑えないで聞かせてくれ」
「ひぁ!そこ、ではなさな、いでっ…くださ、」

ちょっとした刺激でもコトカの体は反応してしまうくらい敏感になっていているらしい。
舌をぐっと奥に。指を入れた時に一番反応した場所を舌でなぞる。舌を持っていかれそうなくらいきつくコトカの中が締まる。
ゆっくりと舌を引き抜くとどろっと液が垂れてきてコトカの割れ目を食べるみたいに口を開けてそれをはしたない音を立てながら飲み込んだ。

「ひ、あっああ…!」
「ん…飲みきれない、な」

完全に力が抜けてしまったコトカの顔を見つめながら濡れた口周りを手で拭えばコトカは羞恥からなのか目元を手で覆ってしまった。
肩が上下するほどコトカの息は乱れていて、酸素を取り入れるために口は開いている。その酸素を奪うように一度深く口づけて、コトカの目元を覆っていた手を布団に縫いつけた。

「はっ…コトカ、一つになろう、な」

涙で滲んだ目尻を舌で舐めとるとコトカは蕩けた目で俺を見つめてゆっくりと、でもしっかりと頷いてくれた。

「コトカ、本当にお前のことが、好きだ」

慣らした割れ目にゆっくりと俺自身を擦りつけ、指でした時みたいに初めは先だけを出し入れする。コトカの反応を見ながら徐々に奥に、それを入れていく。熱く包まれるそれがたまらない。今までに感じたことのない気持ち良さと幸福感。ああ、俺はお前を好きになって良かった。

「っ、…コトカ、全部入ったぞ」
「はな、れっ、さん、」
「苦しいか?」

頷くコトカは続けて「でも痛くはないです」と途切れ途切れに伝えてくれた。完全に痛くないわけじゃないのに、本当、お前ってやつは。

「あいしてる」
「ふぅ、あ、あっ…!」
「コトカ、」
「ひゃ、んんっ…ひぁあっ!」
「あいしてる」

耳元で囁きながら腰を動かす。応えるようにコトカの声が上がる。首に回されたコトカの腕にぎゅっと力が入って、中もぎゅうっと俺を締めつけて。コトカがイきそうなのが分かる。一緒に達したくてコトカの良いところを攻めながらコトカの顔中に口づける。

「は、コトカ、一緒にっ…」
「はなれさっ…あ、あああっ!」

なあコトカ。俺は本当に幸せ者だ。
大好きなお前の初めてを全て貰えて、お前のことを愛せて。
でも、これから先に訪れるそのどちらも俺が貰うからこれから先もずっと、俺の腕の中で愛させてくれ。